月別アーカイブ / 2012年05月

 大沼の途中ですがまったく登板がないので、ボウカーを代わりにお伝えしたいと思います。



 トップニュースは、もちろん今日の試合。ボウカーが3タコを喫し、ついに打率が2割を切ってしまいました。ゴンザレスの加入で、左右で使い分けられる運命を背負ったボウカーが原巨人に怒りの残留を告げるその日まで、ウェブで声を枯らしつつ応援していきたいです。



 それにしても、せっかく採ってきたゴンザレスなんですが、まだ8打席とはいえ全然打てる気配がしません。どうなっているのでしょう。長打が打てる右打ちのファーストという点では、デントナっていう選手が2Aにいるらしいので採ってきてはどうですかね。


● ヤクルト



 巨人の話をしている場合じゃないのです。我らが神宮戦隊、まさかの10連敗で、しかも7番に最終兵器宮出が置物として登場、ランナー宮本を置いて見事に2三振と素晴らしい仕事ぶりを発揮しております。うーん、弱い。今日、イムさんが登板しておりましたが、ちょっとまだ… といった感じで、試合中にTwitterで遊んでたバレンティンが厳重注意でスタメン外れてたりして、何と言うか。



 一番ミレッジという奇策も不発で、まあ我慢の時期なのかなあと思いますが、とにかく1点しか取れないので、勝てるはずがないよねという状況であります。先日、下から松井光介が上がってきてワンアウトも取れずに5失点炎上したり、下から小野寺が上がってきて貫禄の2失点したり、巡り合わせが悪いなあという感じで。



 まあ、10連敗してもまだ4位なのだから、ありがとう広島。



● 広島



 最下位横浜とまさかの1差、大丈夫なんでしょうか広島。なんか野村監督、前歯が抜けててモグモグしているのがチャーミングすぎるんですが… 例のサファテ騒動以降、サファテ自身も調子が上がらないようですし、DeNAもそうだけど、広島も弱いなあという一言です。



 采配を見ていると、積極走塁をさせるのは良いとしても結構ミンチになってたり、積極継投が綺麗に裏目に出て連続炎上になったりと、広島らしさが目に付きます。もう前田さんが代打に出てきた結果だけが楽しみだとか、そういうレベル。あかんのではないですかねえ。



 戦力が根本から不足しているから、工夫でも奇手でも何でもして底上げをする他ないのだ、という議論は良く分かるんですが…。



● 大沼



 今月も登板がありません… お元気であることは、さる情報筋から確認されましたが(その節はありがとうございます)、まだまだ時間がかかるようです。一方、横浜DeNAのブルペンも藤江がなかなか好調そうな以外は良かったり悪かったりといったところなので、一刻も早い大沼の一軍登板が待ち望まれる状態であります。



 各球団の中継ぎ事情も、統一球になってなお炎の勢いの増す西武野球が画期的過ぎることもあって、多少霞んでしまってはおりますが、徐々に疲れも見えてきて馬鹿試合が増えていくのかもしれません。というか、ゴンザレスが出てきていきなりホームラン、次の打者にもヒットを打たれて降板、代わりに上がった松永が無事タイムリーを浴びてゴンザレスの出したランナーだけ返して防御率キープというのも芸術的です。補強したマイケルも息してないし、やはりここは小野寺大沼をセリーグから西武にお返ししておくのが筋なのかなあとも思うわけであります。



 早く故障を治してもらって、早く大沼の勇姿が見たいと本気で願います。



● オリックス



 今年は結構頑張って補強をしたはずが、例年通りの暗黒に陥っているオリックスですけれども、なんか指名打者に梶本とか、捕手が鈴木も伊藤も斎藤もあんまり打てなくて自動アウトモードであるとか、その割に日高が勝負どころで同点ホームラン打ってたりとか、ようやく李大浩が大砲らしくなってきた以外は実に例年のオリックスです。



 一人ひとりを見ると5位に沈みそうなチームじゃないのに、総体でみると実に5位がしっくりくるという不思議な球団になりましたね。何なんでしょう、この広島以上に強く感じるBクラス感。


 今回のスパイ事件でも出た李春光氏の問題については、周辺者、関係協力者作りの先頭に立つ人の「特性」について、改めて議論となったように思います。いわゆる「上忍」のことなんですが。



中国、「李春光」1等書記官の諜報活動を否定

http://www.yomiuri.co.jp/national/news/20120530-OYT1T00996.htm



一般論ですが、有力者を篭絡して高次情報を確保しようというのは非常に重要な諜報のアプローチのひとつであり、今回のような政府中枢に繋がる人脈に直接食い込む要員であれハニートラップのような方法であれ、必ずしも非合法とはいえないけれども、その人を情報提供者とし、なんとなれば脅してでも利害一致にもっていくためには、担当者が警戒されてはいかんわけですね。


 公安としては、国内法の諒解に則って外務省に李氏の身柄確保も含めた要請を行い、外務省としては、外交の諒解に則って、捜査に応じさせることなく出国させて、中国政府としては、これまた一般的な外交の諒解に則って諜報活動への関与を否定しており、問題の処理にあたっては各部署大変なご苦労があったかと推察されるものであります。ことが一通り終わったあとで、読売新聞が出すというのもひとつの様式美なのではないでしょうか。



 政府へ食い込んで、韜晦しつつ有力議員や高級官僚と交わり情報を引き出すには、いろんなテーゼを組み合わせ、知られても問題ない範囲での本心や経歴、人脈などを披露しつつ、時間をかけて浸透する必要があるわけですから、騙された人たちというのは「まさか彼がスパイであるとは思わなかった」という述懐になるのです。



 同様に、食い込まれた結果、うっかり信用して情報を流したり、重ねて交流する中で自分の重要な人脈を紹介してしまったケースでは、特に本人が「だんまり」し、スルーすることで自分に嫌疑がかからないようにするものです。問題ある人物に食い込まれていたことを気づかなかった、というのは、誰かに何か批判される以上に、そういう人を近くに置いてしまった後悔と反省をするものだからだと思っています。



 だから、問題が発覚して正体が露顕してしまった際に、人前に出て「彼は悪い人物に見えなかった」といえる人は、たいして利用されていません。むしろ、静かにしている人、詳しく状況を知らなかった、面識もそれほどなかった、という人の中に、本丸がいるんじゃないのかなと考えるわけであります。



 問題については、すでに怪文書を年初に流している人がいるので参照。



「野田総理訪中をめぐって起きた官邸内の内部紛争」 (全文)

http://d.hatena.ne.jp/kata-san/20120127/1327647341



 まあ、チェック機能というのはこういうところからも発揮されるんだ、知らなかった(棒)という話でもありますが。



(追記 11:34)



 そういえば、改めて田中公男氏の名前が取り沙汰されておりますが、鳩山元首相の元秘書でもあり、日本側のウィンドウパーソンであるということで、国会でもあれこれ質問の具になっていたりしました。



 なぜか町村派の西田昌司せんせがブログで書いておられますが… 玄葉大臣が捜査の対象になっているとか、ちょいちょい踏み込んだ話を書いておられます。いまそのことを書いていいんですかねえ。



西田昌司「中国スパイ事件、真相を隠すために国会を開かない民主党」

http://blog.goo.ne.jp/mojiokoshi/e/d32ab40baaa63624d84eb5cf861738b8



 もっとも、玄葉大臣が「李春光氏は知らない。会ったこともない」と言ってしまったことは、あとあと変な話にならんといいなと思いながら聴いておりましたが。


 証券取引等監視委員会に全面戦争を仕掛けた野村證券、もはや抜き差しのならない状況にまでデフコンが上がってしまっておるようで、このユーロが大変な時期に何をしているんでしょうか。



監視委、証券会社を本格調査 相次ぐ増資インサイダー

http://www.nikkei.com/article/DGXNASDF29010_Z20C12A5EA2000/



 SESCが突っ張るのはある意味当然であるとしても、その先のところがまた諸事多難であります。野村證券が組織的にインサイダーに関与しているという事案である以上、そうはいってもどこかで落としどころをと当局が思っても、当の野村證券が全突っ張りで頑張っておられるようでは着地ができようはずもなく。


 正直、市場の信頼を回復しようにも当の東証がああである以上どうしようもないという意見もあるのでしょうが、ここから先の問題としてSBIだの地方農協だの落としどころを考えないといかん事案がたくさんあるし、そもそもユーロどうすんだ、韓国どうすんだ、中国は景気が本格的に折れてきたぞという話になりますと、本丸の日本国債の消化にも兼ね合いが出ないとも限りません。



 いろんな意味でギリギリのところなのかもしれませんが、いまだに謎なのは野村證券がなぜこんなに突っ張っているのかという点です。意味が分かりません。何か別のハラでもあるのか… ただ、そうであるならば、それこそ着地のお話はたくさん見えてなければおかしいので、タコ麻雀の打ち手なのかという推測にどうしてもなってしまうのであります。



 どちらにせよ、一連のインサイダーでは野村證券のポジションは極めてマズいのは明らかですから、さっさと折り合って、一致団結して信頼回復に努めればいいのになあ、と思っていたところに来客です。ご清聴ありがとうございました。


 このクソデリケートな状況で、このテーマを扱って大丈夫なんでしょうか、という懸念は考えないこととします。



【国内海外 安全保障なう】第一回:尖閣諸島問題から、日本のシーレーンをどう考えるか?

http://blogos.com/channel/37/



Ustream、ニコニコ生放送の同時配信だそうで… UstreamはURLまだないんですね。



 http://live.nicovideo.jp/watch/lv93446061


 スパイ事件もさることながら、尖閣諸島周りや武力事態になる前の鍔迫り合いのところも踏まえて、佐々淳行先生や藤田正美先生のお話を伺うという形になりそうであります。あとは、何気にあまり議論されない国防予算周りや、日米関係をどう考えるか、といったところでありましょうか。



 島サミットなど中国の膨張政策に対抗する軸もおぼろげながら見えてきたところではあるのですが、サイバー攻撃のような領土領海を伴わない分野などでも緊張が激化していますので、そのあたりも触れられればいいなあと。



 というわけで、本日ご視聴のほどよろしくお願い申し上げます。


 ややキム先生には同情するべき部分も大と言えども、経歴詐称の問題については一応記述しておきます。



 もともとは、中韓の日本政府に対するスパイ活動や、日本の大企業などに対する、もっぱら技術への産業スパイの問題の延長線上ではあるわけですけれども、このところ、日本の産業政策、とりわけ情報通信に関わる高度な政策議論や技術動向について、詳細な資料が中国、韓国のネットに一部流出するという騒ぎが立て続けにありました。



Kim_jung_hoon_120529http://webcache.googleusercontent.com/search?q=cache:46c__mNx_IgJ:securityblog.jp/interview/4592.html+&cd=1&hl=ja&ct=clnk&gl=jp



 どうもなあ、と思っておったわけなんですけれども、とりあえず関係する会合に出席している委員を片っ端から調べていったところ、問題のありそうな人物が複数出てまいりまして、そのうちの一名がキム先生であり、すべての学籍や論文を取り寄せ、指導教官に対しても問い合わせをし、経歴に大きな詐称が見つかったために、面白半分でブログに書き綴る次第です。



 キム先生本人とも直接お電話をしまして、詐称の内容については認めるお話をしておられますので、問題となる部分を改め、再掲載する方向で調整はしております。まあ、明日にでもメルマガでまた号外か! と言われつつ取り上げることにはなろうかと思いますけれども…。



肩書き修正

http://kimkeio.typepad.jp/blog/2012/05/%E8%82%A9%E6%9B%B8%E3%81%8D%E4%BF%AE%E6%AD%A3.html




 一番大きい部分は、ハーバード大学客員教授とされている部分については、彼自身がブログで修正している通り、"visiting scholar"つまり客員研究員です。ただし、在籍している期間の中で認められる査読論文は現段階では確認できません。先月、電話で「お前んところにおるキムさん言う客員教授やけどな」「誰やねんそれ」という問答を経ての、堂々たる経歴誤認でございます。



 いろいろと武士の情けの部分もありますので詳細は伏せますけれども、「それってさあ、実質四ヶ月間の在籍でも客員研究員名乗ってええもんなの」とか「つーか、上席研究員はちゃうやろ。うちの大学はそんな期間で業績も出してへんやつにそんなん名乗らせたりせえへんで」などといった生々しいご回答が得られ、欧州連合標準化委員会に至っては「2005年だかに機構改革したからそれより前のことはよう分からへんけど、うちらヨーロッパの標準化団体やさかい、なんで極東の半島から出てきた奴に委員させなあかんの?」とマジレスされてしまいました。電話口で、こちらが固まってしまうわけですねえ…。



 キム先生が直接仰るには、慶應のKMDに入った2004年以降については、どうもjob descriptionの中で「学術イベントの開催やマネジメントなど、いわゆる研究活動外のところを行う内容で合意していた」とのことですので、まあそうであるならば、確かに2004年以降のキム先生の論文が探しても見つからないのは分からないでもないわけですが。



 ただ、そのキム先生が、2004年にどうやって慶應の社会人大学院に潜り込んだお入りになられたかというあたりは、非常に興味深い証言がいっぱい出てくるわけですね。そのまんま引用しますとこんな感じ。



[引用]DMC後期、DMC運営が暗礁に乗り上げて、村井さんなどが参画するに至ったタイミング。KMD側は、イチヤ・菊池が身元引受人になることが、DMC終了時に決まっていました



 ということで、中村伊知哉せんせと菊池尚人せんせが事実上の身元引受人として、その当時は正体の良く分からないはずだったキム先生を慶應に引き入れていることになります。話では、国領二郎せんせの件も出てきておりますね。どう転ぶのか、私も固唾を飲んで腰を振りたいと思います。



Kazari_120529



 キム先生は率直にお話を伺いましたが、Naverという韓国のインターネット関連会社で政府との係わり合いが深いと言われている会社の諮問委員をされているとのことで、我が国の政府中枢の政策決定に関する審議会等に出席することで利害関係が相反する可能性についてどお考えですか、と訊きましたところ、月に一回、Naverのサービスを利用者の立場から品評するという仕事に過ぎず、資金を得ていたわけではない、とのご回答でありました。そうですか。真摯にご回答いただきまして、ありがとうございました。



 なお、現在キム先生はGREEのソーシャルゲーム利用環境やリアルマネートレード(RMT)防止施策などについて、 議論してもらうアドバイザリーボードの有識者、それも議長に就任しておられるとのことです。おそらく青柳さんが依頼したんだと思いますが、この状況、この経緯で凄まじくピンポイントでの人選だったため、その発表を見た瞬間、調査方一同心の底から、その類まれなセンスを激賞したものであります。



 とはいえ、キム先生の件は一連のお話の中の、ほんの一部分だと思います。

 むしろ、キム先生はまだ、この程度で済んでいらっしゃるから、まだまだ再起は可能ですし、信頼回復は普通にキム先生が努力されれば余裕だろうと考えますので、引き続きのご活躍を祈念するところであります。



 ここからが本当の地獄だ…。


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