すでに当局に報告、相談は申し入れしているところではあるんだけれども、4330セラーテムに関しては、どうもIRで出した中国の「取引先」とやらが実在しておらず、国際的な面白銘柄になっている可能性もまたありということで。

 中国企業「北京誠信能環科技」を子会社化した、とかいってるわけですけど。

http://www.celartem.com/common/IR_DOC/PDF/20091113_002.pdf
 現地に人を出して、本店の所在を確認しにいったら、360人の従業員がおり、本社に50人ぐらい勤務していると聞かされていたのが、ガラス張りのオフィスの中には若い人が8人ぐらい。面白いことに、調査員がガラス張りの社内から本店に携帯電話で電話しても誰も出ない。曲がりなりにもオフィスに人がいるのに代表電話に誰も出ないというのは凄い会社だと思います。愉快なのでビデオ撮影させてみたり。

 うちも産業廃棄物関連の仕事をしている会社があるので、総経理の名前を出し、その商談申し入れの名目で訪問させてみたら、受付嬢に「総経理は会社に来ない。帰るように」と言われてみたり。不思議なことです。IRでは脱硫装置の受注で360万!とか書いてあったけど、あんなの設備工事費入れても40万ぐらいの代物なんでねえ。中国でやったら10万ぐらいの仕事なんじゃないかと思うんですよね。

 不思議なことがさまざま見えてきたので、中国の証券監督管理委員会CSRCにさっそく確認を取ったところ、何かいろんなことが起きているらしい。オーナーシップを持っているWealth China Industrial を掘ったら、東証一部・海外のチャイナボーチー(China Boqi)に行き当たりまして。評判の微妙なところですね。逆に情報を出してくれ的な言われ方をしたわけですけれども、日本の当局では事件も表面化してないのにそんな調査をしているわけもないので、何のネタもないと思いますよと返したものの、ある共産党高級幹部の親族を名乗る人が、オフショアを使ったバックドアを香港や深センなどでやらかして証券詐欺気味な事例をたくさんやらかして、今度は日本で頑張ろうという魂胆なのでいろいろ教えてほしいなどと。

 チャイナボーチーについてはこちら。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=1412.t

 確かに、関係者の名前で中国国内の報道を調べてみると、どうにも黒めの話が大量に引っかかって出てきた。例えば、チャイナボーチーの代表になってる程里全氏の経歴や報道を調べるとなかなか興味深いわけです。セラーテムの株式の約48%を保有する上記WCIの顧問であり、共同パートナーってことになってますね。

 何故かJ-Castがどっかからお金をもらったのか提灯記事とか書いてて、別の文脈でナイスなんですが。

東証1部初上場中国企業 チャイナ・ボーチーってどんな会社?
http://www.j-cast.com/2007/08/10010266.html

 で、概略を見るに2001年5月、深セン証券取引所上場の「比特科技」というIT企業の取締役に就任しております。この比特科技の残骸は程氏が”個人的に”買収しているようですが、程氏が比特科技の取締役に就任した約2ヵ月後の8月、総経理に昇格、さらに董事長に。子会社4社に対する不正融資が程氏在任中に実行されて回収不能となり、比特科技は2004年に経営破綻。そこの元社員をつかまえて話を聞くに、報道で出た3億元(40億円ぐらい)の不正融資以外にも、株式の不正操作の嫌疑をかけられたものの当局の取調べを拒否するなどして、70億円近いお金がどっか逝っちゃったみたいですね。本気で逃げ散るとか潔いです。ガン逃げです。

 「比特科技 程里全」でググってもいろいろ出てきますが、現地でも大騒ぎになってさまざま記事で取り上げられるなどして炎上したので、ほとぼりが冷めたのを見計らったのか3年ぐらいで証券市場に舞い戻り、07年では香港で同じく微妙な株取引の首謀者として香港証券界で面白がられたりしております。まあ、玩家としての特異な才能を発揮されたということでしょうか。香港や深センでマークされてやっていけなくなったのか、次の市場として目をつけたのが日本、ということなのかも知れんのですが、国内事情をさらにあれこれ掘ってたら、リミックスポイント(3825)も発見。人事もかなり被ってるわ見取り図も似通ってるわで、同じことをやって儲けようという魂胆がぷんぷんするあたりに限りない好感が持てます。ハートフルです。たぶん、セラーテムの次の弾なんでしょう。

 まあ、何でこんなの上場させちゃったの、というのも気になるわけですけれども、日本側でそういう違法取引の手引きをした偉い人がいるらしく、もうちょっと掘って、確認取れたらいろいろと質問状でも投げてみようと思うわけですけれども。ちょっと調べて、現地を見たり商談を申し入れてみれば「おかしい」と思うことは山ほど出てくるんですが、それなりにお金を取って上場審査をしている市場担当者や証券会社、監査法人というのは、どうしてそういうものを見落としてしまうのでしょうね。

 セラーテムも妙な形で株価も順調に上がっていることもあり、とっとと売買停止にしておいたほうが、せめて投資家の安全を守る行為になると思うんですけどね。