月別アーカイブ / 2010年10月

 パンピーに迎合しないというのはむつかしいもんで、普通は「そんなこと言わなければいいのに」とか「反感買うようなことはしないほうがいい」という話になる。実際、そういうもんだ。

 でも、状況を変えようとする人は、その状況に安住している人をすべて敵に回さなければ、いつまでも籠の中の鳥であり続ける自分に耐えられなくなって潰れるか、自分に嘘をつき続けながら腐っていくのをただ見守っていくしかない。これはこれで、結構辛いことなんだと思う。
 もっとも、あまりにも周囲に気を遣わなさ過ぎるのもまた何なんだが(笑)、ある種の中村紀洋的なあり方というのは「実績を出してなんぼ」「人を率いて結果を問われる」という地位にあると、反対を押し切り有無を言わせずに結果を出すために先に進めるという美徳にもなり得る。

 でもって、周囲の反対を押し切ることは、必ずしも成功するわけではない。失敗もまた多い。だから「あの男がまた人の意見を聞かずにまたやりやがった」という話に往々にしてなる。一方で、失敗ですべてを失うわけでもない。こういうタイプの人は、本当の意味で「懲りない」から。

 この手の「流れを作る」ことのできる人というのは、とても貴重であるし、物事を作り出す力、新しい流れを呼び起こす力を持っている。だから、声ばかりでかくて何の能力もない人たちがどんな空気を作っても「俺はやる」と言い出してそのまま本当にやってしまう。

 それがいつの間にか、状況を変える力になっているかもしれないし、幕末の開国派みたいに、不思議な派閥工作の末に敗れたり知恵の足りない奴に暗殺されたりすることもあるのかもしれない。こればかりは、どうなっていくのか分からない。

 ただ確実にいえることは、行動を起こしている奴だけが正義だということ。そういう人の助けに、私はなりたい。

 「やってます」というより、例によって後追いで日経ビジネスが書いているだけだとも言えるんですが、どうせですから取り上げておきましょう。

2大SNS、仁義なき戦い
http://business.nikkeibp.co.jp/article/topics/20101019/216720/

 仁義なき戦いと言えば何かかっこいいんですけれども、実際にところ違法性を疑われる取引であることに間違いはありません。この夏も未成年者対策があまり進まない状態のままのようですし、いったい何をしているんでしょうか。
 もちろん野次馬的には共倒れを希望してやまないのですが、海外展開を望む両社はそれなりに頑張ってあれこれ買収やら提携やら進めているもののいまひとつ旗色が良くないようです。国内で儲けたお金を海外に持っていって盛大にスるのはパチンコ屋か創価学会かNTTグループぐらいにしておいていただきたいのですが。

 来年以降もこんな順調に逝くはずもないので、そのあたりは悩みどころではありますけれど、はてさて。

 まだCNNぐらいしか報じてないのでフライングの可能性も否定できないが、ダルフール紛争で虐殺が行われるにあたって使用された弾薬が中国製である旨の報告が上がるの上がらないのですったもんだが起きております。

ダルフール紛争で中国の弾薬、国連報告案に中国反発
http://www.cnn.co.jp/world/30000633.html
 今回、少しセンシティブなのは、スーダンの部隊がダルフールの反政府勢力を攻撃した際の過去2年という比較的新しいネタでの話であってスーダン政府に対する武器禁輸措置を中国が破ったのではないかという疑惑が持たれることと、さらにごく最近の国連・ダルフール平和維持部隊に対する攻撃にあたっても中国製の武器が使用された疑いが強いとこというNEWでNOWなお話が並存しております。

 率直に言うと「やりやがったな」というよりは暗黙の諒解としてスーダン・ダルフールでの問題に中国の資源戦略に基づく影響力工作が続いていたことは知られていたわけで、タイミング的にこのあたりで問題視しておくかというようなどこぞかのコンセンサスでも起きたのかなあという妄想も働くわけです。

 それも、習国家副主席を軍事委副主席に据えるタイミングを狙った、というよりはもっと広い意味での中国に対する警戒の水域が上がったということのほうが要因としてはあるのかなと思いますが、国連の中の人が言うには随分前から国連官僚の間ではどのようにこの問題を処理するのかにあたってずっと某事務総長の問題が様々ある中で身動きが取れなかったというようなことなので、なるほどタガが外れたということなのかなと思う次第。

 まあ、リーク話が出るというのは「話の道筋がついた」という意味でもあるんですが。方針が決まってなければリークも通りませんからねえ。

 忙中暇ネタが連続しており恐縮ではありますが。

「蓮舫氏なら勝てる」 都知事選で鳩山兄弟
http://www.47news.jp/CN/201010/CN2010102001001071.html

 何と言うか、寝た子を起こすのが大好きな兄弟だなあという感じで。
 総務相に元自治省で地方分権に造詣の深い片山善博氏が就任していることもあるけれども、地方首長の重要さが非常に増しています。一方で、某千葉県のように二代連続で不思議な知事が着任しても、これといった私腹を肥やすこともできず、ただ漫然と任期を満了して何のプラスにもマイナスにもならないという事例が増えてきたことを考えると、なんだかんだで地方のお役人や地方議会もダメな知事シフトがしっかりでき始めているのかなあと妄想するわけです。

 それもこれも、昔みたいに税収が潤沢にある(または将来が明るいので財布の紐が緩い)という認識が改まって、まじめに財政改革を進めなければ地方が生きていかれないということが衆知の事実になった、ということなのかもしれませんけれども。

 今後は、銀行や保険も業界全体が大きく変わっていく中で、日本全体の借金をどうにかしていくための方策を先に考えついて実施できた地方が改革のモデルになるのでありましょう。

 もちろん、選挙に勝つというのも大事なので、見栄えが良いというのは大変よろしいところではあるんですけれども。さて、観測気球がどういう流れ方をするのでしょうか。蓋を開けたらDV親父が候補者だった、とかいうつまらないオチはやめてくださいね。

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