月別アーカイブ / 2010年08月

 まあ、「本格的左翼政権」の呼び声も高かったですからねえ。

閣僚一人も靖国参拝せず、80年代以降で初
http://www.yomiuri.co.jp/politics/news/20100815-OYT1T00574.htm
 んで、それに対する左右のさざめきがまた面白いわけです。

石原都知事が靖国神社参拝「英霊浮かばれない」
http://sankei.jp.msn.com/politics/policy/100815/plc1008151320006-n1.htm
靖国参拝見送りを評価=福島社民党首
http://www.jiji.com/jc/c?g=soc_30&k=2010081500086
靖国参拝に敏感な中国メディア、ネット上では「日本は変わった」との声も
http://news.searchina.ne.jp/disp.cgi?y=2010&d=0815&f=politics_0815_007.shtml
「重要なのは祖国防衛に命落とした人々の善意」 仏極右党首らが靖国参拝
http://sankei.jp.msn.com/life/trend/100814/trd1008141545010-n1.htm

 感想書こうとしたけど赤ちゃんが騒いでいるのでこの辺で。

 すでに当局に報告、相談は申し入れしているところではあるんだけれども、4330セラーテムに関しては、どうもIRで出した中国の「取引先」とやらが実在しておらず、国際的な面白銘柄になっている可能性もまたありということで。

 中国企業「北京誠信能環科技」を子会社化した、とかいってるわけですけど。

http://www.celartem.com/common/IR_DOC/PDF/20091113_002.pdf
 現地に人を出して、本店の所在を確認しにいったら、360人の従業員がおり、本社に50人ぐらい勤務していると聞かされていたのが、ガラス張りのオフィスの中には若い人が8人ぐらい。面白いことに、調査員がガラス張りの社内から本店に携帯電話で電話しても誰も出ない。曲がりなりにもオフィスに人がいるのに代表電話に誰も出ないというのは凄い会社だと思います。愉快なのでビデオ撮影させてみたり。

 うちも産業廃棄物関連の仕事をしている会社があるので、総経理の名前を出し、その商談申し入れの名目で訪問させてみたら、受付嬢に「総経理は会社に来ない。帰るように」と言われてみたり。不思議なことです。IRでは脱硫装置の受注で360万!とか書いてあったけど、あんなの設備工事費入れても40万ぐらいの代物なんでねえ。中国でやったら10万ぐらいの仕事なんじゃないかと思うんですよね。

 不思議なことがさまざま見えてきたので、中国の証券監督管理委員会CSRCにさっそく確認を取ったところ、何かいろんなことが起きているらしい。オーナーシップを持っているWealth China Industrial を掘ったら、東証一部・海外のチャイナボーチー(China Boqi)に行き当たりまして。評判の微妙なところですね。逆に情報を出してくれ的な言われ方をしたわけですけれども、日本の当局では事件も表面化してないのにそんな調査をしているわけもないので、何のネタもないと思いますよと返したものの、ある共産党高級幹部の親族を名乗る人が、オフショアを使ったバックドアを香港や深センなどでやらかして証券詐欺気味な事例をたくさんやらかして、今度は日本で頑張ろうという魂胆なのでいろいろ教えてほしいなどと。

 チャイナボーチーについてはこちら。

http://stocks.finance.yahoo.co.jp/stocks/detail/?code=1412.t

 確かに、関係者の名前で中国国内の報道を調べてみると、どうにも黒めの話が大量に引っかかって出てきた。例えば、チャイナボーチーの代表になってる程里全氏の経歴や報道を調べるとなかなか興味深いわけです。セラーテムの株式の約48%を保有する上記WCIの顧問であり、共同パートナーってことになってますね。

 何故かJ-Castがどっかからお金をもらったのか提灯記事とか書いてて、別の文脈でナイスなんですが。

東証1部初上場中国企業 チャイナ・ボーチーってどんな会社?
http://www.j-cast.com/2007/08/10010266.html

 で、概略を見るに2001年5月、深セン証券取引所上場の「比特科技」というIT企業の取締役に就任しております。この比特科技の残骸は程氏が”個人的に”買収しているようですが、程氏が比特科技の取締役に就任した約2ヵ月後の8月、総経理に昇格、さらに董事長に。子会社4社に対する不正融資が程氏在任中に実行されて回収不能となり、比特科技は2004年に経営破綻。そこの元社員をつかまえて話を聞くに、報道で出た3億元(40億円ぐらい)の不正融資以外にも、株式の不正操作の嫌疑をかけられたものの当局の取調べを拒否するなどして、70億円近いお金がどっか逝っちゃったみたいですね。本気で逃げ散るとか潔いです。ガン逃げです。

 「比特科技 程里全」でググってもいろいろ出てきますが、現地でも大騒ぎになってさまざま記事で取り上げられるなどして炎上したので、ほとぼりが冷めたのを見計らったのか3年ぐらいで証券市場に舞い戻り、07年では香港で同じく微妙な株取引の首謀者として香港証券界で面白がられたりしております。まあ、玩家としての特異な才能を発揮されたということでしょうか。香港や深センでマークされてやっていけなくなったのか、次の市場として目をつけたのが日本、ということなのかも知れんのですが、国内事情をさらにあれこれ掘ってたら、リミックスポイント(3825)も発見。人事もかなり被ってるわ見取り図も似通ってるわで、同じことをやって儲けようという魂胆がぷんぷんするあたりに限りない好感が持てます。ハートフルです。たぶん、セラーテムの次の弾なんでしょう。

 まあ、何でこんなの上場させちゃったの、というのも気になるわけですけれども、日本側でそういう違法取引の手引きをした偉い人がいるらしく、もうちょっと掘って、確認取れたらいろいろと質問状でも投げてみようと思うわけですけれども。ちょっと調べて、現地を見たり商談を申し入れてみれば「おかしい」と思うことは山ほど出てくるんですが、それなりにお金を取って上場審査をしている市場担当者や証券会社、監査法人というのは、どうしてそういうものを見落としてしまうのでしょうね。

 セラーテムも妙な形で株価も順調に上がっていることもあり、とっとと売買停止にしておいたほうが、せめて投資家の安全を守る行為になると思うんですけどね。

 待ち人来たらずの間の時間潰しとして、木村剛関連など。とりあえず保釈見送りおめでとうございます。一言で言えば「俺は悪くない」のと「銀行行政ほか国家の横暴に抗議する」という形だそうですが、さいころ3回振るうちぞろ目が出れば無料で出られますので、頑張っていただきたいところです。


 モノポリーネタなど細やかなギャグを放ち読み手の大半が失笑したところで、最近のもやもやトピックスをピックアップ。

● 特捜部が突入でござる

 本当にやるんだねえ。いまんとこ、3桁億の粉飾をやらかしたとこのネタを追いかけてる話ばかりが伝わってくるのだが、波及がいろいろありそう。本丸がどこだか分かんない、という点で、今回のヤマの無闇矢鱈なデカさを感じる次第。ほうぼう燃えているし。

 で、あんまり時間をかけてしまうとご本尊が籠城している間に二重譲渡の判決が次々と出て自己資本ぶち抜いて破綻処理になってしまい、救済の道筋が失われてネットワークでいろいろ倒れるところが出てくるという問題もあるので、秋の陣などと余裕こいて対応している暇はあんまりないのかしらねえという。

● 預金保険機構で因縁のプロレス

 もう活字になるらしいから解禁なんだろうけど、福井日銀総裁だったころに木村剛が日本銀行に振興銀の口座を開きたいってんで運動したら、現・預金保険機構理事長代理の田邉昌徳氏がそんときの担当で頑強に開設に反対し抵抗しておったそうな。

 そしたら、福井さんから「口座を開け」と圧力がかかってきたとかで、当時の日銀内部で面白騒動に。田邉さんは結局圧力に屈せず、木村剛涙目。そしていま、万が一破綻処理になりペイオフでもあった場合に担当となるのは因縁の…。

 ドラマチックですねえ。というか、福井さんってどこまで脇が甘いんでしょうか。

● 増資目録に鮎川純太さんが登場

 むしろ事件記事的な話になるが、日本振興銀行の増資目録読み返してたら日本産業ホールディングス名で鮎川純太氏の名前が。金額的に合計20億とかだったので、そんなキャッシュがあるはずもなく融資金を出資に還流させていたのかなあと邪推するわけですけれども、そんなことはさておき。

 振興銀の貸出先リスツとかと突き合わせますと、いま巷で話題の浜田幸一容疑者の関連のネタでヤマト株(旧イーディーコントライブ)の繋がりが出てくるだけでなく、なんか千葉の産業廃棄物業者さんとかが出てきて面白いわけです。さらに関係先は昨年、不法投棄で処分されてたりするんですね。それはそれは。

 なぜか環境ビジネス社の名前まで出てくるんですが、どうなんでしょう。9割9分は真面目にやってるんだと思いますけれども… 他の不振銀行繋がりや産廃繋がりで資金元(というか蛇口)になってる可能性もあるので、興味深い案件ではありますねえ。

● 江上剛、役員会で吠える

 いや、いまお前が吠えても… という気もしますけれども、まあ真面目に取り組んでおられるので吉といったところでしょうか。なぜか議事録らしきものが回覧されてきまして、何となく文字と文字の間から怒りゲージが高まっているかのような書面が踊っており好感が持てます。

 とはいえども… 彼が頑張ったかどうか関係なく、二重譲渡の結果が出てしまえば増資なしには債務超過が確定するんで、事実上落ちて逝く飛行機の中でシートベルトを探す程度の状況ではないかと思うわけですけれども。

 年末商戦向けタイトルの一次納品日にも関わらず、8月31日にCEDECでコンテンツ会計の話やゲーム業界などでのプロジェクトファイナンスについて語ることになりました。遅れ馳せながら告知です。

新興ゲームジャンルに対するコンテンツ投資の実情
http://cedec.cesa.or.jp/2010/program/BM/C10_P0191.html

 どういう因果か、直前が名越組の面々によるアレな内容のセッションでありまして、私たちは31日の殿軍でありました…。

10ヵ月でHDゲームを開発する方法 ~龍が如くを支えたテクノロジ~
http://cedec.cesa.or.jp/2010/program/PG/C10_P0064.html
 ばら色の話にしようかどどめ色の内容になるかはまだ吟味中なんですが、今Qの内容を見るにやはり… と言ったところも多く、他のセッションが軒並みポジティブで前向きな取り組みを解説するなか、どっちかっていうとスマホ向けアプリの現状やマーケティングからマネタイズのところまで淡々とお話することになるんでしょうか。

 どっか特定大手の王国内部の事情や、タイトルごとのお話とか、スタジオのリストラ話のような具体的固有名詞を出してのお話はほぼしませんので、あしからず。

 最近はそこそこ若い人も順次辞めていっているらしく、取材依頼とか受けると昔みたいに「電話の声は張りがあるけど本人はお爺ちゃん」ということが減った。

 ただ、やっぱり大きい組織から外れたことは戸惑いの対象であることは昔も今も変わらないらしい。
1.名刺を出すとき、必ず「何の肩書きもありませんが」など、肩書きについて前置きする

 数年前は新聞社で何とか局長とか何とか委員とかだったのが、いまは単に「ジャーナリスト」とかだけ刷っているのが寂しいと思うのか、聞いてる側からすると違和感が。それが誇りの一部だったのは、男として認めるけれども。

 稀に、初対面なのにいきなり雑談から入って己の武勇伝を語り始める人がいるが、だいたい後で調べると政治部だった人。

2.取材なのに「私の経験では」と自分から語りだす

 たまに、「いや、そこはお前が話すべきタイミングじゃないだろう」と感じる喋り方をするとだいたい地方紙も含めた新聞記者OB。凄く優秀な人もいるけど、こっちだって本来喋らなくてもいいことを、時間とって面談して語っているんだよ。

3.雑談で大学名を訊いてくる

 「そんなの公開しているんだから、事前に調べて来いよ」という場合も多いが、結構訊いてくる。ほぼデフォルトですでに出版した本は読んでない。昔は「取材に来るなら本ぐらい読んで来い」と思ったものだが、いまは普遍的な現象であることに気づき、また、自分が誰かと会うとき意外にその人の執筆した本を読んでないか、読んでいてもあんまり覚えていないことに気づいて腹も立たなくなった。

4.新聞を辞めて成功している誰かと自分を見比べる

 ますますどうでもいいことだが、取材の終わり際にだいたい佐々木俊尚氏ほか新聞OBで執筆・講演活動したりテレビに出ている人の話題を持ち出して、それに比べて自分は新聞社ではもっと偉かったとか、誰々の文章は読みにくいだとか一言言う。単なる雑談や評価ならいいんだが、目の前に座ってるお前と比べられて、私はどうリアクションを取ったらいいんだ。

5.レトリックが古すぎてピンと来ない

 あれこれ説明して最後に要約するつもりで言ってるんだろうけど「要するに三木おろしみたいなもんですね」とか言う。何を言いたいのか理解するまでに数秒かかり、その表現が全面的に間違っていることを察知するまでに数秒かかり、訂正すべきかどうか判断するまでに数秒かかり、相手を傷つけずに修正をかけるにはどういう言葉を選ぶべきかに数秒かかる。

6.「新聞社を退職した・見限った自分」を語りだすと長い

 話の合間にそういう内容をうっかり振ると、組織の問題点から上司の欠点からあれこれずっと喋る。あまり出身母体を褒めることはない。世話になってたはずだがなあ。

7.実は同業の横の繋がりが異様に薄い

 新聞OBの特徴とも言えることなのだが、ネットメディアに流れる人かジャーナリストとして独立して言論活動をしようとする人に分かれていて、基本的に記者同士の情報交換を意外にやってないのが新聞OB。というか、何か孤立していて、むしろ役所とか大企業幹部とかとの個人的なコネクションで情報を取ったり、古巣の後輩から話を貰うケースが多くて、あんまり問題に対する「共通の認識」というのがない。

※ 新聞記者の専門性というのは、専門的な誰かのむつかしい情報を、整理し噛み砕いて紙面に載せる能力のようで、必ずしもその問題そのものに通暁しているとかではないので、シナリオありきで取材に来ることがとても多いし、なんか変なルサンチマンというか嫉妬を剥き出しにして来る団塊おやじみたいなのもいて困る。

 分からなければ時間の許す限り説明するし、語れないことは語れないと言うんだけど、なんか最初から思い込みというか、「こうに違いない」とか取材方針があるケースがとっても多くて、思い違いや勘違いの修正が利かないんだよね。

 だけど、どういう経緯か捜査情報や逮捕見込み情報とかは一定量持っているようなので、基本的な方向性は間違ってないとか、そういう感じ。最近の新聞記者OBを見ていると、やはり情報産業は過渡期なんだなあとつくづく思う。

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