月別アーカイブ / 2007年11月

旅行に行くのが大の苦手です。
小さい頃、家族旅行に行く際、いつも僕のリュックは、
プラモデルや消しゴムや漫画でパンパンでした。
これ以上もう入るスペースがないので、
歯ブラシや着替えや雨ガッパなど旅行に必要なものは、
お父さんとお母さんの荷物のかさを増やしていたことでしょう。
それでも、出来ることなら自分のもの全部抱えて、
「そうだ部屋ごと移動出来たらいいのに」と言うと、
手ぶらのお兄ちゃんはケセラセラと笑っていました。

今はそんなことも言ってられないので、
その思いを振り切るように、旅行や出張で遠出する際は
小さなカバンひとつで極端に何も持たずに部屋を後にします。
だけどやっぱり不安で不安で仕方なく、
せっかくのバカンスなのに一睡も出来なかったりするので、こりゃ馬鹿ンス。
夏の夜空に一瞬の花火が咲いているのに、
ケータイカメラばかりを気にして、ブレた写真はいっぱい残ったけど、
何だか楽しくなかったなぁという事、誰にだって身に覚えあるでしょう。
そうそう、ちょうどそんな感じです。

一瞬のうちに過ぎ去ってしまう出来事や胸の中だけにあるものも、
所有物と同じくらい大切に思えたのならいいんだけれど、
やっぱり末っ子らしくどっちも欲しいので、
また誰かがケセラセラと笑ってくれるなら、
脚もポッケもパンパンのまま、も少し歩いてみようと思います。

ふと目に止まることばを次々とつなぎ合わせて、
それが例え福笑いみたいな単語の羅列になっても、
整頓された文章よりは本当の気持ちがそこにあるのかもしれません。

今、そう今。これを読んでくれているあなたの頭に浮かぶことは、
「ふむふむ」だったり「お腹すいたなぁ~」だったり「あの子どうしたかなぁ?」だったり、
近所の車の音がうるさくて遮断されたり、眠たかったり、
言葉にならないイメージや色だったりが同時に浮かんでいるでしょう。
僕も同じです。

中学時代、英語の授業中、先生の発音の良い"シックス"とか
"テニス"とかが引き金となりエッチな銃弾が頭の中で暴発し、
ぽわわ~んと色々考えていると、「ちょっと待てよ!、
このクラスにもし頭で考えてることが読み取れるヤツが居るとしたら、
明日から僕のあだ名は"中村佑介兵衛"で決まりじゃないか!」と、
頭をガシガシ掻いていたら、「シャラップ!」と怒られましたが、
もしそんな超能力があったとしても、
人が頭で考えてる時点では綺麗な文章にはなっていないので、
全てをさとられる心配はないということですね。

以前、何度かそのようなメールをもらったことがあり、
何十行もの単語の羅列からは、ただぽつり「哀しい」という感情だけが伝わってきました。
たま時代の知久さんの歌も、そんなやりきれない抽象画のようです。

だけどこうして氷山の一角だけでも文章にして伝えたいのは、
そんな風に接してくれる人が好きだから真似してるのかもしれないし、
僕やっぱりこっちが本当だと思う。です。ます。


さぁ、順調に仕事も片付いたので、
3角形の自転車でちょいと何処かへ行ってきます。
シャツを洗おう。髪を切ろう。
明日は内木くんが秘密の店へ連れてってくれるそうです。
珍しいなぁ。

最近買ったもので特に良かったものを紹介します。



オリジナルアルバムとしては2枚目の元・Cymbals、土岐麻子さんのソロ。
70年代のナンバー中心のカヴァーアルバム「WEEKEND SHUFFLE」を経て、
1枚目より方向性が定まり、音もぎゅっと凝縮の充実感あるアルバム。
特にボーカルの魅力について書かれる事が多いし、
それだけで存在感のある素晴らしい声なんだけど、
僕は彼女の描く中性的でちょっぴり意地悪な歌詞にキラリと光るものを感じます。
余談だけど、竹内まりやみたいな女性になると思う。
これは音楽性じゃなく顔のはなし。




椎名林檎の魅力と言えば、外見もイメージもオンナ感はありましたが、
閉鎖された少女の爆発しちゃう叫びだと感じていました。
が、最近の東京事変は開けていて素晴らしいです。
特に『キラーチューン』からこの『閃光少女』への跳躍間は、
少女から"少"が取れて女になる一瞬を切り取ったポートレイトのよう。
行く行くは彼女にはユーミンみたいなうたを歌って欲しいなぁ。
才能は鋭利だけど、当たりは優しいみたいなね。
土岐麻子と椎名林檎、楽曲を取り替えたら、いま面白いかも。

カンニングの恋愛中毒~天狗芸人カンニング竹山を告発する!


GYAOで放送中、カンニング竹山さんの番組DVDも4本目。
一部で話題になった鳥居みゆきの芸人面接のコーナーも
未公開シーン中心に入っており、
マニアックとメジャー感、ヤラせと本物感のせめぎ合いが非常にスリリングで、
最近では珍しいバランスの取れたバラエティです。




ライブミランカのトークライブシリーズも、さまぁ~ず、アンタッチャブルと来て
あまり知られてないけど、実はフリートークが得意なおぎやはぎの登場。
ラジオでも聴ける彼らの独特なテンポによる世界は飲みやすいお酒のようで、
どんどん行っちゃったら、いつの間にホテルで来ちゃってたみたいな罠と魅力。
今後もよゐこ、バナナマン、ドランクドラゴンと分かってるラインナップが発売予定だけど、
個人的にはアンガールズのが凄く見たいなぁ。スタッフさんお願いします。


昨日は1日ラジオの編集・更新。
先日の講演会のレポートや、そこで読めなかったアンケートを何通か紹介しているので、
まだ聴いたことのない方はこの機会に是非。
と大きい声では中々宣伝できないようなお下品な内容だけど、
頭のネジを1本外して、ヘッドフォンでひっそり聴いたら面白いと思うよ。
女の子はコチラがいいかな。アヤカンさんいつもありがとう。

今日は次の仕事のラフを描いて早く終わったら、
自転車でナイトクルージングしよう。
火曜日と木曜日と雨曜日は、僕でも優越感に浸れるから好きだ。

(振り出し)
石田衣良先生の『親指の恋人』単行本イラストを描き上げました。
いつもと少し印象の違う女の子と男の子が登場します。
小学館きらら連載分15回の扉絵、挿絵も凄く気に入っており、
何と、白黒になりそうですが全て載せてくれるようですので、
発売を楽しみにお待ち下さい。また追ってお知らせします。

(本文)
僕が皮膚が弱いので頭も身体もベビー石鹸1本なのは、
近しい友だちの間だけで知られていることですが、
いつの間にか消しゴムくらいの大きさになってしまっていたので、
近くの薬局に買いに行くと、ない。ベビーだけでなく普通のもひとつも。
局地的オイルショックのようなので、
仕方が無いので牛乳石鹸をコンビニで買いました。

仕事がひと段落したので(←クライアント様への言い訳)、
お風呂に入って、自転車でタワーレコードへ行く途中、
何かが同じスピードでずっと着いてくる。
どうやら今夜は月や猫だけじゃないみたいだ。
いつもと髪の匂いが違うから、まるで1人じゃないみたいで、
そうさ、石鹸を変えるだけで、こんなにも上機嫌になれるのに、
秋の夜長が寂しい訳ないだろが、ばか。
フランス座に行き、ココアを2杯飲む。そして振り出しに戻る。




ビョークやケミカル・ブラザーズ、ダフト・パンクなどなどのPVでもお馴染み
ミシェル・ゴンドリー監督「恋愛睡眠のすすめ」を見ました。
夢と現実の区別がつかない青年のラブストーリーで、
詳しくは公式サイトの予告編を見た方が早いと思います。
と言うのも、この映画にとって、あらすじは特に重要じゃない気もするのです。

僕の大好きな映画監督ウディ・アレンも
「現実と虚構の混在する」と形容されるんだけど、
アレンの、例えば「アニーホール」の場合が
現実世界に空想の世界がひょいと顔を出すとしたら、
この「恋愛睡眠のすすめ」の場合はその逆で、
素晴らしい夢の世界に現実が入り込んできてしまうといった印象です。
ストーリーを聞かれると両作品とも、
「好きな女の子にフラれてしょげる」だし、
それなのに全然違う作品になっているところが、
映画、というか監督、いや人の面白いところです。

屋根を裸足で駆けて行き、
紙やパステルで描かれた夢の世界に辿り着いたなら、
超音速で感情くらい反転してくれたらいいのに。
だってそんなとこだけ大人になってしまっていたのは、
ほんとはステファンや僕やきみの方かもしれないけど、
哀しいことは、悔しくもなんて綺麗なんだろね。

男性版アメリはこんなにも情けなくすてきな映画でした。

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