月別アーカイブ / 2020年07月

 みんな大好き我らが千代田区長・石川雅己さんですが、例の三番町タワーマンションの事業協力者向け住戸を抽選無しでゲットした件が千代田区議会で百条委員会マターとなり、無事に議決が刑事告発相当となったわけですよ。



 そしたらその刑事告発の議決をもって区長への不信任だということで、地方自治法に基づいて区議会の解散だ、と石川雅己さんが大騒ぎしたあたりまでは、皆さん報道でご覧いただいておったかと思います。

 ところが、今日になって千代田区選挙管理委員会が総務省の裁定通り「不信任議決にはあたらない」との判断が出て、我ら~我らの石川雅己さん大ピンチであります。お爺ちゃん頑張って!

https://www.facebook.com/100003876882193/posts/1714904651982081/?d=n

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 適法な手続きを欠くと言われてしまったからには「漢・石川雅己、怒りの千代田区議会」を展開していただきたいと思うんですけれども、千代田区民の私としましては区長・石川さんに何としても給付金一人あたり12万円、我が山本家72万円の支給を進めていただきたく、声を枯らして石川雅己さんを応援してまいりたいと存じます。

 いしかわくちょう、がんばえー

 で、放送やメルマガでも一部書きましたが、本件は区長・石川さん本人というよりは奥さんの問題であって、他のマンションや千代田区が進めている土地取引その他、嫌疑のかかるネタは他にもありますのであまりに面倒くさい事件がどかどか出ると、次々とスキャンダルが出てきてしまうことになります。

やまもといちろう 『人間迷路』
https://yakan-hiko.com/kirik.html

 どっちにせよ21年2月に千代田区長任期満了で、さすがに漢・石川雅己といえど79歳で5選するべく禊選挙に打って出るとは思えないんですが、如何したものかとおもうんですよね。

 あれだけ勢いのあった都民ファーストも本件ではサッパリ見る影もなく、また小池百合子さんも会見の質問においても用済みとばかりに放置宣言をしておりますので、援軍もないまま石川雅己ラストマンスタンディングであります。

 人間「晩節を汚す」というのは紙一重なのだなあと思うわけでありますが、良い意味で最後まで粘って任期全うしていただければと願う次第でございます。

山本一郎(やまもといちろう)YouTube
https://www.youtube.com/channel/UCYngjP_3hOC-yu2A077rKbQ

山本一郎既刊!『ズレずに生き抜く』(文藝春秋・刊)
https://books.rakuten.co.jp/rb/15879273/


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 身の回りで「伊藤春香(はあちゅう)さんから代理人を立てられ、訴えられてしまった」という事案がいくつか並行で発生しました。興味津々です。私は単なるはあちゅうファンのため訴訟になどなるはずもありませんが、どうも内容を見ていると「自社のサービスにハアチュウさんに対する誹謗中傷らしきものが書き込まれたことに対して、削除を行うなど管理を怠った」みたいな話もあるようで、何だか良く分かりません。

 きっと、はあちゅうさんにはこの方面に詳しい弁護士が代理人として立っているのでしょう。

 ただ、はあちゅうさんは事業者や個人に対してちょっと微妙な雰囲気の訴えを起こしているような話も出ているので、私・山本一郎は個人的に本件に関する陳述書を皆さんに広く提供したいと思っています。

 陳述書の雛形は以下の通りですが、起きている法的紛争によって、冒頭に書くべきことも変わりますし、陳述書内のURLなどで記した内容についてはスクリーンショットとpdf、Excelでのリストによる「はあちゅう訴訟対応欲張りセット」もご準備しておりますので、ご用命の方は私宛のメール、メッセンジャー、または大声などでお声がけ賜れれば幸いです。可能な限り、カスタマイズには応じてまいりたいと存じます。

伊藤春香(はあちゅう)さん訴訟向け;山本一郎陳述書雛形
https://drive.google.com/drive/folders/1ZibfJnikJnx9Nyd5naB5Nzb9G-lnN4Wb?usp=sharing


 そのままフォルダにpdfや画像類を掲載するとクソでかいので、まずはwordファイルによる陳述書のみということで、ひとつ。

 また、ご要望として出るようでしたら「みんなで作る、私たちのはあちゅう活動の軌跡 wiki」でも立ち上げて、無用な裁判を起こされてしまった皆さんの一助にできればとも存じます。

 なお、見聞きしている範囲でのはあちゅうさんの申し立ては、概ね門前払いになる程度のものにも感じますが、皆さまにおかれましてはかかる事態に萎縮することなく、堂々とはあちゅうさんに対する意見論評を重ねてネット社会の誇る文化として大輪の花を咲かせていっていただきたいと切に願う次第でございます。

 神の御許に召され、まだ心に生きるHagex師の魂の平安のためにも。

(リンク修正 21:48)

 途中、はあちゅうさん訴訟向け陳述書を入れたGoogle Driveが承認必要の設定になっていました。変更しまして、どなたでも閲覧できるようにしました。ご指摘をいただきまして、ありがとうございました。

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山本一郎既刊!『ズレずに生き抜く』(文藝春秋・刊)

 安倍政権が繰り出す『GO TO』キャンペーンの目玉である「Go To トラベル」が評判悪すぎて鼻水が出るわけですが、政府の真意も理解はできます。このままいくと、地方経済がガチで倒れるだけでなく、コロナ対策予算として積み上げた企業向けの「新型コロナ感染症特別貸付」などの各種無利子無担保枠の拡大で地方で頑張る企業への貸付が軒並み焦げ付く危険性すらでてきておるのです。

 しかも、よせばいいのに政府系金融機関(商工中金や日本政策金融公庫など)だけではなく民間金融機関にも支援窓口を用意していて、正直これ単体で言えば本来は「経済産業省も金融庁も総務省他各省庁も短期間で良く調整してくれた」と褒められるべき政策のはずが、地方経済ごと総崩れになって地方金融機関の経営問題に直撃をすることになると「お前ら何をしてくれちゃってるの?」というお叱りに一変するという大変リスキーな事態になってしまうのであります。



 この辺は、コロナ騒動がいつ終息するのか、経済再開までもたせられるのかという「読み」が外れた、実際にはもっと深刻な事態だったけど、できることを全部やろうとした結果、総力戦が玉砕になりかねないことになります。ここまでは、政府は別に悪くないんですよね。

 でもねえ、もう財源がないんだよ。

 もっと国債出せばいいじゃん、んで日銀に買わせればいいじゃんと気軽に言う人は多いのですが、そんなことをしたら死ななくてもいい人が死に、将来の世代に借金だけ残すことになるので現役世代で回せるところまで頑張って回し、死んでも仕方がない人は死んでください的な議論が勃発してトロッコ問題に発展することになります。



 つまり、『Go To トラベル』自体がトロッコ感の強いアクションで、究極の選択を安倍政権に突き付けている、とも言えます。

 このままいくと: 観光業を中心に、まず地方経済が大きく低迷する。産業を担ってきた民間への貸し付けが破綻急増と共に焦げ付き、不良債権となって地方金融機関の経営を直撃する。地域金融の再編を待ったなしで進めるにあたり、地方経済はオケラになり、受け皿金融機関を作る際に兆円規模の公的資金注入を余儀なくされる。福島や北海道、熊本と違い、全国的に発生する地方経済衰退のため短期の復興をさせるための予算確保がむつかしい。

 「Go To トラベル」なら: 8月上旬からの事業開始で、地方観光業の見た目の売上がほんのり回復するため、10月からの破綻ラッシュは回避できる予感がする。ただし、1.7兆円規模でしかないため、我が国の巨大な観光業市場全体を支えられる期間は短く、一時的なカンフル剤に留まる。もって2週間から1か月程度の延命であるが、その間にコロナが終息の方向に向かうことを国民みんなで祈る、しかし、「Go To トラベル」のお陰で無症状のウイルス感染者が地方都市にたくさん訪問して日本中でコロナ祭りになる恐れもある。

 どっち転んでも大惨事なので、みんな操縦は安倍晋三さんにお任せして、何か安倍ちゃん周辺がやらかすたびに文句だけ言っていればいいという楽なポジションを取りたいというのも事実なんですよね。その点では、安倍官邸はお友達だと揶揄されても責任をしっかり背負って政策実現しているあたりは頭が下がる一方、もう少しやるべきことを精査したほうが良かったんじゃないのとも思います。

 日本の観光業は実のところそれだけ巨大なのだ、ちょっとやそっとの予算投下では救われないのだ、という事実については、中田先生が記事を書いておられるのでこちらをご覧ください。

しかし、このままだと観光産業は死ぬ ~Go Toトラベルをどう考えればいいのか~(中田大悟) - Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/nakatadaigo/20200714-00188107/

 まだこの「Go To トラベル」事業に対する世論調査は出揃っていませんが、都市部も地方も概ね酷評されるであろう不人気極まりない政策に仕上がっていると思われます。どうもこう、事態を甘く見た官邸内の経済再開派が珍しく各種調整をスピーディーに済ませた結果、打ち手がことごとく事態の更なる悪化に見舞われて死に金に終わるという残念な結果になっているのが気になります。

 「コロナ騒動は夏ごろまでには終息しているはずだ」という読みは、まあ確かに希望的観測以上に現実味があると思っていたから調整が進んでいたわけですが。

 ただ、実際には日本には神風はもう吹かず、経済再開とともに感染拡大が進んでコロナ対応劣等国に転落する恐れが強くなります。さて、どうしたものかと思うわけですが。

 「経済再開のためにどのくらい感染のペースを抑える活動が取れればよいのか試算しようぜ」って話は次世代政策基盤研究所でもモデル計算しようぜという話は出ているのですが、いかんせん有識者会議がいろいろアレなのでみんな大変だなあと思っております。

次世代基盤政策研究所(NFI) 緊急シンポジウム ポストコロナ時代の災害に次世代基盤政策が果たす役割とは https://nfi-japan-symposium02.peatix.com/

次世代基盤政策研究所(NFI)https://www.nfi-japan.org/

 世の中、うまくいかないときってこんなもんなんですかね。

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やまもといちろう文春オンライン記事一覧


 怪著と言えば怪著で、物凄く読む者を選ぶ本書『Winny 天才プログラマー金子勇との7年半』ですが、執筆者の弁護士・壇俊光さんがセンシティブなブログを書いていたので改めて読み返しておりました。

8回忌?
http://danblog.cocolog-nifty.com/index/2020/07/post-00278a.html


『Winny 天才プログラマー金子勇との7年半』(壇俊光・Amazonリンクはこちら)

 通読していて思うのは「技術と友情を取り巻く話として熱い」のに「そこに至った環境は冷たい」というコントラストであって、もちろん理不尽なことがあったからこのような優れた物語が生まれる。その一方で、その結論は金子勇さんの望まれない死であって、イケてない某京都府警と司法制度全体のエラーという残念な現実があるわけですよ。もちろん、実名で語られる、事件と法律を取り巻く人々の裏側や、不条理に立ち向かう技術者と弁護士の友情が投げかけるものは決して小さくない温度差をモロに感じさせます。

 結局、何が正しいのか。社会正義を実現するために私たちや警察官検察官が持つべき健全な猜疑心とはどういうものなのか。あるいは、ひょっとしたらこれは社会的にアカンから逮捕されるかもしれないとブレーキをかける私たちの心にある公共心というのは、実は意外と陳腐な役所の人事で白にでも黒にでもされかねないものであって、運悪く見つかった人たちが送り込まれる地獄へのベルトコンベアーなのではないか。

 人呼んで「47」氏というチャーミングな技術者が辿った数奇な運命は、この世界でもっとも面倒くさい警察組織のラビリンスに絡みつき、そこで壇俊光という、これまた筋論にうるさいけど善良な精神を宿す弁護士と出会う。ある意味でサウナと水風呂の関係のように、また47氏サイドからすれば不当な逮捕の経緯を辿るにつれ、この事件が社会に投げかけたものを再構築し、惜しくも早逝してしまった47氏の果たそうとした役割をも読む者に印象付けてくれます。

 文芸読みからすれば、本作品は粗削りなところも多く「もうちょっとこうすれば」とか「説明が足りなくない?」などと感じる難読ポイントは随所にあり、技術と法律、そして警察検察という世界に興味がない人は容易に挫折しかねない内容ではあります。しかしながら、それを乗り越えてなおあまりある熱量と冷たく悲しい現実とのコントラストこそ単なる事実ベースの物語では終わらない、継続する未来を感じさせるのです。

 その点では、本書は文芸でありながら、かなりハイコンテクストです。逆に言えば、一過性の、いまサラッと読んで楽しく終えて何も残らないような、単なるエンターテイメント本ではありません。もしも自分が47氏ほどではない存在だけど、何かの理由で公権力の都合でハメられて、酷いことになってしまったときこんな情愛に満ちた解決へ一歩を踏み出すことができるのだろうか。あるいは、多少は公権力側の人たちと居並ぶとき、そのようなベルトコンベアーに悪質とも思えない人々が乗せられて笑っていられるだろうか。

 そして、新しい技術であれ、ネット社会であれ、現実には意外と読み解かなければいけないコンテクストをひとつ間違えたら簡単に罪を着せられたり、大変な思いをしかねないことはあり得るのです。それは、必ずしも警察官や検察官が悪徳な存在ではなかったとしても、彼らが単に仕事の一環としてこの事件はやらなければならないと判断したり、人事や得点稼ぎのために手を出してしまって引っ込みがつかなくなったり、結果としていろんな世の中に起きている不条理な事実を突きつけられることでもあります。

 「優れた人が、世間的に無難に生き抜くのはむつかしい」のは、結果的に優れた仕事を受け入れることのできない人たちのほうが多い社会の宿命でもあるのだろうなあと思いつつも、もしも最先端技術と法律の現場との相克を垣間見たい方はぜひ手に取って(ダウンロードして)見ていただければと存じます。



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山本一郎非公認 告知用Twitterアカウント


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 クソが!!! またハズレや!!

 と言いたいところではありますが、長きに渡った東京都知事選挙、皆さんお疲れさまでした。私も今回は情報法制研究所の枠組みを超えていろいろつらつら拝見しておりましたが、やっぱり選挙は遠くから眺めているのが一番ですね。唯一、私の精神の安寧をかき乱したのは選挙中たびたび送りつけられる山本太郎さんに対する左右からの罵声が間違って私に着弾するという不愉快なメールの数々でございまして、終戦後も、不正選挙を許すなという罵倒メールが私のところにやってきて困惑を禁じ得ません。

山本太郎さん、都知事選出馬強行のお陰で罵声メールが今回もやってくる|山本一郎(やまもといちろう) https://note.com/kirik/n/ndd2617b74d52

 選挙前の状況については、メルマガであれこれ書きました。

人間迷路 Vol.301 小池百合子という人物の行く末を考えつつ、都知事選における立憲民主党の残念さやZoomブームの危うさなどに触れる回 https://yakan-hiko.com/BN9896




■1. 今回の都知事選の敗者は「自民党都連」と「立憲民主党」の皆さん

 ということで、まあ何度でも書きますが私は自民党都連の体たらくと言いますか、まあ「お前ら前回の雪辱から4年間いったい何をしとったんや!」という怒りと「これでさらに小池百合子が国政進出したら、土下座した後頭部を踏みつけられるプレイが待っとるんやろなあ」という悲しみとで包まれる次第です。しかも、次に都知事選やられたら副知事の宮坂学さんでもところてん方式に出て来られたらもう何もできません。いまのうちに宮坂学さんと食事会でもやって関係を築いておくのがよろしかろうかと思います。

 一方、もっと悲惨なのは立憲民主党です。これも何度も書きますが、まあ「お前ら小池百合子に騙された前原誠司のやらかしのお陰で『希望の党』に合流できず結党したのがそもそも『立憲民主党』だろうが!」という怒りと「そりゃ支持母体の連合東京が立憲民主党見限って小池百合子支持に回られて出口調査で立憲支持者の3割強が小池へ票が流れているのを見たらもうアカンやろ… アカンやろ…」という悲しみとで包まれる次第です。前回衆院選で吹き荒れた枝野旋風もどこへ、いまや「枝野寝てろ」の状況の中、どのようにして党勢を立て直そうとするのか心配でなりません。

 その点、元から大した期待値を持っていなかった国民民主党は見る影もなく、似たような支持率の維新の会は小野泰輔さんを担いで、一死三塁からセカンドゴロを放って一点を取る的な「最低限」を実現。橋下徹さんが東京一区で出られないなら男気で小野泰輔さんが担がれるのか、はたまた森田健作さんが勇退後の千葉県知事選への転出か、良く分かりませんがまあなんかこの出馬をキャリアに何かしでかしてくれることでしょう。

■2. 泡沫の争いの激化で訪れる個性派選挙と埋没するN国党・立花孝志

 「ポスター三枚並べて貼る」という、地方選挙では届け出順操作でよくある戦術なのを知らずに敢行、供託金ラインどころか2%も怪しい立花孝志さん。もうオワコンでしょ。期日前調査では「おっ、5位か?」と思いきや、選挙当日になってみたら桜井誠さんに大きく水をあけられている状態のようです。このまま終わってしまうのか?

 それもこれも、定番の右翼芸を披露する桜井誠さんと、新興の面白パフォーマー候補者である後藤輝樹さん、込山洋さんらに囲まれ、さらには泡沫らしからぬ本格派の澤紫臣(沢しおん)さんが参戦。もう完全に立花孝志さんが埋没しております。

 そもそも立花孝志さんは幸福の科学の信者であると公言、選挙協力がどうとか喋ってましたが、これも七海ひろこさんが幸福の科学系の幸福実現党広報本部長として出馬。また、堀江貴文さんの出馬を直前まで当て込んで「99.9%出馬する」と言いながら蹴とばされて頓挫しただけでなく、わざわざホリエモン新党という政党まで新たにしつらえたのに肝心の堀江貴文さんは小野泰輔さんの応援に回ってしまうというビッグな不手際も出ます。おまけに静岡4区補選で試した同姓同名候補出馬作戦では「小池百合子さんという同姓同名候補を出馬させられなかった」とかいうお粗末さで瓦解しておられました。

 まあ見ていてなにひとつ上手いこといっていないのが分かってむしろ楽しいのでどうでもいいのですが、政党「NHKから国民を守る党」で支援者からカネを借り、出資法違反ネタから暴行裁判敗訴までゴミのようなネタが詰まっていて大変そうです。

立花氏らが暴行の記事は「真実」N国党首の控訴棄却
https://www.nikkansports.com/general/news/202007010000720.html

 よくこんなの続いてるし、支持してる奴がいるな。

■3. 選挙の事前調査に新風が吹くか? 東京都民1万人アンケート

 NHKが楽天インサイトを使ってついにこんな仕掛けが。ネットリサーチのアンケートパネルから年齢性別の切り出しで1万人アンケートをやったのであって、あくまで「世論調査」ではないという仕込みで頑張っておりましたけれども。

東京都知事選 都民1万人アンケート
https://www.nhk.or.jp/senkyo/opinion-polls/02/

 でもまあ、実際にこんな感じだと思うんですよね。集団の量的特性値の正確な推定を目的とせず、あくまで動向の「傾向値」としてクオータ法を採用し、ネットパネルを政治的な知見として活用する方法を考えたというのは面白い試みだと思います。

 この辺を見ていると、みんな結構ちゃんと有権者として把握しているんですよ。もちろん、ネットパネルに登録し、また、政治関連の質問にきちんと回答している時点で「政治に関心のある層」に間違いはないのですが、一方で、投票所に行く有権者の平均像に近い(無党派で投票に行かない人に政治意識の調査をする意味があるかどうかという点も含めて)わけだから、これでいいのだとも言えるんですよね。

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 例えば、これ。小池百合子さんの2016年都知事選で掲げた公約について問われて、1万人のうち8割以上の都民が「小池バーカ」と回答しています。なんだ、みんな分かってるじゃん。あと、誠実だたなと思うのは「公約を知らない・わからない」が分野ごとにきちんと関心度別に並んでいるあたり、ちゃんとアンケートになってますよね。それでもこの1万人のうち投票率を超える割合の人(例えば65%、6,500人とか)が投票をし、小池さんに投票をしているんだろうなあと思うわけですよ。

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 また、豊洲市場への移転問題についても聞いていますが、そうですか、やっぱりそれなりの都民の皆さんが「あれはまあまあだった」と思っているわけですね。ちくしょうめ。でもそれもこれも、コロナウイルスが流行しなければ東京オリンピック開催直前でクソ選挙になっていたことを考えれば、本当に小池百合子さんはコロナウイルスのお陰で幸運な再選をしたなと思います。

 ということで、今回の東京都知事選50億円ガチャは無事にハズレとなり、アテクシ再選でSSRカブってむかつきますが、これで国政リーチとなりました。踏み台にされる都民、また自民党都連は災難が続きますが、コロナと猛暑に負けず頑張ってまいりたいと存じます。引き続き、よろしくお願い申し上げます。

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山本一郎既刊!『ズレずに生き抜く』(文藝春秋・刊)
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