仕事の関係で『読書』という不慣れなことをするもんだから、
ここ2、3日の間、関西地方の雨が止まない。
昼間の太陽は窓を閉めきっても硝子を貫通して手招きするので、
浮気な僕にはちょうどいいのかもしれない。

BGMはクラシック。
これまた聞き慣れた、聴き慣れない音楽。
これもその仕事の関係で要は歴史的にも有名で、
ある偉大な音楽家MのCDジャケットイラストを描くことに。

ジャンルがどうであれ、作品というのは手紙だと思う。
本人が意識的であっても無意識的であっても、
それは誰かに向けて宛てた紛れもないメッセージ。
その誰かだって、ある人かもしれないし、
まだ見ぬ人かもれないような曖昧なものだけど、
届かない限り書き続ける手紙。

Mの手紙は届いたんだろうか。
そんなことを考えながら耳を傾ける音楽に、
雨の音がそっと寄り添う。
哀しいようでいてとても優しいその関係は、
もはやどちらがBGMなのか良くわからないけど、
こんな雨の日は悪くないと出掛ける主人公の僕だ。


そこでポストに手紙が届く。