ずっと昔のことだ。
下北沢や吉祥寺には感じのいい雑貨屋が沢山あった。
そんな店先に置いてあるポストカードをよく買った。

見知らぬ街の景色
どこかの国の老人や子供たち
恋人たちが繋ぎあった手と手
どこかの島のスコール
緑に覆われた洋館
丘の上のひまわり
どこかの国のバザールの風車
砂漠の月
食器の上の食べかけのサンドウィッチ


そんなポストカードを買うたび
事務所に届いたファンレターに返事を書いた。
字が綺麗じゃないから申し訳ないけど 
感謝の気持ちをこめた。

街を散策していたのは
他にすることがなかったから?(当時は大手のレコード会社と事務所にいたが
売れもせず、くすぶっていた)
それとも、何かを探していたのかな?
それは見つかったのかな。

あれからずいぶん時が流れ
今ではスマホにインターネット
ポストカードなんて買わなくても自分で作れるし
ネットに写真は落ちている。
街を散策しなくても
情報は溢れかえっているね。

でもね、あの頃探していたもの
はもう永遠に見つからないんだよ。 
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