近藤ようこ先生の代表作「見晴らしヶ丘にて~完全版」が発売されました。

近藤先生の作品に出会ったのは大学生の頃。
つげ義春や鈴木翁二などいわゆるガロ系の漫画に興味が出てきて、
これまで読んできた少年・青年漫画とは全然違う、
些細な日常や心のテーマ、独特な絵柄は目新しかったのですが、
僕にとっては何かちょっと心にすっと入ってくるものがありませんでした。
「だけどここに何かある」と感じ、色々と掘っていたら見つけた「赤い爪」。
これも近藤先生の代表的な短編集のひとつです。
あくまで平凡な日常の中の時に冷やっと、時にほっこり、
そしてシーンと静まり返る時間が冷静な目線で切り取られてあります。

いつからか僕は、男性でも女性でも「この人いいな」と思う人に出会うと、
まずは「見晴らしガ丘にて」を貸してみる癖がつきました。
それくらい自分の温度に近いのか、その温度を求めてるのかはわかりませんが、
共有したい微熱の世界なのです。

話は戻り、そこでこの完全版の発売。
今まで僕の持っていた文庫版が9話までしか掲載されていないのに対し、
14話まで完全収録されています。
僕の作品の温度が好きな方ならきっと気に入って貰えると思います。
是非、この機会に読んでみて下さい。


これからは好きな人が出来ても、9話まではいつでも読めるなぁ。
色んな人の手に渡り黄ばんでボロボロだけど、
その方が愛着があるし、第4話「かわいいひと」が読めるからいいや。
一度、文庫版を貸したのに、また完全版を貸された僕の周りの方、
きっとあなたのこと結構、信頼しかけています。
そして、僕のことも少しわかってよっていうかわいいテストなので許してね。
もしくは逃げてね。