


鳴門大橋の下の海は、
本当に渦を巻いてる。
大きく一個渦があるんじゃなくて、
いくつかの小さな渦がところどころにあり、
それが寄り合わさって
結果、
全体として不可思議な潮の流れを作っている感じだ。
ここに橋を作るのは
さぞかし大変だったろう、と思う。
海に落ちて行く夕陽がキレイで
思わず車を止めた。
楽器隊3人のはしゃぎっぷりがかわいらしい。
強く光る太陽と
どこまでも広がる淡い色の海を眺めていると
とても不思議な気持ちになる。
もしかして今あたしが眺めているこの風景は
小さな頃からあたしが夢想していた世界と
繋がっているんじゃないか、なんて思ってしまう。
どこにもない。
だが、
どこかにある、と信じていたい
幼いころから何故か脳裏に焼き付いている、
どこにもない不思議で美しい世界の風景。
人が住むところには、
必ず現実がこびりついている。
いつか、
まだ現実の手垢がついていない風景を、
体感してみたいものだ。