月別アーカイブ / 2012年05月

 短期集中シリーズという割に半年ぐらい引っ張りそうなニコ生企画をBLOGOSさんとご一緒することになりました。



【国内海外 安全保障なう】第一回:尖閣諸島問題から、日本のシーラインをどう考えるか?

http://blogos.com/channel/37/



 ニコ生の放送URLはこちら。USTREAMも同時放送だそうです。



http://live.nicovideo.jp/watch/lv93446061



 もっぱら佐々淳行先生のお話を首が壊れるまで縦に揺らした私たちが拝聴するという感じの内容になる可能性が高いわけですが、安全保障の観点において一連の尖閣諸島問題について敷衍できる問題が大きく、もはや仮想敵国中国という前提での立論が大事になったという点で、次なる時代の安全保障を日本がどう考えるのか是非語り合いたいと思っているところであります。


 2004年の国民保護法以降の話で言うならば、まさにsengoku38こと一色氏の事案や、このたびヘリテージ財団で石原慎太郎都知事が「尖閣諸島を買う」話に代表される、安全保障上の日中関係の利害の先鋭化に対して、我が国がどう対処していくのか、きちんと国論として盛り上げていかないといけませんね、というお話になろうかと思います。



 ご一緒いたします藤田正美さんは、ご存知NEWSWEEK元編集長で国際的な事案における情報収集のエキスパートであられます。打ち合わせでご一緒しているだけで、実に何な感じのお話がたくさん飛び出す紳士です。佐々先生といい、このようなご両名に挟まれて、私ごときで上手くお話を取り纏められるのかどうか不安でいっぱいではございます。

 当日のアシスタントをされます木次真紀女史は、いまなおお目にかかったことはございませんが、なんかゲージが溜まると超必殺技でも出るのかどうかといったところであります。



 放送後にも記事の取り纏めや考えるべき争点、議論をまとめてBLOGOSの特設サイトに(私が書いて)掲載しようという流れになっておりますので、皆さまご視聴のほどよろしくお願い申し上げます。



 


 以前、イケアダハヤト師の件であれこれ取り上げたところ、ついでにDISった徳力さんと、なぜか空気を読んだコグレさんが釣れたので改めて晒します。



イケダハヤト的なるもの

http://kirik.tea-nifty.com/diary/2012/05/post-558d.html

ツイッターでフォロワーが増えると批判・罵倒されるのか?

http://netafull.net/twitter/040391.html

批判されるのが嫌なんだったら、ツイッターやブログはやめて、Facebookに閉じた方が良い、という話。

http://blog.tokuriki.com/2012/05/facebook_12.html



 徳力さんとコグレさんの共通点は、ウェブ社会のユーザーが集うターミナルを作り、さらに自分自身やビジネスをその中心に置くという形で、尊敬と知名度を集めていることで、ぶっちゃけ徳力さんやコグレさんが嫌いだ死ねという人は私を含めてリアルでは聴いたことがありません。私も徳力さんやコグレさんは人間として大好きであります。


 そのうえで、私がイケダハヤト師を扱ったことに対する見解は、両者の立場やウェブへの関わり方の違いもあって、随分ニュアンスが違います。



 徳力さんは、「ウェブで著名になることは必然的に批判に晒されるものであり考えるべきではないのでイケダハヤトは何を言っちゃってるの馬鹿じゃないの死ねよ」という意見です。



 一方でコグレさんは「そもそも自分自身ウェブで叩かれてないし、批判をされない方法なんて幾らでもあるし、イケダハヤトは何を言っちゃってるの馬鹿じゃないの死ねよ」という意見です。似ているようで、両者全然違いますね。



 「フォロワーが増えた、努力してきた甲斐があった、嬉しい」まではいいんです。ただ、前にも書きましたが、イケダハヤト師の書き方で読み手があまねく「イラッ☆」とするポイントはそこから領海侵犯して「フォロワーから叩かれる有名な俺」とか「フォロワーが増えて影響力が行使できるようになった俺」というナルシスト的な自意識が隠されることなくどーんと提示されており、やはりウェブでいままで頑張ってきた諸氏からしますとこれは可愛がらなければならないという結論になるのは必然であります。



 もちろん、私も炎上を経験しましたし、徳力さんも謂れのない批判が書かれていることに対して悩み逡巡した結果、「そうか! 批判を読まなければいいんだ!」という悟りの境地まで辿り着かれたことはまさに天啓であります。おそらく、私や徳力さんが来た道をいずれイケダハヤト師が鼻歌交じりに歩んでくると思うと、やはり落とし穴なり吊り天井なり何らかのブービートラップを仕掛けておかずにはいられないというのも心情であります。



 何より、イケダハヤト師は現在のクズだの馬鹿だのさまざまな批判をそこそこ目にしておきながらのあのキャラクター、破壊力なのです。ここで建設的な批評すら読まない行動様式を身に着けるとどこまで進撃してしまうのか楽しみだなあと思うところで。



 なお、徳力さん同様にフォロワー数の微妙な感じの例として出させていただいたまつゆう女史については、これといった反応を頂戴できませんでしたので、ご関心のある向きは「まつゆう セミヌード」あたりでgoogle先生に相談していただければいろんな感情の沸き立ちを感じ取れるのではないかと存じます。やまもと個人としては、あれはないわと思いました。引き続きよろしくお願い申し上げます。


 極めて自然な流れで違法化が確定してしまいました。



消費者庁,コンプガチャは景表法違反との正式見解発表。7月1日以降は罰則対象に

http://www.4gamer.net/games/000/G000000/20120518018/



 解説するまでもなく、業界の自主規制があろうとなかろうと法律をきちんと解釈すれば違法だったので罰則対象にします、という話でありまして、業界上の自粛については5月いっぱいまでの猶予期間、制度運用上は6月いっぱいまでというお話になりました。逸脱する業者が一ヶ月余分に儲かる、という不思議な着地になったことは大変遺憾であります。



 報道上は、コンプガチャが違法となってますが、レベルアップガチャがステージガチャなどと言われる絵合わせ要素の含まれる種類のガチャ全般も「個別の事例を見ながら」の注釈つきで規制の対象となります。それ以外の通常のガチャとされるものについては、景品表示法上は適法という見解が出ておりまして、これは良かったですね。



 重要なのは、認識を表明して罰則を与えるとする時期が7月となり、そこまでの問題については消費者庁としては咎め立てするものではない、と思われる表現を消費者庁長官が使っていることですね。つまり、過去にコンプガチャで上げた収益については公的に問題視しないというお話でありまして、それ以外の高額請求の問題などは個別の民事でやってねという流れになりました。まあ、良く分かりませんが、被害者の方は頑張って訴えてください。


 で、先日新清士さんがアメリカでオンラインカジノが解禁の方向であるという、誤報というか、観測気球をあげておりましたが、現段階ではオンラインカジノは基本的に違法であり、各州の税収期待で云々というのもありますが、アメリカの法制上で大統領令でGame by Chanceを規制している以上はこれの撤回を決めないといけません。したがって、早くとも2014年。また、アメリカでのカジノ、ロトについては、ネイティブアメリカン保護の目的で極めてデリケートな議論をしなければならないもので、ぶっちゃけ2003年からずっとオンラインカジノを解禁しようと頑張っていてもいまなお特定の州(カリフォルニアなど)でようやく州議員によるレクチャーが始まったばかりの状況です。



 ここからお話が動くにはロビー活動が必要です。日本で言うならば、ダウンロード違法化の法案成立にいたるまでの岸博幸が1ダース以上必要になると思われます。それまでは、例えばアプリでギャンブル要素の含まれる、射幸心を煽りかねないゲームがあったとしても、それはある局面で消費者から損害を被った、嵌った児童が勉強をしなくなった等の裁判を起こされたら巨額の請求を喰らう可能性がありますよ、という話でもあります。



 さらに忘れているだろうことは、アメリカに限らずギャンブルとして合法化させるためには、非常に厳しい規制の下に置かれますよ、という話です。サーバーを運営するためにこの州で会社を立てるためにはユーザー何人につき何人の人間をこの民族構成で雇えとか、そういうネバダ州のような仕組みになる可能性は否定できないです。



 せいぜい、間を取って、デジタルデータの販売とされ所有権の移転が行われる可能性を排除できないのであれば、自家RMTに限定して、それ以外のアングラ取引所をパージして流量統制をするということぐらいしか考えられません。っていうか、アメリカ企業や北欧のオンゲがそういう運用で現段階はどうにかなっているので(メーン州とかで訴えられたらどうなるか分からんが)、それを真似て海外で運用するってことでどうでしょう、という感じです。






 虚構新聞をまつわる議論がとても面白いわけです。



 以前、虚構新聞の本『号外! 虚構新聞』ってのが出てて、なんぞこれと思い即買いをした私にとって、虚構新聞はクソ楽しいサイトです。以前、開発を委託した業者に微妙なスマホアプリを出された虚構新聞社主がTwitterで右往左往していたのも私にとっては楽しい思い出です。



 いわゆるネタサイト、ジョークサイトとしての虚構新聞は大きくなりすぎました。風刺をしたと思っても、馬鹿から見れば自分が刺されたと思ったり、騙された自分に腹が立って逆切れして風刺した奴をDISるという行動は自然です。いろんな理屈が虚構新聞周りでありました。Finalvent爺までもが参戦しているのを見て、分かった。これは盆踊りなのだ。真ん中に櫓が立っていて、その上には虚構新聞がおり、我々はその周りを踊っていて良いのだ。それは、ひたすらに誰かを馬鹿にする虚構新聞がおり、馬鹿にされた奴も騙された奴もみんな変な踊りをして許される環境こそが、残念なウェブと梅田望夫に揶揄された我が国のウェブそのものなのだと思い至るわけであります。


 その上で、虚構新聞に対してかなり本気でマジ切れしている人たちを散見いたします。何に切れたかと言うと、こちら。



橋下市長、市内の小中学生にツイッターを義務化

http://kyoko-np.net/2012051401.html



 わはははは。そんなわけねーじゃん、と後になってから言えるわけで、騙された人も「おっ」と思ったあいつも、結局は「橋下ならやりかねない」ということで、「事実くせえぞこれは」ってんでタイトルだけ読んで拡散した人がいっぱいいたということでしょう。確かに、タイトルだけ見て「こういうことらしいよ」と言われると信じる人が出てもおかしくはありません。まさにリテラシー。情報に接して、真偽を確かめようとする基本動作のあるなしの問題であり、またそれはそういう手間をかけて真実かどうか知ろうとするかどうかの部分でもあります。



 虚構新聞は、そういうネットそのものというよりはネットを利用して情報を摂取している人たちに、凄い踏み絵というか地雷を踏ませ続けているわけですね。当然、この記事に限らず騙される奴がいっぱい出てくる。私も何度も騙されましたし。リテラシーに絶対水準などない、あくまで確率発動のスキルなのだ、ということを思い知らされる気分です。



 で、当然ですが漣がネット内に立つわけです。関連記事を40個ぐらい読みましたが、みんないろいろ考えてるんですね。そのうち10個ぐらいをピックアップしてみましょう。



1)メディアを面白くなくさせる奴等

http://www.nurs.or.jp/~ogochan/essay/archives/3789



 トップバッターはおごちゃんです。ええ、あのおごちゃんです。「ちょっと調べれば虚構新聞だと分かるんだから、つまらんケチつけてねえで騙された奴は素直に反省しとけボケ」というお立場であります。一理ありますね。



 切り口がメディアとしての面白さ、面白い奴が楽しむプロセスになっていて、軸足がはっきりしているので原始ネット社会の面白さを維持したいという古典派ネットユーザーの立場ではないかと思います。



2)虚構新聞騒動に見る「弱者の論理という狂気」

http://togetter.com/li/304472



 Togetterからは、加藤AZUKIさんをピックアップ。騙された馬鹿を弱者と見立てて華麗に立論している点がかなり秀逸で、上記おごちゃんとはまた別の立脚点となっていて興味深いわけです。ジョークを事実だと思い込んだ弱者の権利主張によって、ジョークを言う側が格別の配慮をしなくてはならなくなった、という、いわゆる「有名になるということは馬鹿に見つかるということ」という立論に近い、味わい深い議論です。



 落語も含めてジョークに対する許容性、風刺のポジションの変遷といった別のツイートも面白い。最高です。



3)虚構新聞に関してポジショントークする人々の16種類の本音

http://ulog.cc/a/fromdusktildawn/17450



 事象をメタで斬ろうとする安定の芸風でリアクションを分類しているのはこちら。@fromdusktildawn氏のアプローチは明確で、信頼できますね。唯一、本気で信じて騙されて、クソサイト死ねと思っている人が一定割合いたらしいという点が漏れているのが気になるところではありますが、そういう本当の意味での情報弱者ってサーチしてもなかなか引っかからないんですよね。生まれたころからオーディエンスというか。



 ご自身も、是非自分のポジを確認してみてください。なお、私のポジションは(1)と(3)です。



4)虚構新聞は風刺サイトじゃないよね

http://d.hatena.ne.jp/NOV1975/20120516/p1



 おなじみ、NOV1975氏の記事。ネットで語られる際の事実関係と文脈に焦点を当てて、下衆サイトであるところの虚構新聞についてのあり方をきっちりと論じております。一理ある。確かに実在の人物が言いそうなことを捏造して面白記事に仕上げているわけですから、少し調べれば分かるだろ的な議論に対する有力な反論として成立しており、相変わらず立論がしっかりしているなと思うわけです。



 むしろ、個人的にはネットの敵として虚構新聞社主には一層の奮励をとか思ってしまうのは野次馬根性が強すぎるからでしょうか。



5)[WEB][雑記]『虚構新聞』とネットリテラシーの限界

http://d.hatena.ne.jp/fujipon/20120516#p1



 琥珀色の遺言からはこちら。率直に橋下の話題はデリケーツだなあという感想から入って、ウェブリテラシーを人が往く道と喩え、いずれ人はリテラシーを極めてゆく、みながそのプロセスにあるのだ、という、なんだか天竺に巡礼に旅立つ人々のような世界観が前面に出ており好感が持てます。こういう立論は大好きです。



 つまり、騙される人も騙されないようになっていく過程であり笑うべきではない、騙されない人は騙された結果の反省として前に立っているので怒るべきではない、という、そういうグレーゾーンの外角低めにストレートを投げ込んだ虚構新聞は「耐性をつけるための雑菌であり、必要悪」的なアプローチで締めています。必読です。



6)虚構新聞社主の悲しい勘違いによる主張をはい論破

http://anond.hatelabo.jp/20120517123355



 匿名ダイアリーからはこんな議論が。昔からあるテキストサイト文化を引きずって、ネットだからネタで許される時代ではないのだ、文明開化せよ、というごもっともな主張であります。もう洒落にならないのですよ、というのはその通りで、各論のところも短い文章で断定的な言説でありながら程よい説得力になっております。



 確かに、虚構新聞が今回のグレーゾーンな記事によって、最終的には言ってもいない橋下徹さんの発言を捏造したのだ、ジョークだとしても許されないという批判は成立するので、線引きについては個々人がどこまで問題視するべきなのか考えるのも一興でしょうね。



7)「虚構新聞」の事を語る前に、まず「東北大学助教授レポート」の件を考えようよ

http://damedesu-orz.org/kimlla/archives/site/201205162222.html



 kimlla氏からはこちら。もともと、ジョークのつもりで書いた話がネットの中で一人歩きして、さも事実であるかのように定着してしまうことの恐ろしさを、一時期話題になった「東北大学助教授レポート」ネタを例に立論しています。確かに、ネットは出所不明の情報の宝庫であり、虚構新聞がジョークだ風刺だと思って書き連ねたネタが、最終的に物事の分別を弁えられない馬鹿によって流布されて、最終的には事実とネットで周知され、本人が言ってもいないことで迷惑を被る可能性は否定できません。



 筆者自らが「世知辛いことよ」と書いている通り、ウェブが一般化したことによって、とても窮屈になり、この程度のジョークですらも自粛しなければいけないほど批判されうるのか、という締めも素晴らしいです。



8)虚構新聞の件をデマ扱いするのは納得できないというお話

http://d.hatena.ne.jp/itotto/20120516/1337187664



 問題を整理していって自分の意見として咀嚼していく過程がそのまま記事になっているのがitotto氏の記事。問題を虚構新聞そのものと、騙された馬鹿に分けて立論していき、最終的にはガセネタを流されて迷惑する形となった橋下さんがどう考えるのか次第だ、という落ち着きどころに綺麗に着地しています。



 こういう率直な考えの人が恐らくマジョリティなんじゃないでしょうか。記事としてはリアルすぎてアレだけど、面白かったし、まあジョークサイトなんだからからかわれた橋下さんがどう思うかでしょ、みたいな。



9)[その他]虚構新聞だからデマでも許されますって思ってる奴今すぐ死ね

http://d.hatena.ne.jp/kyoumoe/20120515/1337015051



 こちらも率直に「虚構新聞がデマを流して許されるわけねーだろ」という立論でありまして、これの派生はさまざまあれども基本はこちらの考え方がベースになろうかと思います。言葉尻も強く、非常に安定した議論の運びで美しいですね。ジョークサイトであることは別として、仕掛けとして騙す気が満々であるという批判がトーン高く展開されており、当然騙された人たちはガセネタを掴まされるべくしてそうなっている、したがってサイトそのものがあり得ないだろ、という論理になっています。



 素晴らしいのは、徹頭徹尾虚構新聞がジョークサイトであることを弁えた上で、発生する悪作用について論じていること。非常に効果的な指摘であり、またジョークは容認されるべきという論旨にまったく触れないあたりもディベート的でいいですね。



10)いい加減、虚構新聞はタイトルに虚構新聞だと明記しろ

http://n-styles.com/main/archives/2012/05/15-050000.php



 鋭い論考の多いn-stylesから。後段の虚構新聞社主のツイートに対する反応の応酬が、論点を浮き上がらせるのに絶妙なのが印象的です。「『電子レンジを猫の乾燥に使わないでください』という注意書きと同じレベル」に対し「私の要望は『電子レンジの箱には、電子レンジと書いて欲しい』」というのは、実にエッジの立った議論だな、と思います。



 こちらでも、昔のネットの流儀のままでの注意書きや、記事タイトルの吐き出しで虚構新聞と分かるように書け、というのはベースの議論として安定しています。やはり、ジョークはいいけどジョークが一人歩きしないような方法は考えろ、という論調が落としどころとなるでしょうか。



11)虚構新聞は誰でもなくインターネットに殺された。

http://anond.hatelabo.jp/20120516180543



 さらに、この匿名ダイアリーではガセネタの一人歩きから、いわゆる2ちゃんねるまとめ系サイトのソースロンダリングにまで踏み込んで、馬鹿を釣る仕掛けとしての強いタイトルがネットの情報流通に悪しき影響を及ぼしている、という認識を綺麗に展開しています。ごもっともですね。



 多くの読者を集めネタの発信源となった虚構新聞が、その品質の高さゆえに、リテラシーの低い読者をも呼び集め、またPVが稼げればそれでいいや的ないまのウェブの流儀の中で「虚構新聞対その読者」という構図を超えて物事を考えるべき状況になったのだ、という立論が光る、非常に良い記事です。



12)なんか、また釣られた人が吠えているようだけど

http://d.hatena.ne.jp/tonan/20120515#p1



 tonan氏の議論もまた、オーソドックスな「ソースは確認するべき」という原理原則に立ち返っての立論でもあり、一方で信頼性の低そうなタイトルを引用してTwitterなどで拡散する人そのものの問題も置き去りにしないほうが良いのではないか、というテーマを、あまりにも象徴的な東スポを使って論じています。



 東スポが可哀想な気もしますが、ソースとしての信頼性を確保せずに拡散する馬鹿な「普通の人」によって、普通のジョークサイトすらも微妙な扱いにされることを嘆いているように見えます。



※ 一連の議論の中で



 古き良きテキストサイト文化の名残を感じさせる虚構新聞のジョーク、これは品質が高いし面白いという人も多いからこそ、愛されて拡大してきたのでしょう。



 一方で、タイトルだけで先導的に煽ってPVを稼ぐクソブログ(ここ含む)が増えたり、文字数に制限があるコミュニケーション(Twitterなど)が主流の一角になったことで、虚構新聞のジョークがジョークと認識されずに拡散されていく、という問題が出てきたわけですねえ。しかも、その理由は虚構新聞のジョークが「いかにも橋下がやりそうだから、事実と受け止める人が続出してTwitterなどで拡散された」というクソのような展開であります。



 何度もリテラシー、という言葉が出てくるわけなんですが、タイトルだけ引用されるとわざわざそのタイトルをコピペして検索エンジンにかけるという手間をかけるのもどうかと思うわけです。興味を持たない限り、一文そのタイトルだけ読んで「へえ。橋下もそこまで凝ってるのか。アスペルガー乙」としか思わない人も多数出かねないので、今後は何らかの配慮が必要になっていくのでしょうねえ。



 しかし、虚構新聞には最後まで突っ走っていって欲しいと思います。こんなぐらいでは収まらないぐらいのね、もうネット史どころか次世代の教科書に載ってしまうような、画期的な大事件の引き金を引いて引いて引きまくって欲しいと思うわけですよ。そして、ここにいる私たちネット住民がその凄惨な事件の生き証人として、子々孫々語り継いで、いまお前が使っているパソコンやスマホなんかが家宝として床の間のところに飾られる日が来るのです。



 時は過ぎて虚構新聞は成長し10万人を養う巨大メディアコングロマリットとなってトヨタに次ぐ大輸出企業としてジョークやガセネタを世界各地に輸出、世界中の紛争の影には虚構新聞ありと囁かれ陰謀論の拠点となってベンジャミンに叩かれ、やがて有り余るその財力でmixiを買収して笠原健治を征夷大将軍として祭り上げ練馬幕府を開いて見事はてなと合併、さらにガイアックスやサイバードやケイブやインデックスなど子会社四天王を率いて中国共産党に宣戦布告し、なぜか戦場が朝鮮半島になって一進一退の大乱戦になって焦土と化したのちの新年祝賀会で社主がのどに餅を詰まらせて惜しまれつつ逝去して国葬が出て遺体は宇宙エレベーターに乗って池田信夫と共に宇宙へ放出されて星となった、ありがとう虚構新聞。


 出かけ際に、読んでびっくり。なんぞこれ、と思ったのでピックアップ。



http://hiro.asks.jp/

http://megalodon.jp/2012-0516-1805-32/hiro.asks.jp/



 裁判所でないと判断できない、というのは文字通り合法か違法かであって、この合法違法の「違法」と、今回問題となる「違法情報」は違います。



http://www.internethotline.jp/guideline/guide_illegal.html



 違法情報そのものは、裁判所が違法と判断したものでなくても表示されている状態で削除しなければなりません。


 公序良俗に反する情報も同じです。



http://www.internethotline.jp/guideline/guide_morals.html



 また、警察からは2通しか来ていない、と書いてあるんですが…。



[引用]おいらが知ってる警察から送られたeメールの削除依頼は2通です。



 インターネットホットラインセンター(IHC)は警察庁から業務を委託を受けている民間団体なので、原理的には警察庁からの通達とは同じ効力が発生するわけですねえ。警察が送ったものと同等の話になっちゃいます。厳密にはいろいろあるけど。



 で、届いていなかったというお話でありますが、今回の問題に気づいてから、2ちゃんねるはIHCからの通達に対して削除に応じるようになっていますね…。ちなみに、放置されたとされるメールアドレスは、他の関係者から「西村さんと連絡の取れているメールアドレスです」という回答が得られているようであります。西村さんのことだから、なんか迷惑フォルダか何かに自動的に送られて読まないような方法でも取っていたのかと思うのですが。



[引用]従って、合法の可能性もある情報の削除依頼を財団法人が不適切な手段で送って、対応されなかったというだけなのですが、なぜかこういった事態になっているようですね。



 つまり、不適切な手段で送られた違法情報の削除依頼は、認知していても放置してきた、という事実関係は動かないということで、こりゃ自爆なんじゃないかと読んでいて思ったわけであります。



 とはいえ、不作為で違法情報を削除をしなかったことで薬物特例法の幇助というのはどうなんだと思うところでありますので、この辺の線引きはむつかしいです。何しろ、薬物情報が掲載されて、削除されなくても罪に問われないというのはザル法もいいところであることを満天下に晒すことになるし、そもそも掲示板に公的なルールで削除を求めるルートが存在していなかった(削除依頼板という独自の方式で運用しているだけで良しとしていた)のは、悪しき先例になっちゃう可能性も強いわけですしねえ。

 もし、西村さんがこれを警察に対して強弁していたのだとしたら、幇助じゃなくて共同正犯としての摘発に切り替えたいという気持ちも分かります。公判をどう維持するのか分からんけど。



 とりあえず「ちなみに、日本は、合法か違法かの判断は裁判所が行うことになってますので、財団法人が情報を違法と決めることは出来ません」とかいう法律解釈のままで走ってきたのは、以前、2ちゃんねるでの削除依頼の民事裁判で一定の結論が出ていることもあり、要はホットラインセンターから通達があろうなかろうと、



「違法情報を削除する義務は管理人にある」ってことを忘れているのでしょう。



 くれぐれも、良い子は真似をしませんように。



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インターネットの掲示板「2ちゃんねる」に書き込まれた発言で名誉を傷つけられたとして、 東京都内の動物病院と経営する獣医師が管理人に500万円の損害賠償などを求めた訴訟の控訴審判決が25日、東京高裁であった。久保内卓亞裁判長は400万円の支払いと書き込みの削除を命じた一審・東京地裁判決を支持し、管理人側の控訴を棄却した。



問題となったのは、昨年1月以降、2ちゃんねるの「ペット大好き掲示板」内に匿名で書き込まれた「ヤブ医者」「動物実験」などの発言。



久保内裁判長は、一審判決と同様に「匿名の発言について、被害者が責任追及することは不可能だ。

削除できるのは管理人だけであり、他人の名誉を棄損する発言が書き込まれたときは、管理人には直ちに削除する義務がある」と述べた。



http://www.asahi.com/national/update/1225/027.html


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