さっきから淡々と仕事をこなしながらも、
頭の中ではドラゴンクエストのことを考えている。
 
ドラクエは、キャラクターやストーリー、当然ゲームシステムやバランスなど
様々なものが合わさってこそのドラクエであり、
その中の決して欠かすことのできないファクターの1つが音楽だ。
 
 
1986年に初代ドラゴンクエストをプレイし、
その際は正直なところ、そこまでの魅力を感じることができなかったのだけど、
(確か、兄はずっとレコードかテープを聴いていた。当時の俺には、まだ理解できないものだった)
翌年に2作目が発表され、仲間が存在するようになったことや
「LoveSong探して」などのポップス曲、「遥かなる旅路」から「果てしなき世界」にBGMが変わる演出など、
ビシバシと刻み込んでくる音楽による演出に少年ながら心踊り、
人生で初めてのレコードを購入するに至ったのを覚えている。
だからというのもあるかもしれないが、2の曲は今でも何だか胸を打つ。
「戦い」「死を賭して」「この道わが旅」、なんだかゲーム内のシーンだけじゃなく
当時の実家の景色まで思い出す。
   
以降のシリーズにも当然のごとく、様々な思い出がある。
 
 
何度もいろいろな場所で書き、話してきたが、
「11」の通常エンディング(?)後、馬に乗るシーン、
あそこの演出がなかったら今の自分はないかもしれないな〜と思うほどに震えた。
もっと多感な頃に色んなシーンに出会い、その影響は多大なものなんだけれど、
大人になって頭でっかちになった自分にピュアな驚きと、それでいてノスタルジックな感情をくれたこのシーンは、
近年の自分にとって、本当に本当に大きい。
「音楽ってすげぇ!!!」と、久々に心の底から思った。
 
 
 
 
2021年現在、
自分は、気づけばいろいろな仕事をしている。
それでも何だかんだ、プロのミュージシャンであるという自覚もある。
 
正直なところ、仕事は何だってやりたいし、
大半の場合、関わった案件のファンになる。
そんなもんだよな〜と我ながら思う。
 
けれど、そういうのとは別で「これと関わりたい!」と、最初からファンなものってのも実際ある。
 
その1つにドラゴンクエストがあるのだけれど、
困ったことに(?)ドラクエがドラクエであるためのファクターの1つに
すぎやま先生の音楽があるため、自分はミュージシャンとしてドラクエには関わりたくないとも思う。
(そもそも関われないという話は置いといて)
 
 
だからこそ自分がやっている「いろいろ」の「何か」で関わりたいと、そう望む作品でもある。

 
しかし、「11」のエンディング、スタッフロールを見ているときに
『あ……もしかしたら、堀井雄二/鳥山明/すぎやまこういちが揃っているドラクエは、コレが最後かもしれない』
と感じ(敬称略してスミマセン)、
ここの末席に名前を残せなかったことで、
1つ夢が破れたような、そんな気持ちになったのを覚えている。
 
 
 
そしてそれが現実になってしまった。
 
 
 
ネット上では同業(?)の方々が「おおぞらをとぶ」を聴いているのを散見するけれど、
自分は、やっぱり「冒険の旅」だな。。。
この、オーケストラverのイントロが、自分にもう少し音楽を続けようと思わせてくれたのだ。