『ライラの冒険~黄金の羅針盤』のDVDが発売されていたので、
「そういえば、同じくらいの時期に公開されていた似たようなのがあったような…」と、
『パンズ・ラビリンス』も同時購入しました。

どちらも少女が冒険するファンタジーものなのですが、
まず『パンズ・ラビリンス』から観ると、これが思ったよりずっと大人向けで、
スペイン内戦後の辛い現実の中、せめてもの空想の旅をする
内気で読書好きな女の子のおはなし。もしくは緑色の不思議の国のアリス。
出てくるのも妖精も昆虫をモチーフにしていたり、
爬虫類も深い森も子供が見たら泣きそうな世界。
それでもオフェリアは、パン(牧神)の用意したシレンの迷宮を突き進みます。
グロテスクな残酷描写も、背景が背景だけに、
胸に突き刺さることを真っ直ぐに受け止めようと思わせるほど、
監督の真意が伝わってきます。
悲しいほどに美しいという表現があるけど、
それなら美しさなんてもういらないと思わせるほど悲しい悲しい物語、いや現実。
好き・嫌いや面白い・面白くないでなく凄く大事にしたい映画です。

知らぬ間に僕も予定なきラビリンスに迷い込み、
本来の目的だった『ライラの冒険~黄金の羅針盤』は結局まだ見れてませんが、
旅はそんなことでいいのかもしれません。