月別アーカイブ / 2011年10月

 このクソ忙しい最中にイベントの告知だーっ!

11月24日:Asagaya/Loft A 4th Anniversary 「オンラインビジネス欠席裁判!
オンラインビジネスの仕組み考察スペシャル(仮)」
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/schedule/per.cgi?form=2&year=2011&mon=11&day=24

 というわけで、オンラインビジネスのあれこれを肴に、その裏側や、これから入るであろう規制のあり方などをそれっぽく解説し、この商売、我が国のウェブにおいてアリかナシか、来場者の皆さんと熱く語り合ってみたいと思います。ご一緒するのはKO・U・HU・N☆で著名な超絶人気サイト『僕の見た秩序。』管理人のヨシナガさん。

 すぺさるゲストには、ウェブの無料ゲームを見続けて半世紀のベテラン、小太郎ブログの小太郎さん。あと、ひっそりとこっち方面の規制強化を虎視眈々と狙う霞ヶ関某合同庁舎のお二方… は一般客に混ざってご参加とのことでありますが、さてどうなることやら。
小太郎ぶろぐ
http://www.kotaro269.com/

 あと、なぜか11月は15日にもう一個イベントを控えておりまして、阿佐ヶ谷ロフトAでダブルヘッダーとなっております。こんなことしていて大丈夫なのか自分。詳細は明日!!

ご参考:11月15日 「修羅と煉獄の通信業界ナイト
 スマホ革命で、さよならケータイ使い放題の巻」
http://www.loft-prj.co.jp/lofta/schedule/per.cgi?form=2&year=2011&mon=11&day=15

 皆さま、ぜひともよろしくお願い申し上げます!!

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【出演】
ヨシナガ
 『僕の見た秩序。』 http://www.dfnt.net/
やまもと
 『やまもといちろうBLOG』 http://kirik.tea-nifty.com/diary/

 いま巷で評判の、webで人気なあのビジネスやコンテンツビジネスの
不思議なしきたり、値段の仕組みを一挙解説!
 珍妙ビジネスから違法スレスレまで、いろんな事例を知ってみて、
最後に会場にお越しの皆様で「このビジネス、許せるか投票」で決を
採ってみたいと思います!

 ひょっとしたら、当事者含めてスペシャルゲストが出るかも!

OPEN18:30 / START19:30
予約¥1,500/当日¥1,800(共に飲食代別)
予約はロフトA ウェブ予約、電話予約にて受付中!
※ご入場順は web予約→電話予約 の順になります。

web予約:ロフトA web予約ページ
電話予約:03-5929-3445(17:00~24:00)

 消費者庁からようやく勧告が出ました。お話の振り出しは三年ぐらい前で、しかも別の省庁発だったことを考えると、消費者庁よくやった、これからもよろしく頼む、というような内容まで踏み込んでおり好感が持てます。

「インターネット消費者取引に係る広告表示に関する景品表示法上の問題点及び留意事項」の公表について
http://www.caa.go.jp/representation/pdf/111028premiums_1.pdf
 詳しい面白パートは後でまとめて書きますが、ステルスマーケティングや口コミサイト支援といった業態についてはある程度問題が明確になったということで、営業メニューから削除するところは比較的マトモ、まだやってる連中は犯罪者予備軍ということで良くなりました。

 一方で、ガラケー向けゲームサービスで、匿名を前提としているけど協力プレイをやらせるタイプのゲームが一気にグレーゾーンに突入したので注意が必要ですね。というか、匿名でプレイヤーを騙り頑張れと煽ってカネを使わせるBOTが徘徊しているゲームはかなり黒くなります。返還請求とか誰かやると面白いんですけど。

 フリーミアムモデルは一見無料と見せかけて客を誘引し、本格的に遊ぶにはカネが必要、という仕組みであり、それをきちんと定義し、問題になりそうなところは取り急ぎ従来からある景表法で捌くというのは良いと思います。これでなお、悪質な業者が高収益を誇るということであるならば、別途法律を作ったり一部被害者がクラスアクション気味の法的措置を取るなどして、混乱期の終わりの呼び水にするのでありましょう。

 各サービスの法的立ち位置や定義、解決すべき問題点について網羅されているので、チラ見だけでもお奨めです。そしてそのまま廃業して欲しい業者はいますぐmixiページを立ち上げてこの指止まれ!

 JBpressと日経BPが揉めているというので見物に逝きました。

あのオリンパスに「日経ビジネス」が社外取締役JBpressを叩き潰すと言うなら読みたい「敗軍の将兵を語る」
http://jbpress.ismedia.jp/articles/-/26723

 JBpressは記事で相手を煽る技法を普段使っていないせいか、タイトルから中身まで「どうせ罵倒するのであれば、もう少し丁寧かつ効果的、徹底的に馬鹿にするべき」と思うので、ぜひ読者と対象者に響く罵倒道、失笑術というものを体得して欲しいと思います。
 要するに、

・日経ビジネスには、ビジネスで失敗した人や事案にフォーカスを充てて、失敗の実例を掲載する「敗軍の将」のコーナーがある。

・今回の一連のオリンパス関連での巨額な面白粉飾話で、日経が峰打ち的な踏み込めないクソ記事を書いてて、他の媒体と比べても温すぎる。

・その理由は、オリンパスの社外取締役と広報部門の管理職に、日経の人間が天下っていて、まあ別に民間企業同士の話だからしょうがないけどメディアと取材対象の間で癒着があるんじゃねえの。

・そういうゴミのような体質である日経グループから抜け出た人たちがJBpressの編集部にいっぱいいる。

・で、オリンパス問題が火災を起こす前に、JBpressにいる日経OBが日経BPに呼ばれて「お前ら潰すぞタコ」と圧力をかけられた。

・こっちは無料できちんと記事書いて読者集めてんだ。でっかい図体していながら、まともな調査報道の記事ひとつ書けないで、webメディアに圧力かけてんじゃねーぞ。

 というのがJBpress側の主張であり、たいへんおいしく拝読いたしました。

 もちろん、現段階でのオリンパスは常識的に考えて大規模な経済犯罪として着地しつつあるのは確実ですので、そういうところに社外取締役を送り込んで経営に関与してきた担当者を含め日経の態度は批判されて然るべきところでありますし、JBpressにwebカチコミをされた以上、何か日経側にリアクションでもあるのかと思いきやこれと言ってなさそうなので、日経ビジネスにおかれましてはゼンショーなど面白企業への刺し返し調査報道記事などを熱心に執筆掲載され泥仕合へ進化していくことを期待してやみません。

 しかし、いわゆる経済・時事ネタを扱う媒体というのは、一般的な媒体とは違って、より神経質に収益と記事品質の狭間でむつかしい舵取りを求められるものでありまして、やはり不祥事対応とビジネス対応とどっちを優先していくかはよく考えないといかんよなあ、と。

UPDATE1:オリンパス問題、真相求める動き拡大 FBIも資金実態を調査
http://jp.reuters.com/article/marketsNews/idJPnTK064396420111025

 だってさあ、オリンパスもいろいろと社内にマトモな人は多かったけれども、なかなかご本尊が「やるぞ」となったら自分の職を賭してまで告発するような管理屋って出てこないわけですよ。FACTAが今回の問題の嚆矢となったのも、今年8月の調査報道で、別にどこかからの具体的なタレコミって話でもなく、市場の異変を察知して問題を提起し調査を行って記事にしたと思しき内容です。

オリンパス 「無謀M&A」巨額損失の怪
零細企業3社の買収に700億円も投じて減損処理。連結自己資本が吹っ飛びかねない菊川体制の仮面を剥ぐ。
http://facta.co.jp/article/201108021.html

 これって、本来ならば組織も資金を抱えている日経が本来やるべき仕事ですよねえ。結果として、日本の経済メディアの総本山となっている日経がやらんので、FTまでインタビュー出したりしてます。日本の外で、延焼しちゃったと。

Ex-Olympus boss alerts UK authorities
http://video.ft.com/v/1223228352001/Ex-Olympus-boss-alerts-UK-authorities

 日経は、せめてものアレとして、GSのこのあたりの話は最低限フォローアップしていただきつつ、日本市場の健全化を図るための活動に回帰して欲しいと願うものであります。

粉飾疑惑と内紛のオリンパスを舞台に、個人投資家をゴミのように嘲笑う天下のゴールドマン・サックス証券が話題に
http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65620089.html
絶対的なトータル・リターンが期待できるとしてオリンパスを3800円買い推奨したゴールドマン・サックス証券が2日で前言撤回
http://kabumatome.doorblog.jp/archives/65620790.html

 個人的には、あのJBpressの儲かってない感じがとても好きなので、もう少し花火の打ち上げ方も含めての研鑽を進めていただけると嬉しいです。日経含め、今後ともよろしくお願い申し上げます。

 投資仲間がアホ会と称して飲み回っているのはいいんです。当方、子供も小さいし、育児の負担もあるので家内のためにも早く帰るのがいいと思うから。

 ただな、アクティビティをやっているのは羨ましいんです。持病があるので激しい運動ができないから。せいぜい自宅で筋トレやるぐらいです。もともとは体重を落とそうと思って始めたものの、ゆっくりとした筋トレ始めて早8ヶ月ほど、体脂肪率は落つども体重は減らず。単なるマッチョになってきております。
 先日、友達がサハラの250kmとかいう超ロングなマラソンから一人の脱落者も出さず、凱旋帰国をしておられました。何というか、誇らしい感じがします。みんな似たような年代なのに、なんか輝いているなあと思うわけですね。その間、当方はビール飲みながら天王山である中日との4連戦で擦り切れるようにヤクルトが全敗するのを悲痛な面持ちで観戦していました。故障者が続発するなか、スワローズは良く頑張った。

 でもなんか、マラソンやりませんかというお誘いを受けるときに、申し訳なさそうに断らなければならないのが本当に残念なんですよねえ。マラソンやってみたい。でも私が個人的に持続的な活動でできることといえばネット上でハックルベリー氏やmixiをおはようからおやすみまでマラソン風に煽り続けることぐらいで、なんか達成感とか同志意識とかそういうもんが一切育まれないわけですよ。

 最近では、お年寄りがマラソンに挑戦したり、なんか健康そうなアクティビティに取り組んでいる日記とかをSNSで見かけると、微笑ましいと同時に、私には絶対来ない将来だなあと思うと少し残念に思います。まあ、ディスプレイの向こうから「私の分まで楽しんでくれ」念力を送るわけですが。絶対届いてないと思うけど。でも「いいね!」とか押すのが憚られるんです。じゃあ、やまもとさんも一緒にどうですかとか誘われたら、また残念そうに断らなければならない。だから遠くから応援するだけです。

 パソコンを幼児に壊されてから、また壊されることを怖れてパソコンを買い直すのが億劫になってしまい、ネトゲもほとんどやらなくなってしまいました。せいぜいFACEBOOKでRavenskyeをやる程度でしょうか。休日は家族のために使うし、平日は働いてるか出張してるかだし。ゆるゆると語学の勉強をしたり読書をしたりという、実におっさん臭い日々を過ごしています。お金も使わないのでどんどん貯まって逝きます。

 充実はしているけど何か育児が大変だなあと思っていたら、今日訪問した会社に新しい秘書の男性が入ってて、面談の受付をしてもらったら「初老の男性がご訪問です」とか言われたんですよ。私、38歳ですよ。30代ですよ。平均寿命からしたら折り返し地点に到達したかしないかぐらいの状態です。ああ、いますぐ貴方の葬式に参列したい。香典置かずに帰りたい。高らかに、遺影を掲げよ。そう思うわけです。

 ビールを日がな飲み続けていたせいか、高尿酸血症とかいうのになってました。痩せていたころは、そんな症状とはまったく無縁だったんですけどねえ。飲み始めると、一人で大瓶1ダースぐらい一晩で飲んでしまうのがいけないのです。自制が効いていませんでした。人間ドックとかで、飲酒習慣を聞かれるときに大瓶何本くらいって書くじゃないですか。二桁の数字を入れると確実に問診で怒られます。自制しなくちゃと。

 サバゲとかゴルフとか、本当に楽しそうに日々のアクティビティをFACEBOOKとかGoogle+とかTwitterに掲載している人が、とても多いわけですね。目に毒です。面白そうだし。そういう日々の鬱憤を、ゲーム企画書とか見積書とか契約書雛形にぶつけています。お前らが楽しんでいる間、私はこうやって働いておるんじゃあ。

 そんな休肝日二泊目でした。ああ、酒が飲みたい。

 いやまあそりゃあそうだよね、というニュースが舞い込んできて、面白かったので取り急ぎ寝る前にピックアップ。

グリーがDeNAを提訴へ
http://www.tv-tokyo.co.jp/mv/wbs/newsl/post_8972/

 公取が入ったはいいけど、思ったよりも深い話にならずおしまいになってしまった前回の排除命令では不服であるとして、GREEや彼らから出資を受けているCPer他が雁首並べてDeNAを提訴するという、ほのぼのとしたニュースが舞い込んできております。力の限り殴り合い続けていただきたいと切に願うところであります。
 いち出入り業者兼孫請けといたしますならば、この手の開発業者陣取り合戦は終盤に差し掛かって、とっても微妙なNGcoreとか、とっても微妙なOpen Faintとか、スマホ時代を見越しすぎてフライング気味のゴミアーキテクチャを押し付けられて半泣きになっているベンダーやデベロッパーからしますと、終わり逝くガラケーの高収益競争もいい加減大人なあり方を模索してもらいたいというのが正直なところであります。

芸者東京エンターテイメントにグリーが出資してる
http://ameblo.jp/netanalyst/entry-11039021867.html

 マジレスをするならば、収益の柱となるコンテンツを囲い込んだり、そのための環境整備のための投資を進めていくというのは、ユーザーにとっても業者にとっても、良い話であることに代わりはないんですよ。ただし、それは市場がある一定の成長を続けられる見込みがあるという前提での話であって、フィーチャーフォン向けコンテンツ業界での収益拡大がこれ以上望めないとなったあとで、新しいプラットフォームとしてスマートフォン向けだ、海外市場開拓だ、という話になりますと、お前ら本気で勝てると思ってるのか海外勢に、と思うところでもあります。

 もちろん、頑張って欲しいのもまた事実です。GREEのテクノロジーに向き合う姿勢とか、尊敬に値するものがあるし、DeNAも真摯に事業に取り組んで次世代のコンテンツ業界のあり方を模索している努力は素晴らしいと思うのです。この両社に限った話ではなく、サイバーエージェントは少しこの手のメインストリームから距離は置きつつもしっかりと収益を上げておりますし、mixiは早く原田さんのやろうとしていることを組織全体が理解をして一丸となって改善していって欲しいところで、それが無理なら一刻も早く潰れて欲しいと感じます。

 っていうか、こんな体たらくで本来原田さん他トップが掲げたビジョンが実現できるとでも思っているのかと小一時間問い詰めたいところでありまして、mixiの中間管理職はルーチンだけでなくもう少し新しい事業展開に対して洞察と実行力を備えていただくかハローワークに提出する履歴書を書く素振りを始めるかして欲しいと思うわけですね。

結論でました・・mixiページは企業にとって全く意味なし
http://www.landerblue.co.jp/blog/?p=1300

 特許然り公正取引然り、コンテンツも商売の具である以上、ユーザーの要望や利便性を犠牲にするような業界の掟を改めないのは望ましくないと思います。共倒れするまで殴り合って欲しいと思うのは、本当にその開発業者の囲い込みがユーザーのためになっているのか、いま現在の収益性とは別に自問自答し、正面から向き合って欲しいと考えるからでもあります。パチンコ・パチスロ業界だって、版権ブロックのために台として出すつもりのないコンテンツを抱える競争に邁進した挙句、版権バブルを起こして収拾がつかなくなって、競争の果てに気づいた大手が使わない版権は年次が過ぎたら法流し直すという版権のエコシステムを作ろうとしているぐらいじゃないですか。

 業界が若いから、まだ成熟の途上だから、という甘えはあまり望ましくないんだと思います。だって、本気で大手のコンテンツ会社の収益を左右しかねないぐらいの収益性を確保し、年間100億を軽く超えるキャッシュフローを実現しているわけじゃないですか。メガトンパワーのブルドーザーを幼稚園児が操縦しているようなものです。アムロだって、ガンダム動かした後に殴られるわけです。

 そういう意味で、やはり緊張感を持った業界のスタンスというのを是非持つきっかけにして欲しいのです。ポストパチンコとかそういう後ろ向きな話じゃなく、我が国全体の成長セクターの代表選手として、馬鹿だなあと揶揄されない程度にしっかりとした戦略と大義名分と持続的な収益性を確保できる体制を整えて欲しいと願う部分です。

 これは、同じく警察に未成年者略取のイケスと断罪されるまでの猶予期間としてもそうですし、収益の柱となっているガチャのような景品表示法違反すれすれのビジネスモデルだと後ろ指さされないように大手を振って世界に羽ばたいてもらいたいという期待の裏返しでもあるわけですね。

 将来的に、そういう業界構造が築けると確信が持てるようになる過渡期であれかしと信じます。そのためには、業者の囲い込みの果ての裁判沙汰も、面白おかしく見物しましょう。しかし考えて欲しいのは、お金を払い、楽しんでくれているユーザーのことです。また、百年後に振り返ってこれが平成20年代に勃興した庶民文化だったという価値を後世の日本人が思えるようなモノづくりの思想のことです。

 だからこそ、DeNAとGREEには思う存分殴り合って、突っ張りあっていただいて、その結論としてなんとなく妥結する過程で通りかかったmixiが巻き込まれ両側から殴られて全弾命中の挙句、大破炎上して轟沈するような業界の風景を早期に実現して欲しいと思います。

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