月別アーカイブ / 2019年06月

 先日この記事を書いたところ、山本太郎支持者から「あれはれいわ新『選』組だ。訂正しろ」とかいう素敵なメールを頂戴する一方、熱心な批判者から「山本一郎は責任もってれいわ新選組をどうにかしろ」というご連絡を戴きます。皆さん好き放題おっしゃるのは何なのかと思うのですが、まあ楽しければそれはそれで良いのではないでしょうか。

最近の誤爆 - やまもといちろう 公式ブログ https://lineblog.me/yamamotoichiro/archives/13228629.html


 ところで、JX通信社さんや、他のメディアの選挙前調査なども出そろい始めて、ちょうど「れいわ新選組」が二回目の調査日程に間に合ったので結果をしげしげと見ていたんですけれども、山本太郎さんが東京選挙区から出ても比例で頑張っても1議席の確保までで、2議席目は微妙という状況になっているようです。ここからどう頑張るのかというところが見どころなのでしょうが、票を削った先は野党共闘や党首討論などで埋没し失望されている感じの国民民主党や立憲民主党から票を削っているだけで、浮動票でも自民党に流れそうな票はとれていないので「新しい社会党が政権批判票の受け皿の一つとしてさらに微分されただけ」という状況になっています。

参院選 東京選挙区の公示前情勢分析=JX通信社 東京都内情勢調査(米重克洋) - Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/yoneshigekatsuhiro/20190626-00131464/

 また、山本太郎さんは面白カンパニーに情勢調査をぶん投げているようですが、局地戦で少しでも議席を取りに行こうという話なのか、野党再編のピースに資する大きな博打を打てるようにしようという話なのかはまだ良く分かりません。

 例えば、東京大学の安冨歩さんを候補者に起用、また脳性まひの重度障害者女性を候補者に出してくるという奇手に出てきました。明らかにメディア受けを狙っての話だと思うのですが、これらは元からの左派・現状批判票にはプラスに働いて国民民主党や共産党の支持者からの票は掻っ攫っていますが全体的な無党派層の切り崩しに至ってはいないように思います。期日になればドーンと増えてきて面白いことになる可能性もありそうですが、いまのところたいした話になっていなさそうです。

 どうしても党派性を強くする方向にしか打ち手が響いていないのが残念でして、ここでれいわ新選組から津田大介が出馬するとかいうサプライズでも起きてくれないかなあと思うわけであります。

 是非ご検討ください。

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 告知の時間だああああああ

 というわけで、白桃書房から私が解説を書いた『激動の時代のコンテンツビジネス・サバイバルガイド』が発売になりました。



Amazonはこちら

 なぜか企画ページも立ち上がっていまして、下のほうに津田大介らしき金髪の画像もありますが気にしないでください。

『激動の時代のコンテンツビジネス・サバイバルガイド』 - 白桃書房デジタルソサエティ関連書籍フォローアップサイト
https://topic.hakutou.co.jp/digitalsociety/archives/category/streamingsharingstealing
激動の時代のコンテンツビジネス・サバイバルガイド<BR>山本一郎氏解説抄録
https://topic.hakutou.co.jp/digitalsociety/archives/83


 著者はいずれもカーネギーメロン大学に籍を置くスミス教授とテラング教授で、私自身も関係先でのコンテンツファンドでご一緒させていただいているなかで大変に信頼できる学識者であることは間違いありません。

 本書では、デジタルによる既存ビジネスの破壊と価値生成について各分野において議論が広げられ、レンタルビデオチェーンがオンライン動画配信サービスに駆逐されるさまや、レコード会社、流通・小売とあらゆる分野で怒涛のように進む破壊的なデジタル化、ネット化についての議論がこれでもかと網羅されています。

 また、単にネット化されることへの問題だけでなく、そこに生まれる利便性や付加価値、顧客の満足に対するポジティブな変化が、社会をより豊かにし選択肢を増やしていくプロセスについても語られ、総花的なデジタル産業論とはまた違った趣のある内容に仕上がっています。

 私たちの関わりで言えば、特にネットニュースがデジタル化されて配信され、新聞社や通信社のようなレガシーが破壊されて葬り去られるだけでなく、娯楽のキングであったケーブルテレビ(日本なら地上波)や映画産業、ラジオといったメディアにおいても、また出版社や個人の書き手と言ったプレイヤーにも目配せがされているのは特筆されるべきところです。

 そればかりか、ネットの時代に先行したはずの各社が技術革新や市場トレンドの波に飲み込まれ、ダイナミックに世代交代していくさまもほんのり解説されていて、第4次産業革命という言葉自体がすでに陳腐化していることすらも実感させられる好著であると思います。これはもうしょうがないのよね。

 個人的には、もう少しグローバルマーケットでの競争や、国家間を跨いだサプライチェーンの問題、また成長余力を刈り取るようなキャピタルの動きなども言及してほしかったと思うわけなんですが、彼ら的には「それはマーケティングの範疇ではなく次の論文や書籍で意欲的に取り組みたい」とのことでしたので、興味のある方々は正座してお待ちいただければと存じます。

 翻訳が上手く、私としても原典同様の熱量であっさりと読み進めることができました。さすがは小林啓倫さんの仕事ぶり、改めて敬服いたします。本当に読みやすいですよ!

 ということで、ご関心ある方はぜひお手に取って読み散らかしていただければ幸いです。



 よろしくお願い申し上げます。



 ついでと言っては何ですが、単著『ズレずに生き抜く』もぜひよろしくお願いいたします。



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1914年 サラエボでオーストリア大公フランツ・フェルディナントが暗殺され第一次世界大戦が勃発

2005年 バスターミナルでスーツ着てリムジンバスを待っていたらバスの運転手に間違われる

2007年 孫正義さんにソフトバンク社員と間違われ灰皿を投げられる

2008年 2ちゃんねる系まとめサイト「アルファルファモザイク」管理人と間違われて記事の削除請求の仮処分を新潟地裁に申し立てられる

2008年 ゲハ情報サイト「はちま起稿」管理人と間違われて記事の削除請求の仮処分を札幌地裁に申し立てられる

2010年 某所で大新聞の主筆を主賓とした食事会に参列するが、最初から最後まで「山崎君」と間違えた名前で呼ばれ続ける

2011年 2ちゃんねる系まとめサイトの相互リンク集とその広告運営の首謀者と間違われて、共産党機関紙「赤旗」からネトウヨ商人と取材が来る

2013年 山本太郎、園遊会で手袋はめて直訴の手紙を天皇陛下に渡した件で、怒った人たちから大量の抗議メールがやってくる

2014年 山本太郎、党名を「生活の党と山本太郎となかまたち」に変更、ふざけた名前だと大量の抗議メールがやってくる

2014年 イスタンブール経由でドイツに入国しようとしたところ、シリア人に間違われて難民受け入れ窓口に並ばされる

2015年 セミナー会社が会議室を間違えた案内状を送ったため私のセミナー会場に場所を勘違いした創価学会婦人部の皆さんが40人来られてごった返す

2015年 「虚構新聞」の社主と間違われて記事の削除を求める内容証明付き郵便が複数回自宅に送り付けられる

2016年 ネットメディアの私のインタビュー記事になぜか元TBS山口敬之さんの写真が掲載される

2017年 家族旅行で家内と子ども3人でイミグレを通ろうとしたところ、祖父と娘と孫3人と間違えられてパスポート不正利用を疑われ別室に連れていかれる

2017年 川上量生さんに全く無関係なニコニコ失調記事のリツイで「山本一郎はネットの害悪」と罵られる

2018年 冬なのに暑いのでアロハシャツに短パンと虫取り網の出で立ちで歩いていたら、近所の女児声かけ事案の変質者と間違われて警官に職務質問を受ける

2018年 「市況かぶ全力2階建」の運営者と間違われて東京地裁に名誉棄損と慰謝料請求の裁判を起こされる

2019年 山本太郎が今度は「れいわ新撰組」とかいう党名に変更し、ふざけた名前だと抗議メールが殺到する

2019年 「アップトーキョー」の影の運営者と一審敗訴した原告から断定され、まったく無関係の東京高裁での裁判の控訴理由書に名前が明記される ← New!!

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 物流界隈で微妙な雰囲気で話題になっていたので読みに行ってみたんですが、私はそこまでの違和感は持ちませんでした…。

 執筆者は伊藤有さんで、元のお題は2015年に導入した100円ショップ『ダイソー』の需要予測モデルに関する講演の話です。

ダイソー快進撃を支える「毎晩105億件データ処理」する需要予測システムはどう生まれたか
https://web.archive.org/web/20190617113046/https://www.businessinsider.jp/post-192845

 もちろん、着眼点はダイソーがきちんと夜に店が閉まる業態であり、毎晩105億件しか処理されていない(ただし2015年時点)という話で、24時間業態の人たちからすれば「楽でいいな」という感想しか持たないかもしれません。4年前ですからねえ。いまはもっと大きなデータを運用しているのかもしれませんが。

 おそらく、配送回数が少ない割に多品種であり、それでいて超過ロス(廃棄ロス)の起きない、腐らないものがメインだからだろうとは思います。もちろん、ダイソーに行けば分かるのですが、店舗によっては食品も扱っていて、そこは超過ロスの宝庫になる恐れもあります。が、とりあえず扱う品目の多数は腐らないものであり、また、夜に在庫を並べ替えさえすれば欠品が起きないという優れた業態なので、データ処理量が少なくて済んでいるという話ではないかと思います。

 ところが、記事の中では「大きい(ように見える)システムがamazon依存でサーバーレスに行われていて凄い」とかいう話になっておりまして、おいちょっと、という感じは確かにします。むしろ、少ないデータ処理量でもあれだけの多品種の需要予測と在庫管理補助ができているのはダイソー凄いって話でいいんじゃないかと。

 さらにできることはたくさん残されていそうな講演内容でしたが、しかしこのぐらいの多品種になると需要予測の精度を上げようとすると過学習になったりするでしょうから、このぐらいが一番ちょうどよいのかもしれません。

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 香港の103万人デモについては、非常に思うことがあり記事をいくつか書きました。

【新聞に喝!】香港市民デモ支持に迷う理由なし ブロガー・投資家・山本一郎 https://www.sankei.com/column/news/190616/clm1906160004-n1.html 
香港「100万人デモ」に見る、中国によるアジア覇権の脅威の捉え方(山本一郎) - Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/yamamotoichiro/20190610-00129599/

 私としては、香港を対岸の火事とすることなく、経済力を背景に膨張する中国政府・中国共産党の最前線でもある香港の、香港市民や制度を守るための活動にもっと日本政府・日本人はコミットしていいんじゃないかとすら思います。

 古くからの友人でもある台湾、あるいは隣国・韓国の状況も踏まえて、日本が何をすることができるか考えることは、今後の東アジアの情勢を考えるうえでも役立つことだと考えるからです。

 太平洋戦争の教訓は、単に日本の戦後に多くの爪痕を残し焼け野原化の復興を果たしたという自国民目線の話だけでないはずです。より広く見てその後広がった冷戦構造がもたらしたもの、例えばソビエト連邦が近隣国への影響力を強めていく過程で起きた「フィンランド化」や、共産化ドミノ理論、サラミ戦術を、今回の中国の膨張は彷彿とさせます。

 それは、新疆ウイグル地区での実情や、チベット、内モンゴルなどでの問題も含めて、単に人権問題として、あるいは中国から見た場合の内政干渉として終わらせるべきではなく、広い枠組みで対立構造をかんがえていかなければなりません。そこには社会制度だけでなく、人工知能や情報工学などのテクノロジーを活用した中国共産党的なディストピア感のあるサイバネティクス社会における監視社会にも考えを致さなければなりません。

 少なくとも、香港でやっていることは下手をすると天安門事件とさして変わらない弾圧に違いなく、それに対して抗議の声を上げることは香港人の生命と財産、そして名誉を守るためのものであって、中国に対する内政干渉とは言えないはずです。

香港の行政長官に対する日本国の意思表示として「逃亡犯条例を可決させないこと」及び「非暴力デモに対して暴力を用いた鎮圧を行わないこと」を外務大臣が申し入れするように求めます!
https://www.change.org/p/%E6%B2%B3%E9%87%8E%E5%A4%AA%E9%83%8E%E5%A4%96%E5%8B%99%E5%A4%A7%E8%87%A3-%E9%A6%99%E6%B8%AF%E3%81%AE%E8%A1%8C%E6%94%BF%E9%95%B7%E5%AE%98%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%99%E3%82%8B%E6%97%A5%E6%9C%AC%E5%9B%BD%E3%81%AE%E6%84%8F%E6%80%9D%E8%A1%A8%E7%A4%BA%E3%81%A8%E3%81%97%E3%81%A6-%E9%80%83%E4%BA%A1%E7%8A%AF%E6%9D%A1%E4%BE%8B%E3%82%92%E5%8F%AF%E6%B1%BA%E3%81%95%E3%81%9B%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%93%E3%81%A8-%E5%8F%8A%E3%81%B3-%E9%9D%9E%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E3%83%87%E3%83%A2%E3%81%AB%E5%AF%BE%E3%81%97%E3%81%A6%E6%9A%B4%E5%8A%9B%E3%82%92%E7%94%A8%E3%81%84%E3%81%9F%E9%8E%AE%E5%9C%A7%E3%82%92%E8%A1%8C%E3%82%8F%E3%81%AA%E3%81%84%E3%81%93%E3%81%A8-%E3%82%92%E5%A4%96%E5%8B%99%E5%A4%A7%E8%87%A3%E3%81%8C%E7%94%B3%E3%81%97%E5%85%A5%E3%82%8C%E3%81%99%E3%82%8B%E3%82%88%E3%81%86%E3%81%AB%E6%B1%82%E3%82%81%E3%81%BE%E3%81%99

 我が国の中でも沖縄の辺野古基地問題然り原子力発電所の再稼働問題然りさまざまな国内の政治的状況が置き去りになっていますが、これらの問題を放置することなく、日本は新たな冷戦構造の最前線に近いところにいるのだという認識も踏まえたうえで日本国民の意志を示していく必要があります。香港市民の権益や生命などどうでも良いのだと思う日本人は少ないでしょう。しかしながら、どうやったら彼らの生活がふたたび安全と安心の中に戻り、一国二制度の取り決めを守り高度な自治を存続し得るのか、考えていかなければならないわりに、実効性のある日本の対応が進められないいつものパターンに陥ることを予想する向きも少なくありません。

 古いネットのネタで、何か日本人にとって良くないことがあっても政治が「遺憾の意」というミサイルを放つだけでたいした活動ができないことを揶揄する文言がありました。日本がまだ他国に比べて経済力が優位にあり、黙っていても他国が日本に配慮してくれている時代であればそれでも良かったのかもしれません。ただし、いま日本が直面しているのは、札束で大口の政府系開発を繰り返す一帯一路戦略をど真ん中で行い、中国が貸した金で新興国のインフラ開発をさせ金を返せなければインフラごと中国が接収してしまうという、かつて大航海時代にポルトガルやスペインがアフリカ諸国でやったような植民地政策すらも思い返させる事例であることはよく考えなければならないのです。

 残念ながら、中国に対抗できるような資金や人手を諸国に提供できる状況にはもはや日本はありませんが、きちんと主張して存在感を示し、日本ができることを模索して着実に実行できる方法はないだろうかと考えざるを得ません。それは、戦後日本が復興しアメリカや各国とともに学び培った民主主義であり人権思想でありそれなりに透明性と公平性を持った諸制度によって成立している現代社会から導き出されるべきものです。もちろん、言うほど透明な司法制度じゃねえよとか、人権ったってパワハラもブラック企業も横行しとるやないかという問題も多発しているわけですけれども、しかし、声を上げることで政府からマークされたり、暴徒に襲われたり、信用スコアを下げられてクレジットカードが使えなくなったりすることは日本ではないのです。

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 日本人であれば当たり前に思っていることも、危機に直面している人たちからすれば渇望する自由であることもよく承知したうえで、なるだけ自民党も公明党も各野党も香港や民主主義のために立ち上がってもらいたいですし、政府や河野太郎さんにはもっともっと前に出て行ってほしいところです。

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補遺:

 なんかこう、Twitterアカウントどうなったのとたびたび問い合わせがあるんですが、凍結されたので面倒くさくなって引退しました。新規アカウントも作っていません、凍結逃れに限らず複垢は規約違反なので。

 ファンの方が勝手連的に告知用ツイ垢を作ってくれているんで、そっちをフォローいただくか、Facebookでフォローしてください。

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