月別アーカイブ / 2015年12月

 なぜか一年がかりになってしまった4Gamerでの『信長の野望 創造』での姉小路幕府の件。ようやくプレイレポートが完結しました。皆さま、大変お待たせしてしまいましてすみませんでした。というか、プレイ後にゲーム用PCがbootmgrエラーを食らったり、バックアップ用のHDDが謎の家族画像上書き現象で一部データ消失するなどのハプニングがあって、プレイメモを頼りに原稿を起こし直す作業で春先からスタックしていたのが原因でございます。



信長の野望 創造 with パワーアップキット(公式)

http://www.gamecity.ne.jp/souzou/wpk/

【山本一郎】「信長の野望・創造 with パワーアップキット」プレイレポート――輝け! 魂の姉小路家!~夢の幕府開闢篇~

http://www.4gamer.net/games/268/G026859/20151226005/


 とはいえ、ほとんど『創造』パワーアップキットのバニラ状態でプレイしていたこともあり、現在のバージョンでは起きなさそうな怪現象もありました。プレイレポ前篇でもあったように、神保家が上杉家に攻め込まれた際、援軍に来た能登畠山家が上杉家の同盟国であるため、先に畠山家が富山城に到着すると同盟国は富山城の座標にいる畠山家の軍勢を排除できず、富山城に辿り着けないわけです。この手の戦略ゲームではありがちなネタですが、現状のバージョンでは城に限っては同一座標に複数部隊がスタックできるようになっているためこのような状況にはならないようです。



 一方で、今回の後篇でもありますとおり、一大イベントである「本能寺の変」が発生してしまいました。バニラと現在ではフラグが違うかもしれませんが、越前小谷城、加賀御山御坊(金沢城)、能登七尾城、越中富山城も織田家がもってないと、柴田家が要らない子になってしまうので、発生しないかと思い込んでました。どうも、その後少し検証したら二条御所と改装後の安土城を含む本城14個がフラグなのかなと思いましたが、再現できないケースもあったりして良く分かりません。バグなんでしょうか… お陰で奥さんは死ぬわ滅亡しそうになるわで昨年の暮れは延々とおっそい作戦画面見ながら6方面ぐらいの戦争をちくちく包囲戦やったり撤退したりして頑張っていた記憶があります。年の瀬に何してるんでしょうね、私は。



 また、現行バージョンでは武将の特技のランクが高い武将は戦場で討ち死にしなくなっていました。ヌルい気もしますが、良い改善だと思います。以前、南部晴政さんが終盤北上してきた北条家の包囲網突破できなくて戦死したときは「えー」と思いましたが。



 プレイレポは、本当は武力統一を途中までやろうと頑張りました。ただ、道中の本能寺の変で4年ぐらい成長期間を無駄にしたことが仇となって、1604年ごろから当主・姉小路頼綱さんが寿命で死んでしまうのです。三代に渡ってプレイだ、と思ったんですけど、それだと四部作になるなあとか、武田勝頼さんとか中盤の一門衆作りで微妙な寿命の人を血縁にしてしまっていたので彼らも死に、ガタガタになるのも何なので、途中で幕府を開いてしまいました。ある意味で手抜き、ある意味で現実的な対応であったかと思います。どうかご容赦ください。



 なお、土下座は本当にいいシステムです。外交費用も、地味に中小零細には厳しい金額に設定されていて、弱小大名の悲哀を表すには最良の値段設定だと思います。そこから、ギリギリのお金をやりくりして安い茶器を買い、大名自ら出張って交渉して援軍を確保できるまでが生き残りの勝負です。逆に言えば、そこを乗り切って自前の外交ができるようになるまで頑張ればどうにかなるわけなんですが、ゲーム当初からどこかの国の従属大名でスタートする場合はとても厳しいです。死ぬしかありません。どうやるんだろう。



 で、信長の野望シリーズの次回作品は、この「創造」をベースにしたエキスパンションの戦国立志伝だそうです。



信長の野望・創造 戦国立志伝

https://www.gamecity.ne.jp/souzou/sr/



 信長の野望の世界で、ヒラ武将プレイができるとかマジ胸熱ですが、斎藤家で龍興さんに仕える安藤守就プレイとか、実在したか怪しい籾井教業さんが丹波波多野さんのために山城に立て篭もるプレイなどができるようになるのでしょうか。ぜひやりたいものです。



 年末年始はきっと出ると思っていた「三國志13」が延期になりおったので、落ち着いて他のシミュレーションゲームでもやりたいと思います。



 こちらからは以上です。













 先日、つくば野球会でもお話したのですが、どうも高校野球の指導者からプロ野球のフロントまで、データマネジメントと現場への落とし方に大きな課題があるよってことで、じゃあアメリカの大学野球からドラフト、マイナーリーグまでのところはどうなっているのかという内容だったんですよ。そしたら、都道府県単位で高校野球に取り組んでいる人々の研修に呼ばれたり、トランスポーツと呼ばれる野球外の有望選手を野球選手にコンバートするにはどうするかや、女子野球のような世界を競技としてきちんと成立せしめるには、みたいな発展的なお呼びかけを頂戴して光栄だったわけです。



 今度は、スポーツアナリティクスジャパン(SAJ2015)にお呼ばれしまして、公開で何か喋れという話になりましたので、次世代のpitch f/xからtrackmanまで、解析手法を… やると一時間では絶対に終わらないのでその前説的なお話をしたいと思っております。ドクトリンというか、その得た情報は何に活用すれば効用が一番大きいのか? というスポーツ界隈での昨今沸騰するキーワードでデータ解析のための下地作りや意識の持ち方、単に選手の評価を過去の成績で見るようなものからの脱却と言う、この世界で叫ばれるようになった「ポスト・セイバーメトリクス(セイバーメトリクスの次なる概念は何か)」をお話しようと思っております。



SAJ2015 -スポーツアナリティクスジャパン2015-

http://jsaa.org/seminar/saj2015/


 ファンにとっては残念なことですが、解析技術が進むほどに、データの民主化は難しくなります。すなわち、公開された出塁率やボールスイング率、BB/K、UZRといった一般的な指標やWARで見た「この選手は勝利にどのくらい貢献しているか」というものは、一気に過去のものになるわけです。もちろん、使えないわけではありませんが、今後、プロスポーツにおいて必要なものは間違いなく選手の「成績予測」、つまりまだ実績の無い選手の特性をいかに見極め、どのくらいチャンスを与え、打席やイニングを食わせてみたあと、どういう結果を出すことができればこの選手は引き続きMLBに置いておけるのか、あるいはもうだめだと見切るのか、という作用は重要だよねえということであります。そこには、ファンからすると「なぜあの選手を使わないのか」「この選手が使われているけど有望ではないのではないか」「デーブ監督はえこひいきをしているのではないか」などの反応の根源になります。確かにデーブ監督はいろいろありましたが、あれは私のせいではありません。



『JSAA会員の方』または『JSAA会員以外の方』を選択し、次へ進んで下さい。

http://jsaa.org/seminar/saj2015/saj2015-register/



 必要なことはホットゾーン解析であり、動画分析であり、加速度計算であって、食事であり筋トレです。25人しかいられないシーズンロースターをどう編成すれば、どれだけ得点力を期待できるのか、そのうち未知なる戦力はどのくらい活躍することができそうか、成績を落としている理由は何であり、どのようなコンサルテーションをすれば回復する可能性があるのか、あるとしたらどのくらいの期間か… これらは、”伝統的な”セイバーメトリクスで定義された「27個のアウトをとるまで終わらないスポーツ」から始まるドクトリンはもはや通用しない世界であって、もっと投機的で、ダイナミックな世界であると言えましょう。



 関心を持つべきは、ここは講演でお話しするところですが、日本で言えば1,270イニング、5,800打席をどう配分すれば、チームにとって最高の効用になるのかということと、将来を見据えた分配なのか、このシーズンは優秀を狙うのか、チームの戦術と育成・故障のデータを運用するための考え方の整理です。私は解答を提示することはできません。分かってたら、今頃デーブ監督は名将としてコボスタで胴上げされております。分からないからこそ、試行錯誤し、考え、議論し、行動計画を立て、コーチに説明して選手に取り組んでもらってせっせと筋トレすることになるのであります。



 まあ要するにデータを突き詰めていくと日本の選手は食事にたんぱく質が不足し筋トレしてないので潜在力が生かし切れていないのだそうだそうだという結論になるわけですが、それはそれとしてご関心のある方はぜひお越しください。


 お蔭様で、毎年盛況の「突っ込まれピッチ!」に今年も参画いたします。



ツッコまれピッチ!2015 (観覧者募集) 【OIH起業家 BOOSTING DAY 第1部】

https://www.sansokan.jp/events/eve_detail.san?H_A_NO=20359



 一昨年から今年にかけて、このピッチでプレゼンしていただいた起業家や周辺事業で相応の金額の投資話が乱舞しておりまして、大阪の底力といいますか、やはり世の中には優れた人がたくさんいるんだなあという気持ちを新たにするイベントになっております。審査員という一段上にいるような立場にはなってますが、事業に取り組まれ、お客様と向かい合っている経営者自身が本当の主役です。


 また、お取り組みが始まって4年、審査員として長らくご一緒してきた面々にもいろんな変化がありました。毎年、この時期になると、どうしても遠いところで見守っていてくれている恩人のことを思い出します。吉本興業というホットゾーンから、音事協というさらなるホットゾーンに転出された中井先生もいらっしゃるわけで、これはこれで凄いなあと感じるわけであります。



 それと、地味に愛読しているQREATORの佐藤詳悟さんもお越しになるそうです。お目にかかったことがないので、楽しみにしていたりもしますが、こんなホットゾーンで大丈夫なのでしょうか…。



 当日大阪でお時間のある方は、興味本位で足を向けていただけますと幸いです。













 あまりにも残酷な事件で全米が泣いた。特にラストシーンでマックスむらいが親指をたてながら溶鉱炉に沈んでいくシーンは涙なしには見られなかった。



AppBank、元役員による会社資金横領の可能性が浮上・被害金額は1億4000万円

http://news.nifty.com/cs/economy/stockdetail/tech-b-20151210-201512101905/1.htm

マックスむらいのAppBank「経理部門の責任者であった元役員が約1億4千万円を業務上横領したと疑われる事実が判明いたしました」

http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65843238.html



 取引の座組み自体に問題があるのではないかということは、AppBankには直接間接共に散々話を申し入れてきて、担当役員の方などから改善をお約束いただいていたわけなんですけれども、元役員による横領、それも上場前期の利益の半分ももっていかれてましたという話は実にアレであります。




 当然、流出が判明しているデータだけでなく、周辺のお話もたくさん出ているわけでして、出て行ったお金が実は戻ってきていました、経営への影響は軽微でしたという話になりますと、それは資金循環であり粉飾行為であります。トーマツには上場前日に情報漏えいの事実を伝え、資料に基づいて取引を見るだけでも問題であることは否定できないと申し伝えていただけに、このタイミングでさも露顕したかのようなIRが出てしまうのは微妙すぎる事態であります。個人的には、知らなかったわけがないと思いますが、この元経理担当であった元役員を刑事告訴するそうですから、やはりここは事態の推移を見守りたいと考えるところでございます。



 やはり、子供たちの夢を乗せて株式上場という結果を出したAppBankには信頼に応えられるよう是正の努力を続けていっていただきたいと強く願うことなのですが、常識的には上場直前期の決算内容が嘘だったわけで、2011年のシニアコミュニケーションズと同様に即座にマザーズ上場廃止のレベルの不祥事と見られても不思議ではありません。



 AppBankがIRで頑張って不正に情報漏洩とか主張してたので、何が漏れたのかについて全部お持ち帰り用dropboxに固めておきました。懸案となった横領以外にも、「もし事実ならこれ情実取引じゃね」「駄目だと分かっててなんでこんな事業で売り上げ計上しているんですかね…」と感じる物件も垣間見えますのでご笑覧賜れますと幸いです。



https://www.dropbox.com/sh/gpe5jrc0nn1jfz5/AAC3WGDBI6l0KW_A4I0WS7Sga?dl=0





 また、これらの問題を看過して、気づくことなく上場にまでもっていってしまった主幹事の野村證券や、監査法人のトーマツも無傷では済まないんじゃないかと思います。以前も述べましたが、AppBankにおいては、どうもいまなお情報が漏洩中だという話も伝え聞いておりますので、もう少しコンプライアンスをしっかりと考え、きちんと上場企業に相応しいガバナンスを実現していっていただきたいと関係各位に願うところです。



 もう遅いかもしれないけど。













 こちらも告知をすっかり忘れていたのにイベントに登壇している余裕は果たしてあるのか案件ではありますが、何かやります。



メディア分析ラボ『パリ同時多発テロとメディア』

https://www.facebook.com/events/744006462399024/



 個人的には、パリ同時多発テロそのものがどのように報じられたかも大事ですが、その周辺の事情について、国際社会の同情がどのように集まったのか、あるいは何に同情しないで捨て置かれているのかのほうも重要だと思っております。このあたりも踏まえて、英語圏やロシア語圏方面がこの問題をどう捉えてきたのかを整理してお話できればなあと感じております。



仏パリで犠牲者120名以上に祈りを寄せる日本人、レバノン、ロシアなどにも祈ってあげてください

http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20151116-00051524/


 この点でいうと、やはりイスラム圏、あるいはISILいわゆるイスラム国って何なのかという基本知識はどうしてもいるんでしょうが、日本に限らず、諸外国の非イスラム圏からもあまりきちんと事情を理解されないまま触り辛い問題として放置されてきた実情が浮き彫りになります。それじゃいかんといいつつも、どうやってこの問題にコミットすればいいのか分からんというステータスですね。



 加えて、テロの輸出、すなわち難民問題とテロという文脈もありまして、カナダでは独身男性の難民受け入れを拒否する話まで出ました。これの是非はともかく、日本人あるいは日本社会、日本政府が単なるお涙頂戴や共感マーケではなく何を為すのか(あるいは為さないのか)を考えたほうがいいんじゃないのかなあという気持ちにはなります。















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