夜中の空気が好きで、よく散歩に行く。

少し薄着で出てしまうのが癖で、
「寒いなぁ…」と、思いながら、

真っ暗な思考の森へと分け入って、
様々な色をした未来の道の先を辿っていき、
コンパスや、知恵も役に立たなくなり
戻れなくなりそうになった時も、

あの静けさや、冷たさが、全てを許してくれそうな
愛してくれそうな気がする。

そんな時間になっても働いてくれている、
信号機や、ネオンの看板さえも、
見守ってくれてそうな気になる。

並んでいる電信柱にハイタッチしたい気分になり
街行く、赤提灯の様な顔をした人達を横目に
自身に問い掛ける。

「何を考えたかったのか?」

そうじゃない。

「どうして考えたかったのか。」

その瞬間に、逆再生の様に来た道を戻る。

砂漠の中でたった一台だけある
中身が何もない自動販売機を見つけた様な
気持ちにならない為に。

生きるていると思える為に、考えるんだ。