こんにちは 長谷川ゆきです。

ゴールデンウィークはいかがでしたか?

5月31日に日本クロアチア音楽協会で振らせて頂く「パッサカリアとフーガ」の作曲者パヴレ・デシュパイ氏に、4月始めザグレブでお会いして来ました。

ザグレブ音楽院の弦楽器部門宛に面会願いメールをしてから、私の滞在予定が中2日に短縮されてしまいましたが(その後 名古屋フィル入団オーディションの伴奏に行きました♪)、主任のアンデルコ先生が取り次いで下さり「僕のレッスン室でどうぞ」となりました。

・・会える事になって改めて作曲家デシュパイ氏を検索すると・・あれ? 音楽院でチェロを教えている方と私が思ったのは、弟さんだったようで、人違い! 弦楽器部門には直接関係のない方でした。取り次いで頂き恐縮。80歳のマエストロを音楽院に呼びつけてるかも・・しかも日程もほぼ指定・・とヒヤーとなりましたが、まあ、いいや、会える事になったんだから。

デシュパイ氏(以下D)は作曲家であると同時に国際的な指揮者でもあり、私へはちょっと怖い感じに「あなたの質問に答えます(勉強して来たかね?)」と来ました。

私「この曲の、最初のインスピレーション、閃きのきっかけは何でしたか?」
D(ちょっと意表をつかれた風で)「恋に落ちていました」
私「その女の人は、どんな人でしたか?」
D「今の奥さんです、当時私も学生でしたが、彼女は声楽科の学生でした」
私「お幸せな事ですね!」

楽譜の2ページ目を指して、「ここはAh! in love!というところです」というので書き留めようとすると、「書くな〜!」と(笑)。

記念写真はこちら。
P_20170404_111218.jpg
なんでしょうねこの大統領会談風のポーズは?(デュシュパイさんの指定)。

D「見せて。わー、逆光だ」
・・そうですとも。

そしてもう1枚。
P_20170404_111231.jpg
大先生を訪ねるのに私ありえない軽装ですみません。旅行中、預け荷物にまともな服を間違えて入れてしまいまして。

この「パッサカリアとフーガ」には中ほどに8小節くらい「VI= =DE(カットしても良い)」という箇所があります。
D「ここはカットでいいです。作曲当時まだ学生で、担当教授に『つながりが悪い』と言われこのパッセージを書いたんですが気に入っていません」
・・なんじゃそりゃ。出版が2009年、もう先生に気を遣う事もなかったと思われますが、律儀ですね。

D「終盤の1小節間の『VI= =DE』は、演奏してみた感じで決めてください。僕が録音した時は、ちょっとくどいかなと思って取ったんだけど、必要だなあと思う時もある。」
今回のザグレブ訪問で共通して感じた、クロアチアの良い意味でいい加減、フレキシブルな一面をみた感じがしました。

デシュパイ氏は指揮のコンクール審査員も歴任され、東京芸術大学で3年間教えたのも作曲科ではなく指揮科だったそうで、指揮者に必要な事なども教えてもらいました。とっても威厳をもって「まず、才能がある事です」(怖〜い)など、アドバイスを頂きました。

他の曲のスコアもいくつか、ぜひ演奏してねとプレゼントしてくれました。
「録音できたら送ってね、チラシを家族にあげたいからもう少しちょうだい」とってもお茶目でもある大先生でした。

・・さて、この印象をどう鳴らしてみせましょう(笑)。

5月31日(水)はぜひ五反田文化センターにお越しください。
2017May31Croatia-Society-Recto.jpg
2017May31-Croatia-Society-Verso.jpg
ご予約はこちらから↓ メールアドレスだけで簡単予約(ログイン不要)・手数料なし(カードまたはコンビニ決済)
PassMarketYahooLogo

AnyPayにアカウントをお持ちの方は、こちらも便利です↓
AnyPay-logo.png

お電話でのご予約は所属事務所、プロアルテムジケで受け付けております:Tel. 03-3943-6677

暑くなったり寒くなったり、御身体は十分ご自愛の上お過ごし下さいませ。