まあ、海外サイトを無断で翻訳して記事にして掲載してしまったのは落ち度と言えば落ち度ですが、紙媒体でやれば廃刊のレベルの不祥事ですね。もちろん、問題に気づかれて然るべき対応をしますと表明されるのは良いのですけれども。社内ではきちんと議論されていたようですし。



【お詫びとお知らせ】参照元の表記漏れに関する弊社見解と、今後の対応方針に関して

http://tabi-labo.com/41936/announcement/



[引用]



現在、TABI LABOは、海外の広大な情報の海に漕ぎ出て、独自の世界観にもとづいて無限の大海の中から良い記事や動画を探し出し、 読者と共有するキュレーション活動を編集の中心に据えています。 また、キュレーション活動で何より重要なのは世界観です。TABI LABOは独自の世界観を構築しようとしており、 そこからさまざまなコンテンツに新たな価値や意味を与え、共有していきたいと考えています。



--




 いや、気持ちは分かるんだけど、これって雑誌業界における特約契約を英語圏の媒体と結んで翻訳し、監修を受けなければやってはいけないことなんですよ。



 それはキュレーションとは言いません。勝手にピックアップした英語記事の無断翻訳です。

 引用元や参照先さえ明示すれば、相手記事に断りなく和訳して掲載し、そこに広告を貼って良いのだ、とはなりません。根本的なところを誤解しているのではないでしょうか。


 当然のことながら、日本で一般化していない海外の知見を紹介することで、多くの読者を集めて日本ウェブ文化の発展を祈念されたいという理念はよく分かります。今回の事例は、ある意味で不運だったとは思います。旅ラボのいう「まったく新しい形の『キュレーションメディア』を目指」すのは構いませんが、独自の取材もつけずに単純に海外にある情報を翻訳して持ってくるメディアが果たしてキュレーターなんでしょうか。



 例えば、techcrunchでもgizmodoでも、出展元は明らかにするのは当然とした上で、ライターが問題について取り上げ、考え、再構成して、記事にしています。同じ翻訳でも、本家で掲載された記事を、英文原典URLつきで掲載します。本来、TABI LABOがやるべき「まったく新しい形のキュレーションメディア」というのは、こういうサイトよりも充実した情報収集とキュレーション機能を持ち、お奨めする理由についてきちんと読者に提示できることは最低条件なんじゃないでしょうか。



 反省され、充分に議論されたことは理解できるので、それは素晴らしいと思う一方、そこで出てきた改善策やサイトへの取り組み姿勢を見る限り、また同じことを繰り返し、出典さえ書いてあれば大丈夫だというような誤解をしている可能性がとても高いと感じましたので、mixi経営陣に代わりまして僭越ながら私が書かせていただきました。



 今後ともよろしくお願い申し上げます。