月別アーカイブ / 2012年06月

 月刊MONOQLOという雑誌の連載で、毎月書評を寄せさせていただいているのですが、今月お題として頂戴しました『願力 愛を叶える心』(長谷川理恵・著)が死ぬほど凄かったので、敢えて取り上げたいと思ったわけです。



http://www.amazon.co.jp/dp/B0087FJORU/kiriblog-22



 何が凄いって、長谷川理恵は本物の馬鹿だと思うんですよね。知力1というか、男なら脳筋乙と言われてしまうレベルで。






 これ、まとめたゴーストライターの人の腕が良かったのだろうと思うのですけれども、長谷川理恵がいかに外見だけを磨き続けてきた女性であるか、中身が如何にアレか、そしてそういう長谷川理恵に群がる男たちの下衆な感じがまた素晴らしくて、やはり男の側も長谷川理恵に飽きて「捨て」ていく過程がゴリッという読書感覚と共に深く深く突き刺さるんですよ。



 タレント本はまあ普通に読むんですけれども、一読して「うわ、これはヤバイ」と思える本は本当に久しぶりです。私が精神的に後ずさりをするほど脳みそがヘリウムでできた女性の一大叙事詩であり、本物の「美人だが馬鹿女」という言葉が相応しい内容に驚愕の連続です。ほぼ人生の全編が芸能ゴシップであり、ワガママと勘違いであり、物欲と肉欲とで構成されているあたりが、余すところなく綴られていて、これは一周回って本気で名著だと思うのです。これをまとめたゴーストライターは本当に偉い。誰だか分からないけど。



 正直、ヤりたい一心の男たちにちやほやされていく過程で「イケてなかった私」の自己が肥大していって精神が離陸し、月面着陸しかねない勢いなんですよねえ。で、明らかに遊ばれているわけですよ。そして、捨てられているんです。そういうプロセスも本人にとっては愛情とか恋愛といった分厚いバリアーによって守られ、あっけらかんと(ゴーストライターが)書いている。



 テレビ局の仕事でマラソンの話が来たけど、そもそもマラソンが何km走るのか知らないで請けて大変だったけど、何とか走ったらマラソン面白くて人生変わったけど、野菜が好きになって野菜ソムリエにハマったけど、サーフィンにハマって男ができたけど、その男が事故死してしまったので悲しいので5年間彼氏がいなかったけど、また新しい男ができたけど、何か別れたけど、新しい男ができたけど妊娠したので嬉しいです、みたいな。



 人生に悩んでスピリチュアルにハマるとか。いやー、凄いですよこれは。馬鹿だなあ。私も馬鹿だけど、私とは違った守備範囲の馬鹿だと思います。



 正直ヤバイ。いやほんと。


 いやー、馬鹿ってほんとにいいものですね。



地井武男氏の死亡原因を“被爆が原因”と勘繰る放射脳がこちらになります。

http://togetter.com/li/328951



 もちろん、勘繰っただけですから、ガチで信じてないことを祈るほかないのですが…。ただ、他のツイートを拝読しますに、すでに彼岸の人になっておられるようでありまして、人間界への復帰は望み薄な展開となっておりました。まことに残念なことです。



https://twitter.com/y_itoh/status/218566579456188417

Y_itoh_bimyo_120629






 さらに、一部で話題沸騰の自称開業医、@onodekitaが今日も炸裂しています。



https://twitter.com/onodekita/status/218575861710979072

Onodekita_bimyo_120629



 院長のホームページとか本人のものらしきサイトに辿り着いたのですが、ガレキの受け入れを阻止したい記事とかたくさん書いてて頭が痛いです。まあ、本人はそれが正義だと思って頑張ってるんでしょうけどねえ。リスクのある問題について、正しく怖がることのむつかしさというのを改めて知った次第です。


 さまざまご縁がありまして日本財団でのパネルディスカッションに参加させていただきまして、短い時間ではありましたがお付き合いくださいましてありがとうございました。



批判を受けて一人前 ブロガー交流会

http://blog.canpan.info/koho/archive/1785



 笹川陽平会長の名刺が「私のブログを読んでください」とブログのURLと、漏れなくブログでとんでゆくQRコードだけが記述されてる感じでありまして、挨拶としてのブログってのは久しぶりに見ました。朝早くから活動されている笹川会長のご健勝ぶりには感動を禁じ得ないのであります。



http://blog.canpan.info/sasakawa/archive/3636



 どうも現在オデッサにおられるとのことで… ガンダム世代においては鉱山基地があって戦場になっているところではありますが、私どもからしますと黒海の玄関口として灰色の港湾都市というイメージであります。ハンセン病の視察とのお話でありまして、まことに頭が下がります。


 笹川会長ご本人の講演も面白かったわけですが、やはり「死ね」とか「ボートの収益金で何をしているんだ」などの罵声も都度コメントに書かれ、タバコ値上げ論争のころには炎上も経験されたということで、そのあたりのご経験の豊富さや下ネタのバラエティの分厚さも含めて人間としての格というものを改めて感じた次第であります。



 改めまして、当日は関係諸所ご対応賜りましてありがとうございました。引き続きよろしくお願い申し上げます。


 最初、今一生さんの名前をずっと「イマイチ☆ナマ」さんだと思っていたことをお詫び申し上げます。



https://twitter.com/conisshow/status/217818952804483072

[引用]名前も素性も隠して無責任な発言を垂れ流せるtwitterと違って、顔も名前もわかるfacebookにはまっとうな見識が交わされる。自分を救うのに必要な社会性すら放棄した人にはこの記事の重要性がわからない http://www.cyzo.com/2012/06/ok_2.h … ‪#2ch‬ ‪#クラウドファンディング‬



 このツイートは一連の騒動の最後のほうで語られた物件でありますが、このいい感じでハイアングルな上から目線を素で書ける素材は貴重ですし、間違いなくイケダハヤト師の10年後の姿に近しいあり方ではないかと感じます。


 元々のネタは、我らが家入一真先生が仕掛けるcampfireでニート代表のpha氏が本の執筆の予算か何かの募集をかけたことに対して、それは本の執筆だけじゃなくてpha氏の生活費も含まれてるのではないか? と今一生氏が取材をかけたところから始まります。



クラウドファンディングについて思うこと

http://d.hatena.ne.jp/pha/20120619/1340064898



 今一生氏の素晴らしいところは、ニートがクラウドファンディングで資金を募集した結果、うまくいった部分に対して「結果的に63万円以上を調達しましたが、10万円を超えたお金(50万円以上)は、生活費や本の広報費など自分の私利私欲のために使うのでしょうか?」などとまるで60年代安保に精を出した人たちが学生時代に気に入らない学生を総括するときに使うようなモノの言い方をメールで出来てしまうという、現代っ子属性も持ち合わせた範囲攻撃魔法の使い手であるように見えることです。これ、募集予算を提示してクラウドファンディングで募集をするわけですけど、成功して溢れた資金を手にしたプレゼンターはほぼ全員爆風に巻き込まれる論旨となっており、別にそこのところだけpha氏に訊く必要もねえだろう、むしろそうだとしてもそれはcampfireのシステムの想定してない問題を問うべきなんじゃないのかと思うわけであります。



 当然、素材が面白いので各方面から今一生氏のあり方についていい感じのバッシングが飛び交うわけですが、例によって本人だけでなく、爆心地となったpha氏にも何発か着弾しているあたりが微笑ましいわけです。



今さんのid:pha叩き記事がようやく来たと思ったらどうにも煮え切らない前編のみだった罠

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20120627/p1

今一生さんが pha さんにネオニートと名乗らせたいなら虫の気持を考えるしかないです

http://d.hatena.ne.jp/kotorikotoriko/20120620/1340180382

[その他]面倒くさいチキンブローカー今一さん(@conisshow)が「twitterは無責任」と言いながら自分に同調する発言をどんどんRTしている件

http://d.hatena.ne.jp/kyoumoe/20120627/1340792476



 今一生氏については、過去の一連の発言を見る限りはLawful-Good属性なんだけど本人の善たる部分に酔い過ぎて周辺の中立属性の人たちも相対的に悪と看做して制裁しようとする志向があるように思え、またどう見ても形成有利とはいえない状態でも冒頭のように高らかに勝利宣言をしてしまう誉れ高さが素敵であり無敵です。点滅中といってもいいぐらい。



 今回の問題を考えるのであれば、当初募集した予算を超える募金が集まる場合には、募集をストップするような形でcampfireに対応を求めようとするのが筋だと思うのですけれども、その首魁たる家入先生が先日別の炎上案件でstudygiftの報告会をやったというログが流れて参りまして、何故か無関係のはずの私が時系列で摘示されるという、ある意味で不思議な欠席裁判となっていたようでこれまた微笑ましく思います。



Study Gift MTG

https://sgs-mtg.jottit.com/



[引用]5.26 やまもといちろう、佐々木俊尚に会いたいということ



 なんでこれがstudygiftの事件の流れの中のトピックスに入ってるんだよ… まあ、個人的にはもう終了でいいんじゃないかという案件ですので、あとは当事者同士でしっかり話し合って、返金するところはして、お詫びもされたようですし良い形で再開できるといいですね。



 話を戻すと、今一生氏の件に限らず、こういう正論で誰かを爆発させようとする場合はどうしてもネット上での共感獲得競争をする必要があります。弱者保護にお金を集めていきたいという正論を今氏が言いたいとしても、それの叩く先がpha氏のような弱者だとすると、なんで弱者支援を呼びかけたいのに弱者叩いてるの? 馬鹿なの? という話になりやすいんですよね。明らかに攻撃目標を間違っていると言うか、逆に取材メールを晒されてイニシアチブを失ってしまう中での苦しい戦いになり、自分を燃やしながら戦い続ける羽目になってしまいます。



 物件としての規模が小さいのでまだまだ衆目を集められる状態には程遠いとはいえ、今一生氏は燃焼系の使い手として名乗りを挙げたのは事実でありますので、引き続きの定点観測対象として注目していきたいと思います。


 大沼の引退が理由で日本全体が悲しみに包まれ、沈滞しているんですよ。涌井一人が炎上したわけではないのです。肩が痛いんだそうですが、大沼なんですから肩が痛かろうが腰に持病があろうが本質的なところに問題があるわけないじゃないですか。大沼が大沼である限り、大沼は大沼であり続けるのです。



 パリーグはまた偉大な投手を一人失いました。しかも、望まれていった新天地であるDeNAという腰掛球団でまさかの引退を余儀なくされようとは、パリーグはいったい何をしているんですか。オールスターで中田翔とハンカチを選出して喜んでいる場合ではないと思うのです。まさにパリーグ存亡の危機ですよ。ロッテでは初芝や園川が失われ、西武では大沼がなくなってしまうというのは、パリーグのパリーグたる所以を否定しかねない重大局面と言えるわけですよ。大沼の代わりに誰が炎上すれば良いというのですか。岡本篤ですか。武隈ですか。涌井ですか。ゴンザレスですか。藤田ですか。星野ですか。木村ですか。もうみんなみんな炎上してしまいましたよ。防御率を見てください。消し墨みたいなものじゃないですか。おかしいでしょう。小野寺ですら、イースタンで好投しています。じきに、神宮で小野寺が登板して四球四球三振三振3ランホームランと言った伝統芸能を心行くまで閲覧させてくれることでしょう。



 でも必要なのは大沼なんですよ。分かりますか、この大沼を待ち望む気持ちが。嬉しそうに炎上する大沼の姿を渇望するマニアの意向が。私らはですね、大沼が見たいんです。活躍する大沼がマウンド上で躍動する姿を。ボール先行からストライク一個入って喜んだのもつかの間、悠然と一塁へ歩いていく井端の挙動を。私たちはね、ヒットを一本も打たれずサヨナラ負けを喫する大沼の活躍だけが見たいわけじゃないんです。大沼が放り、凄い勢いで黒羽根のミットに吸い込まれようとする150kmの剛速球、それをいとも簡単にレフト前へ打ち返す平野。取れないと分かっててレフト前まで深追いをしていく石川。すぐそこのセカンドまで投げ返すのにワンバウンドにしてしまうラミレス。これこそが求められた大沼なのではないですか。DeNAがファンに魅せる敗戦処理の姿がこれだと思うのです。なぜ、大沼を引退させようとするのですか。


 枠ですか。選手がいっぱいいっぱいだからですか。そうだと言って、大沼を解雇する権利がDeNAにあるとでも言うのですか。あの藤田プロと内村をトレードする、高田総統がGMをするDeNAが、合理的な選択の結果としての大沼解雇が妥当で適切で最良で完璧な方法論だと立証したいと言うのですか。否、それはできないことでしょう。なぜなら、大沼には勝負を超越した芸風、すなわちDeNAファンを驚かせ、相手チームファンを歓喜させる、歴史的なゲーム作りをするという高いレベルで完成されたスキルがあるからです。大沼を解雇するなんてとんでもありません。原監督もまだ間に合いますと言っているではないですか。



 だいたい、なんですかあの補強は。一塁ルイーズ、二塁内村、三塁中村紀洋、遊撃渡辺直人になったら、それはもうパリーグです。いやほんと、パリーグでしょ。さもなくば楽天。もう内野はパリーグがいただいた的な。そうなったら、マウンドは大沼だっていうんです。あるいは清水直行。さもなくば山本省吾。パリーグですよね。横浜スタジアムの内野は、パリーグであるべきですよね。もういっそのこと、センターは森本で、レフトは一輝で、ライトは井手でいいじゃないですか二軍だけど。捕手は知らん。でもこれはパリーグですよ。間違いなく。



 思い出してください。ヒットを打たれずともサヨナラ負けを喫したあの試合を。延長9回裏同点で登板、まずは挨拶代わりの四球、挨拶が足りずに死球を出して無視一二塁とする大沼。もうすでに、状況は絶望的に焦げ臭い香りが球場を充満させます。もう、この時点で西武ファンは覚悟を決めることでしょう――これは歴史的な試合になる、と。



 そして大松。長距離砲の空気読まずの大松。難易度の高いバントを、なぜかかっちりと決めての一死二三塁。そこからプリティ里崎を敬遠。あかん。結構本気でもうあかん状態の一死満塁で迎えるのは前の打席で併殺打を打っているフェルナンデスベニー。大沼の球威であれば、あの大沼の力をもってすれば、あわよくばホームゲッツーもあるかもしれない。万が一の、万万が一の可能性を夢見て祈る西武ファンの見守る先で投じた初球が暴投。



 フェルナンデスベニーがどうとか、ロッテ打線が何だとかまったく関係がないんですよ、大沼にとっては。暴投ですんで。もうね、打席に立ってるのがカカシだろうがオリックスのキャッチャーだろうが宮出だろうが関係ないのです。暴投だもん。「上本も捕れよカス」とか言ってる間もないぐらい、完璧な暴投ですよ。捕れなさそうなハネ方といい、いい具合に力の入った球威といい。無理。もうね、無理ですよ。



 往年の大沼はもっと凄かったです。まずは挨拶代わりの四球、そこから挨拶不足に見舞われてさらに四球で無死一二塁、このままではマウンドを降ろされると懸念した大沼が期待を持たせる連続三振で二死一二塁としたところで連続四球で押し出しですよ。そして満塁となったところでブランボーに満塁ホームラン。これぞ大沼ですよ。いきなり5失点。私たちが捜し求める大沼の野球はここにある。さらに次の打者には「俺こそが大沼」と思い知らせる四球を出すわけです。ランナーを残して悠々とマウンドを去る大沼にあらんかぎりの罵声が浴びせられ、ベンチの端で水も飲まず呆然とする大沼の姿がケーブルテレビに映し出されるのを何度観たことでしょうか。



 いいんです。これが大沼の最終形態なのですから。それを信じて、私はDeNAが大沼を引き受けたことを容認しました。まさにDeNAがベイス野球を実現するにあたって必要とされた最後のパーツ、それは大沼であり、山本省吾であり、大家だったのではないでしょうか。そして大家は球界を去り、山省も行方不明となって、最後に残った光明こそが大沼だったはずです。思い出してください、あのマウンド上で燃え盛るキャンプファイヤーを。その真ん中で、やっちゃったなあという表情で穏やかに笑う大沼を。これはまさに私たちが求めた理想のベイスですよ。金を払うに値する、プロとしてのパリーグが体現された姿そのものです。



 一塁への打球を処理するベースカバーだけが無闇に早い大沼も、クイックからの三塁線バント処理が絶妙な大沼も、それはいつもランナーを出しているからに他なりません。そんな大沼を見切るタイミングがDeNAは早いんだよクソが。夏超えたら元気に復活してくるに決まってるじゃないか大沼は。去年だってクビになるか瀬戸際だと言われつつも鈴衛のように生き残ったんだぞ。



 せめてトレードで出してやれって言うんです。同じ首都圏に、西武って言う球団があるらしいので、そこがきっと大沼を引き取ってくれたと思うのです。電話の一本もしてやれなかったというのでしょうか、高田GMは。悲しいことじゃないですか。残念な話じゃないですか。私たちの大沼が、シーズン途中で解雇、引退ですよ。せめてメジャー挑戦できる準備ぐらいは球団でさせてやるべきだと思うのです。とりあえずオークランドあたりではどうでしょうか。



 いずれにせよ、今回の事態でDeNAは私の先祖から来世にいたるまでのすべてのスピリッツを敵に回しました。もう頭にきた。これ以上は仕方がない、DeNAのレプリカユニフォームは渡辺直人以外買いません。応援も藤江が登板したとき以外はしないようにします。正直許せない。DeNAは一刻も早く大沼の引退を撤回し、ついでに古木の球界復帰を後押しするべきです。小沢一郎さんも政治生命を賭けて大沼引退にNOの反対票を突きつけ造反しました。この事実を厳粛に受け止め、DeNA球団は猛省し、春田会長もにやけた口を引き締めてパリーグらしさの護持のために日々怠らず邁進して欲しいと思います。



(修正 27日 23:46) 



 悲しみのあまり、ベニーとフェルナンデスを誤記してしまいました。謹んで訂正させていただきます。


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