愛犬・ぽん太(オス/8か月)は、童顔な上に、赤い首輪をつけているので、パッと見のイメージで「女の子ですか?」と間違われる度に笑って済ましていたが、公園で集まる犬たちの中で、メスには一切関心を示さず、オスばかりと仲睦まじくしている姿を見て、いよいよ心配になってきた。まだ8か月といえど、人間の幼児でも男女は確実に気質が違うように、彼の男らしさとは股間以外に、いったいどこに付いているのだろうか。

ただし人間に対してはちがう。彼が散歩中に自ら寄っていくのはおばあちゃん、おばちゃん、おねえさんと、決まって女性ばかりだ。小さな女の子にはまだ優しく包んでくれるようなエネルギー(雰囲気)が備わっていないので、関心がないのだろう。その中でも取り分け好きなのが看護婦さん。動物病院の。

先ほどのエネルギーとしては、動物病院の先生は診察中に動物たちが暴れないように、先ほどのお母さんのような包容力に対し、跳ね返して従わせるような強さを持っていて、つまり何があっても動じないどっしりとしたお父さんのような感じ。吊り橋効果のように、だからこそ看護婦のお姉さんの優しさがよりいっそう際立つのだろう。ぽん太は、外から受付にいる看護婦さんの姿を見つけるやいなや、すすんで動物病院へ入って行くほど。ただし診察時間は人間に比べ、けっこうあっさりと短いので、いつも彼は看護婦さんに飢えている状態、ということになる。その腹8分目のレア感も良いのかもしれない。

そんな中、昨日のこと。家にいるときはいつも我々と一定の距離を取るクールな彼が、これまでにないほどに興奮し出し、妻に身体をベッタリと寄せるではないか。なぜだろうと不思議に思った。いつもとの違いは、最近寒くなり、空気が乾燥してきたので、妻が保湿の為にとあるモノを装着していたことだった。

それはマスク。それを見て看護婦さんを思い出したのだ。な、なんてマニアックなんだ…看護婦コスプレ好きとマスクフェチという合わせ技1本なんて!少々歪んでいるが、きちんと男の子らしいじゃないか、ぽん太。

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