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もう発売から1年経っていたのか。
私が書いた連作短編集『止まりだしたら走らない』のKindle版が月額980円の読み放題プランに含まれてたので読み放題れます。さらに、30日の無料お試しがあるので、その間に読んでしまえば実質無料ということになります。良いですね。もし読んで「良い」と思ったらお友達に教えてあげてくださいね。「良くない」と思ったら別の良いことをして、「良くないと思った」と人に言うのは控えてくださいね。私は損をしたくない。

そもそもその読み放題プランが何かはこっち読んでください。

月額980円で電子書籍が読み放題の「Kindle Unlimited」のラインナップがシブい


個人的なオススメでは、紙の書籍で読んで欲しいです。
error403さんが手がけた挿絵の点数がだいぶ多い上に、かなり緻密に配置されていてたのしいので。


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「人に悪意を向けていると、その悪意がいずれ自分に返ってくる」
という話をたまに目にする。

これは因果応報のようなものとは違う理屈で正しいのではないかと最近思った。
悪意は言語だ。また、善意も言語だ。世の中にはいろいろなこと、ものがあり、そこに悪意を読みとることもできれば、善意を読み取ることもできる。悪意を使いこなすということは、悪意という言語が上達していくということでもある。ことばをしゃべるのが上手くなれば、読むのだってうまくなる。
ドイツ語が読める人は町の看板などに書いてあるドイツ語がよく目に入ってくるそうだ。悪意を扱うのに慣れれば、外部に悪意を読み取ることも容易になる。

つまり、善意に満ちた生活を送り続けたからといって、悪意を向けられなくなるわけではない。
悪意を向けられているということがわからなくなるにすぎない。
自分の振る舞いで世の中の流れが変わるような因果応報説に比べれば、こっちのほうが信ぴょう性がある気がする。



 

まず最近書いたけどここに連絡するのを忘れてた記事を紹介します。

『ポケモンGO』日本リリースで起きるであろう面白ハプニング50

 
 オモコロの記事です。めちゃくちゃに拡散してしまったせいで来るべき未来がちょっと歪んだ気がします。知らない人にいっぱい「性格悪い」って言われた。

『ファイアパンチ』の1話をみんな褒めるだけ褒めて忘れてはいないか

 
バーグハンバーグバーグの新メディア・ヌートンで書いた記事です。ファイアパンチという漫画が好きなのでレビューというか批評というか、「私はこういうスタンスで作品を楽しんでます」という話をしています。僕はなにかを褒めても悪口を言っていると思われることが多いです。違います。




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最近、素直がブームのような気がする。

というのも、みんな、わりとブームに素直に乗っかりますよね。
ここでいう「みんな」っていうのは、なんていうのか、僕に似ている人たち全般を指す。つまり、ネットで何か発信していて、物事を俯瞰で見るクセがついていて、マジョリティとマイノリティなら自分はマイノリティだと信じているような人たちのことだ。クラスに1人いる根暗なタイプ。ぜんぜん「みんな」じゃないな、これ。

そういうタイプの人たちは、20年前ならたとえば「Pokémon GO」なんてやってなかったと思うのだ。クラスに1人の根暗は、ポケモンの話題で盛り上がるクラスに20人のマジョリティを尻目に爪を噛みながらつげ義春の漫画を読んでいるべきではないのか。

なのに最近のマイノリティ系・世間を斜めから見る系の根暗族は、とりあえず流行に触れてみて、なんなら結構楽しんで、へぇ、いいですね。みたいな感じを普通に出せてしまう。

ネットのおかげのような気がする。

根暗族が流行に乗りたがらなかったのは、かれらが世間と自分との間の感覚のズレを重視していて、流行に乗ることで自分自身のオリジナリティみたいなものが蔑ろにされてしまう危機感を持っていたところが大きい。クラスのアイツと俺とはちがうんだ、みたいな。

ところが、ネットがつながってるとどんなマイノリティの母数も膨れ上がる。クラスに一人しかいない根暗も、全国規模で見ると何十万人もいることがわかってしまう。マイノリティだろうがマジョリティだろうが、それは単なる「マイノリティ組」「マジョリティ組」という規模の違うサークルがあるだけで、どっちに所属するか、という問題にしかならない。

ようは、流行に乗らないということが、まったく己のオリジナリティを担保してくれない。

なので、もうみんなそこはどうでもよくなっているのだ。とりあえず素直に乗るだけ乗ってみて、そのあとにどんだけひねたことを考えられるか競っているのだ。


という、仮説。

 

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名称未設定ファイル_02 亀ヶ谷典久の動向を見守るスレpart2836


短編小説が更新されました。

某巨大掲示板を模したお話です。
こういうコミュニティの文体模倣は楽しいのですが、流行の移り変わりが早くてすぐに古臭くなってしまうので、なるべくネット特有のスラングは入れないようにしてみました。本当はAAとかいろいろできると思うんですが、それやると逆に陳腐になってしまう気がして。

ところで、創作物に出てくるネットの書き込みってみんななんか同じ感じじゃないですか?
同じじゃない? と思ってこれ書きました。わりとリアルなはず。



ポケモンGO

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名称未設定ファイル_01 みちるちゃんの呪い


短編の連載がはじまりました。
『名称未設定ファイル』シリーズです。毎回いろんなお話を書きます。テクノロジーにまつわる話が主体になる予定。

名前が「名称未設定」なのは、単に思いつかなかったからです。他の候補が「虹色レインボー」くらいしかなかった。
だから決してバンド名を「NO NAME」とかにしてしまうアレではないのです……。

むしろ、アレは良い。

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食べ物は埋めてから掘り起こして食べるとうまい? 第一回「発掘メシの集い」



記事をかきました。
一応楽天のPR記事です。つまり、「スコップを楽天のサイトで買ってね」というメッセージが込められてます。

受け取ってくれ、メッセージを。





【人物】

ダ・ヴィンチ・恐山(品田遊) twitter

 作家/会社員。
 作家 兼「株式会社バーグハンバーグバーグ」社員。どっちを兼業扱いにするかは、そのとき優勢な人間関係への気配りで変わる。

藤原浩一 twitter
 ライター。
 読み物サイト「デイリーポータルZ」のライター。同人頒布イベント「コミティア」で免罪符を販売した実績を持つ。




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[写真] 藤原浩一さん


ダ・ヴィンチ・恐山(以下、恐山):
藤原さんは、キリスト教については詳しいですか?

藤原浩一(以下、藤原):

いえ、詳しくないですね……。

恐山:
私もです。

藤原:
大学で授業は受けたことがあります。

恐山:
どんな授業だったんですか?

藤原:
聖書の中の特にいいエピソードを選り抜いて説明する内容でした。ほとんど忘れてしまいましたが。

恐山:
『よりぬきサザエさん』みたいな感じなんでしょうか。『よりぬきキリストさん』……?

藤原:
覚えているのは、姦淫の罪で石を投げられている女をキリストが守るエピソードです。

恐山:
ああ、「あなた方の中で、罪を犯したことのない者だけが石を投げなさい」とキリストが言って場を収めたという、あれですね。

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あれ


藤原:
それを聞いて思ったのは「民衆の聞き分けが良すぎる」ということです。

恐山:
確かにそうですよね。2000年も前の時代に、知らない奴の一言で暴動が収まるなんてことがあるんですかね……?

藤原:
ネットの「スカッとする話」みたいですよね……。


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スカッとする話


恐山:
他には聖書で印象に残っているシーンはありますか?

藤原:
夜、キリストが弟子のペテロに「お前は朝までに3回、わたしのことなど知らないと言うだろう」と予告するシーンですね……。実際にそのあとペテロは尋問を受けて、3回「知らない」って言っちゃうんですけど、キリスト、意地悪いなあと思って……。

恐山:
「わかってるけど、それでも許すよ」ってことなのかもしれないですけどね……。美術館とかふだん行きますか?

藤原:
ぜんぜん行かないですね……。

恐山:
私もあまり行かないんですが、たまにボッティチェリ展とか見に行っても、知識がなくてあんまりよくわからないんですよ。「絵、うまいなあ」って、デスノート読んでる時と同じ感想しか出てこなくて。

藤原:
はい。

恐山:
それもそのはず、なんか宗教画って、そもそも勉強しないと意味不明にできてるらしいんですよ。

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シュテファン・ロッホナー『薔薇垣の聖母』(1448年頃)


恐山:
たとえばこの絵が、聖母マリアと赤ちゃんのキリストの絵なのも、知識がないとわからないじゃないですか。

藤原:

そうですよね……。

恐山:
あと、宗教画にはアトリビュートっていうのがあって、なにげなく描いてあるものが聖書のイメージを象徴していたりするんですよ。たとえば、このマリアの足元の植物がイチゴの葉っぱらしくて。イチゴ→赤い→血→キリストの死を象徴しているそうなんです。

藤原:
随分……飛んでますね……。

恐山:
知ってなきゃ全然わからないですよね……。

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ロッサーノ福音書に描かれた最後の晩餐(6世紀の絵)

恐山:

これ、有名な『最後の晩餐』の絵なんですけど。キリストが処刑される前の晩に、12人の弟子と食事してるシーンですね。

藤原:
あ、下手ですね……。

恐山:

6世紀なので……。よく見るとみんな寝そべって食事してるんですよね。

藤原:
レオナルド・ダ・ヴィンチの絵だと椅子に座ってましたよね。

恐山:
キリストの時代にはまだ椅子にちゃんと座る習慣がなかったんだそうで。食器もなくて手づかみだとか。あと、最後にキリストを裏切ったユダですけど……。

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恐山:
コイツなんじゃないかと言われてるそうです。

藤原:
ごはんに夢中。

恐山:
聖書だとこの時点では「この中にわたしたちを裏切る者がいる」的な感じで、ユダが裏切るとはまだ明言されてないんですが……。

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カスターニョ「最後の晩餐」(1447年)


恐山:
この絵だと、ユダだけ反対側のテーブルにいますからね。

藤原:
露骨ですね。

恐山:
この状況で「誰かが裏切る」って言ってたとしたらひどすぎますよね。「え~? だれだれ~?(チラチラ)」ってみんな反対側のユダ見るっていう。

藤原:
この頃の絵だと、みんなちゃんと椅子に座ってますね。食器もちゃんとしてる。

恐山:
その時代が反映されてるので、だからこれは嘘なんですよね。

藤原:
嘘。


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レオナルド・ダ・ヴィンチ『イエスの洗礼』(1470年頃)


恐山:

藤原さんはもうすぐ30歳ですよね。イエスも30歳くらいで神からのメッセージを受信したらしいんですよ。

藤原:
はい。

恐山:
もしかしたら、これから藤原さんも神からなんらかのメッセージを受けて、1000年後くらいには藤原さんの絵が聖人として描かれてるかもしれないですね。

藤原:
ああ……。ありえなくはない……。

恐山:
『フジワラの洗礼』が。

藤原:
はい。

恐山:
イエスはざくろを持っている絵がけっこうあって、ざくろは「受難」を示すアイテムだそうです。藤原さんにもアイテムがあてがわれるとしたら、何になると思いますか?

藤原:
自分に深く関係するものということですよね。なんだろう……。

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藤原:
「溜まったレシート」ですね……。

恐山:
なるほど……。もし絵画にレシートの束が描かれていたら、それは聖フジワラの存在を匂わせていると……。

藤原:
そういうことになりますね。



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おおむねこのような雰囲気で、6/18(土)13:00~ トークイベント『宗教画と聞いてサイゼの壁を思い出す人たちの集い』が開催されます。もっとちゃんとした知識に裏打ちされたトークも聴けるはず!
今回の記事に怒りが湧いてこなかった人はぜひお越しください。

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宗教画と聞いてサイゼの壁を思い出す人たちの集い 」  

OPEN 12:30 / START 13:00

前売¥1,800 / 当日¥2,000(税込・要1オーダー500円以上) 
※前売券は5/31(火)正午12時よりe+にて発売!

宗教画と聞いてサイゼの壁を思い出す人たちの集い

【出演】品田遊(ダ・ヴィンチ・恐山) 
【Guest】架神恭介(作家・漫画原作者)、原宿(オモコロ編集長)、 藤原浩一(デイリーポータルZライター)


実施予定の内容
・いまさら聞けないキリスト教の疑問
・聖書名場面ベスト10
・聖書になぞらえてなにかやりたい
・免罪符の可能性を探る
・マリア様の、イエスの持ち方


対談のふたりに加え、架神恭介さんとオモコロ編集長・原宿さんも登壇予定!!


●架神恭介

仁義なきキリスト教史
架神恭介
筑摩書房
2014-03-14




 作家/漫画原作者
 『仁義なきキリスト教史』『「バカダークファンタジー」としての聖書入門』など、キリスト教に関しての著書多数。


●原宿

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バーグハンバーグバーグ社員/読み物サイト「オモコロ」編集長。
年をとって、だんだん甘いモノを体が受け付けなくなってきている。





よろしくお願いします。


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