先日、2002年ぐらいに仕事でご一緒していた税理士の方が亡くなったという残念なメールが来たので、当時異業種交流的に付き合いのあった80社ぐらいの社長さんたちと訃報を取り交わす機会がありまして。だいたい10年前に結構活発に意見交換していた会社がそのまま生き残っているのはたったの7社で、うち1社は私、もう1社は潰れようのない会社ということを考えると、経営を続けるというのはいかに大変なことなのか、と思ってしまいます。
 もっとも、事業を売ったり引退したりという幸せな経営の満了は幾つかあったようですが、連絡の取れなくなった先や、なんか残念な近況報告を聞いたり、あるいは福島に工場を建設した瞬間に地震が来てとかいう話もあって、浮き沈みというか、沈み沈みな感じで、物故もそうですけど同じぐらい残念なものがありました。

 なかでも、個人的に気になったのは数年前まで元気だった製造業の親父がた4社、随分仲良くしてもらったんですけど、5年ぐらい連絡が疎遠になっているうちに中国や東南アジアに進出してて、3年も経たずに撤退して、その投資損に持ちこたえられず会社を畳んでいたということ。外車乗ったり銀座で飲み歩いたりして、みんな豪勢に経営者ライフを楽しんでおられたように思ったんですがねえ。

 IT業界もゲーム業界もそうなんですが、一発当てた好調なんて3年か5年ぐらいしか続かなくて、むしろ成長しない時期にいかにうまく経営するかってのが経営者の本来の力量なんじゃないかと思うところです。いま現在絶好調で、派手にあれこれやっている会社が、いざ雲逝きが怪しくなってくるとどこからも相手にされなくなって静かになって、という話の繰り返しであることを考えると、セコい商売でも地道にやるのがベストなんだろうなあと思う次第。

 お通夜でもと思ったけど、出張中だったのでお悔やみのメールとお香典だけお送りしたのち、旧知の皆様がたとメール交換できて嬉しかったです。「お前もう働く必要ないんじゃないの」とか「お金貸してくれ」いうお話もいただきましたが、世の中そんなに上手い話は転がっていないし、時流に乗れてもそれは実力ではない場合も多いので、どうであれ地道に働き続けるのが最終的に一番賢いんだと思うんですよ。

 私自身、生活は派手ではないし、趣味も働くことやゲーム、野球鑑賞ぐらいで、結婚してからは夜に痛飲する機会もめっきり減って付き合いがなくなったわけですから、彼らからすると「つまんない奴」なんでしょうけれども、経営者なんて本当に困ったときに助けてくれる人なんてまずいないという前提で考えるべきだと私は思うんですけどね。はい。