なんというか、大スペクタクルな感じがするんですけど。



首相が新国立競技場計画の見直し正式表明へ

http://www.47news.jp/FN/201507/FN2015071701001142.html



 ここにきて、産経新聞が7月14日時点で元首相であり組織委員長の森元さんにインタビューしたのを満を持しております。



森喜朗元首相 「新国立競技場の経緯すべて語ろう」 

http://www.sankei.com/politics/news/150717/plt1507170002-n1.html



 森さんは何かを作って嘘をつく人物ではないし(だからいろいろ知性について言われながらも支えられて一国の首相にまで登り詰めた)、前半の人間同士のやり取りについての事実関係はおそらく間違いないところなんでしょうが、後半がポイントですね。


[引用] 問題は総事業費だけど、そこは腹をくくって国家的事業だからということで納得してもらうしかないんです。大事なことは、五輪は国と東京都と組織委員会が協力してやることなんです。そして経費を徹底的に精査すること。僕が組織委員会にきて2000億円くらいはすでに圧縮したよ。



 それでも東京都が3000億円、組織委員会もトータルで7000億~8000億円はかかる。でも国は2520億円しか出さない。おかしいと思いませんか。3対8対2だよ。




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 要するに、森さんは指示は出していたけど具体的な総事業費の内容について吟味する権力はあっても能力が備わっていなかったということですね。東京都が3,000億? 組織委員会がトータルで8,000億? これはいったい何の話なんですかねえ…



 で、インパール状態になっていることは去年10月の段階で森さんがご自身の口でおっしゃっています。



東京五輪の見積8000億円 森元総理「全部再検討を」

http://news.tv-asahi.co.jp/news_society/articles/000037429.html



 ある意味で、試算を正直にお話いただいてきてるんですよね、森さんには。周辺が問題に気づくのが遅すぎたというよりは、ふつうこの手の予算の問題、それも5倍になったとかいう話はトップが自ら騒いで要件の練り直しを指示し、物事の優先順位を決めて、優先順位の低いものは切って、切られた要件の担当者や関係者にはトップ自らがお詫びにいくというのがマネージメントだと思うんですよね。



 箱物だから批判ということではなく、もしもプロジェクトが炎上したのであれば鎮火させて再始動させるためのプロセスというのが大事だということです。トップが部下や関係者から言われたことを「よっしゃよっしゃ」で聞いていたら、そりゃこうなりますよ。周りだって、森さんを大事にするでしょう、話を聞いてくれるんだから。



 まあ、このタイミングまでインタビューを抱いていた産経新聞はGJでしょうし、時間をかけて議論する余裕もないでしょうから、あとは安倍政権が「どうにかする」ことができるのかでしょう。少なくとも、いままでのように森さんに一任してすべてお願いという形では進められなくなりました。あーあ、というのが正直なところですけれども。



 このあたりの論考は、あんまおおっぴらにできない事実関係もあるのでもう少し詳しくメルマガにでも書いておきたいと思います。