仕事と仕事のすきまに髪を切ることにしてる。
真ん中に居る僕はひどく疲れた顔をして、
いつもそのドアを開けるも、
いつものお兄さんが心配してくれて、
お任せして視界が開けたら、
ご機嫌になって再び街へ出られるから魔法だ。

だけどそのお兄さんはご家族の療養の為、
1年、この街を離れるみたいで、寂しい。
1年後、髪が伸びっぱなしでも、
元気な顔で逢えるといいな。

軽くなった僕は天王寺を過ぎ、なんばまで出ることにした。
味園ビルの近くに中国雑貨を扱っている大きなお店があって、
京劇について調べたかったので行ってみて、
目的のものはなかったけど、楽しめた。
もっと中国の文化を知りたいなぁ。

同じ目的でBASE吉本の上の本屋さんへ。
表紙イラストを担当した「夜は短し歩けよ乙女」が
売れているらしく、平積みになっていた。
良く見えるように、横の本をどけといた。
何事もきっかけなので、面白かったら買って、
読んでみたらいいよ。
カヴァーを外した中の表紙が最高のデザインになっています。

タワレコへ行って、湯川潮音の冬のミニアルバムと、
天王寺駅のスーパーでレタスだけ買って歩いて帰る。

深夜に草壁さんが来る。

僕は鍵っ子特有の我慢の得意な子だったので、
誰かに逢いたくても、逢いたいとは言わないし、
元気がなくても元気がないって言えないけど、
そんな時は察してかちょっと遅くまで居てくれる。

誕生日プレゼントだと言って、
本当に下らないライターをくれた。
下らなくて嬉しかった。

近藤ようこ先生の「花束」(青林工藝舎「赤い爪」収録) から拝借すると、
髪を切ったり、プレゼントを貰ったり、
そんな思いもかけない些細なことが風となり、
深刻な霧をフッと吹き飛ばし、
僕はいつの間にか元気になれる。

「人生はうまくできている」
どうもありがとう。