俺がデビューしたころのある日。
何かの用事でレコード会社(Vap)に行った。普通ならそういう時は事務所の人間(主に大谷さん、当時マネージャー)が付いてくるんだけど
その日は彼も何か別の用があったみたいで、俺一人で足を運んだんだよね。

ところが俺を呼んだレコード会社の担当も忙しく
会社に来るのが遅れていて
俺は会議室みたいなところで待つことになった。

そこに現れたのがi本部長。
当時のバップの偉い方ね(おじいちゃんのようなイメージ)
なにやら定年で会社を去ることになり、手続きにきたと
おっしゃっていた。

今後なかなかお会いする機会もないということで
いろいろ激励の言葉を頂いた。
その後しばらく雑談していたら話は
「レコード会社とは・・・」みたいな方向に行って
その時彼が何気なく発した

「レコード会社にとって一番の財産は旧譜」という言葉が
ずっと胸に今日まで響いている。

ほんとうの意味もわからないし
なぜそんなことを俺に言ったのかの理由さえもわからないけど
ずっと胸に響いている言葉って
あるものだね。

やがて俺は自分がレーベルを起こして
今年で16年目なわけだけど

始めて10年後くらいに知ったのは

レーベルはアーティストが10年以上も前に発表した作品や
過去に在籍した人たちの旧譜を丁寧に扱うことで
得られる信用はものすごく大きい。ということ。

考えてみたら
俺がビートルズに興味を持った頃には
もう彼らは解散してた。

他にもすでに解散しているバンドの音源を
買い漁ったこともあるし。

「あのアルバムは名盤だね」なんて話題に上がる作品は
70年代とか80年代とかのものだったりしても
何らかの形で入手できたりするから文化として続いていくんだよね。

そのアーティストの作品を未来まで大切に管理することが
レコード会社の使命のひとつ。

小さなアンダーグラウンドのレーベルだったとしても
自社の旧譜タイトルを、丁寧に未来に届けていくことは
最も大切なことの一つだと考えています。(もちろんアーティスト本人、会社、双方が望み、合意の上でですが)

勝詩の在籍時のタイトルも、(本人との合意の元)いまの時代に合った形で
今後も管理していくので、またお知らせします。

動画は15周年イベント第一弾
先日のセッションね。
第二弾、第三弾イベントも参加お待ちしてます。