月別アーカイブ / 2010年04月

 今日、某所で「内閣改造して支持率を切り返せるボーダーラインは25%以上」という話をしてた直後にこれを見ると、ちょっと物悲しいものがあるわけですが…。

内閣支持20%に急落 83%が小沢幹事長辞任を
http://www.47news.jp/CN/201004/CN2010042901000454.html
【産経・FNN合同世論調査】内閣支持率、さらに下落22・2%
http://sankei.jp.msn.com/politics/situation/100426/stt1004261147001-n1.htm

 一番嫌なのは、前に書いたみみ公構想とセットで衆参同日選とかあったりすると、実は鳩山さんよりも微妙な人が首相に納まる可能性があるわけでして。

みみ公連立政権とか
http://kirik.tea-nifty.com/diary/2010/04/post-7716.html
 それこそ、小沢さん首相待望論なんてのが出るのか出ないのかって話ですけど、今回、小沢さんは幹事長を辞めるべき八割で、いったん退いて、参院選選挙で負けて、鳩山さん退陣、なんて話になりますと、みそぎをあっという間に済ませた小沢さんが幹事長に復活したり総理就任の待望論が出る可能性だってまあ否定はできないわけです。そんな馬鹿な、と思うかもしれないけど、代替の人材でいうと、岡田さんかという話になりますけど、それだってどうなんだよということで、それ以外の菅さんやら仙石さんやらというのはまず微妙という。

 村山さん担いだ自社さの例があるじゃないか、ということで、渡辺喜美首相なんていう大穴たなぼたとかあるのかどうか。どっちにしても、いまのレールの延長線上で、うっかり鳩山さんが政権を投げ出しちゃうことのほうが、その後のリスクが大きくなるけど、鳩山さんは本気で辞めかねないいまの現状ってのは如何ともしがたいところだなと思うわけですね。

 じゃあ主筆さまが仕掛ける再編プランというのはどれだけ救世主を輩出しうるのかとかそういう話になるわけですが。ようわからんですね。

 いまやネット業界でスターダムに上がりつつある御仁が、沢尻エリカとの結婚を聞いて「高城さん、潰されないといいけどなあ」みたいな話をしていたのだが、まったくその予想とは違う方向で高城氏が本当に潰れちゃいそうなのを見て驚いた。凄いね、この手の話。
 この手の話は第三者的に「面白ければ何でもいい」という系統になりがちだけど、まあ世情の関心とは別に高城氏が不思議なことを言っているわけですね。

http://blog.honeyee.com/ttakashiro/
[引用]ただの男女の問題ではないことは、容易に想像着き、違和感を感じている方も多いことだと思います。

いま僕が日々対峙しているのは、本来対峙するべき人と違います。
やっと、不自然なまでに僕を叩く目的は、よく理解できました。


 おまけにJ-CAST。

エリカ離婚「迷宮劇場」 夫高城剛一転「発言差し控える」
http://www.j-cast.com/tv/2010/04/30065715.html

 ここまでくると、高城氏が「すべてを捨てて」一切合財を当局に持ち込めるのか、という話になってきたそうです。なんで若い嫁を貰ってここまで苦労されているのか、というところなんでしょうが、大変ですねえ…。

 なんぞと思ったが。

[朝刊] iTunes 9.1.1 アップデートがきた!Facebook が html 5 動画を採用!
http://www.appbank.net/2010/04/28/iphone-news/116564.php
Steve Jobs Is Slowly Getting What He Wants: Facebook Video Moves to HTML5.
http://www.razorianfly.com/2010/04/27/steve-job-is-slowly-getting-what-he-wants-facebook-video-moves-to-html5/

 んで、これ。

NTTドコモ:iPad向けSIMカード販売へ
http://mainichi.jp/select/biz/it/news/20100428mog00m300008000c.html
 これを「猫も杓子もなびきやがって」と見るのか「流れがこっちだから、長いものに巻かれるように流れていこう」とするのか見解は分かれる。まあ、何らか動意あるネタでもあるわけだしなあ。

 そういうことであるので、もはやテキストや画像、動画といったコンテンツの基本となるものをジャンルごとに分けるという考え方そのものが古くなり、メディアは逆にデジタルに統合されてシームレスな環境とそれを実現するデバイス(と決済)に落とし込まれていくのだなあと思った。

 妄想なのかもしれないが。でも、実際そうなってるでしょ。

・ 楽になろうと、目の前の仕事を頑張って処理

・ 処理が終わると別のタスクが振ってきて、頑張って処理

・ そのタスクが終わると、前にこなした仕事の返答が返ってきて処理

・ 処理している最中に別の仕事が振ってきてタスクリストに入る

・ 重要度を整理して重要度の高いものから処理

・ 重要度の高い順に処理しているはずが、横から緊急度の高いタスクが入ってきて処理

・ タスクをこなすほどに、終えたタスクの報告や新規判断が求められて、順番待ちが増える

・ ウボァー
● ありがちなこと

 - メールの返事を書いてるだけで二時間ぐらい潰れるけど、別に仕事が捗ったわけではない。
 - 伝達事項の確認をメールや電話や打ち合わせで何度もしても、その場の判断でひっくり返す奴は必ず出る。
 - 金ではなく「この仕事は俺がやった」といいたいだけで関わってくる奴が出る。
 - 製品見積もりや開発見積もりは正確でも保守費用を舐めて後でみんな困る。保守事項の奪い合いが発生。
 - 複数社で受注を分担すると、分担する継ぎ目のところで問題が出て、だいたい地雷になる。
 - ディレクションしないディレクターと、指示を守らない下請けは、仕事が遅れていることの報告をしないという利害が一致して仲が良い。その間、いろいろ言って仕事をしない。
 - 問題が発生すると、一転して仲が悪くなって押し付けあう。
 - 人月計算で出してきた見積もりは週ごとにどんどん崩れる。人月見直しするために人日が必要になる。
 - 仕様追加することでどれだけ製品の完成度が上がるのか、仕様を削ることでどれだけ手間が省かれるのかは、あまり議論に上らない。
 - 闇雲に海外の制作体制と比較する奴が出る。 (ex. このぐらいの開発案件なら中国ではいくらだ。 ex. アメリカの開発会社は進んでいる。 etc)
 - 夢を語るが夢の実現にはあまり興味がないベテランがいる会社は駄目。
 - プロジェクトが後半になってすでに開発予算が予備費に喰い込んでる。
 - 売上を拡大しようとして販路を増やすが、肝心の売るものの品質が低くて誰も見向きしてくれない。
 - 最初にちゃんと仕様化していれば後から付け足す必要もないのに、とりあえず完成させてリリースしてしまい、品質が低くブーイングが出て後から大型アップデートを余儀なくされる。
 - 現場が新しいものをいきなり試して大混乱に陥る。R&Dを軽視。
 - 見積もり段階ですでに赤字覚悟。何でお前らそんなの受注したの。
 - 人件費が安い中国に頼めば安く上がるだろうと安易に考えて発注し、グダグダな納品が来て改修に日本人の手を使ってコストも工期も二倍に。
 - プロモーション素材がBGMだけしか上がってこない。
 - OPアニメを発注しようにも絵コンテを切れるグラフィッカーがいない。先方から提案を出させても品質の良し悪しを判断できるディレクターがいない。最初からやんなよ。
 - 海外出張の手間を惜しんでテレビ会議を頻繁にやるも意志疎通がうまくいかずクソのような仕上がりの半製品が海外外注から上がってくる。
 - 会社としての重要な判断を下してもらう必要があるが、それは「売れるか売れないか」や「品質が良いか悪いか」ではなく「偉い人がその話に興味あるかないか」。
 - 権限を持っているプロデューサーがデザイナー上がりだったらチームにデザイナーが増え、プランナー上がりだったらプランナーが増える。
 - 働かない老害より、余計な口出しをする老害のほうが性質が悪い。一番困るのは予算に口を出す老害。
 - 評判の良いプロデューサーは予算が足りなくなったら理由をつけて会社から追加予算を取ってこれるプロデューサー。
 - 実際に戦力になる人は、だいたい制作のカースト制度で下のほうの階級の人。
 - 仕事をさっさと終わらせて帰る奴より、仕事ができなくて日々徹夜している奴のほうが評価が上がる。
 - 評価版より先に本編パーツを上げてくる馬鹿が出る。
 - 仕事量の七割以上はグラフィック。タスクで一番つらいのは納品待ち。仕様チェックの会議で一番うるさいのはチームで一番駄目な奴。
 - 「任せてください」と積極的なことを言って毎回失敗する駄目なディレクターがいると工期が延びる。

 ああ楽しい。

 なんで私がフォローしてるのかは定かではない。たぶん、徹夜作業で頭がイカレていて、優先順位が一時的に狂っているのだろう。私がまたボトルネックになって待ちぼうけになってる各氏にはまずはお詫びを。

元ネタ:専門学校ゲーム科新入生が誰も堀井雄二の名を知らなかった
http://togetter.com/li/15900

 伊藤さん、何してんだ。働け。それに対する反論。

堀井雄二さんの名前より大切なこと
http://gungurion.jp/blog/2010/04/23/14/50/25


 どちらも一理あるし、どちらが正しいという性質のものでもありません。これは、「その道を目指そうとする者が、本来備えているべき知識や資質」の問題であって、その道を教導する人が「知っていて欲しい」と思ったり、その道にある者が喜んだり嘆いたりするのもまた真であります。
● 結論

 私個人としては、「堀井雄二氏の名前や足跡は知っているべき」と思います。

● 「ドラクエ」の価値とか

 「ドラクエ」といえば堀井雄二、堀井雄二といえば「オホーツクに消ゆ」でありますが、たしかに海外に向けて売れた日本製ゲームの中では知名度、実績共に劣るのは間違いありません。

 一方で、海外のクリエイターが俗に言うウルティマクローン、フィールド探検とダンジョンを組み合わせた広大な世界観で遊ばせるゲームの発展例として、日本のゲームシーンに大きな影響を与えた作品であることも言うまでもありません。

 業界でいうところのユーザーエクスペリエンス(UE)を体現させ、日本のゲーム業界にひとつの時代を作り上げた作品という意味では古典であり、この古典をプレイした人間が、事後海外で売れた各種ゲームのクリエイターとして業界を支えたのもまた事実であります。

 したがって、いまのクリエイションを実現した人が何に影響を受け、何を作ろうとしたのか知ることは、日本的なUEを積み上げる上では悪い話ではない(ベストとは言わないが)とは思います。

● 専門学校で学ぶべきこと

 とはいえ、専門学校はコンテンツ史を学ぶところではなく、制作の最前線を担う人材を育成する施設であり、いま流行していたり、ユーザーを虜にするゲームをたっぷり浴びることが大事とも言えます。であるならば、世界で売れている"Call of Duty"や"assasin's creed"なんぞの表現技法やレベルデザインをまるまる真似ることもまた良いのかもしれません。

 一方で、それは従来の欧米産の洋ゲーが欧米人の文脈に沿ったゲームを作るうえで必要な技法なのであって、私たち日本人が欧米人の文脈を「完全に」理解することはありえません。同時に、欧米人が日本のゲーム会社が持つテイストを模倣することもまた困難であるわけで、日本人が日本で制作している限りは、日本人が固有で持つオリジナリティが欧米人との差異となって価値を持つ(こともある)とも言えます。

 日本人が、日本の専門学校へ逝って、卒業後何らか職を経てEAやABやUBIの傘下のスタジオに入る、という可能性はゼロとは言いません。でも、海外のスタジオにとって日本人を採用するというのは、欧米人では実現できない日本人ならではのテイストを作品に取り込もうという動機もあるだろうと思います(あくまで経験則)。

● ドラクエ以外のブランドが育った

 「ドラクエ」が、メインとする客層と共に年を取って逝った、という意味でもありますが、いわゆる「若者のドラクエ離れ」とは違う文脈で、作品の技法や概観、世界観の構築など、ドラクエを参考としたクリエイターによって制作されたものも多くあります。

 昔は、山口百恵をみんな好きだったけど、文化が多様化し、市場が細分化された結果、ベリーズ工房は好きだがAKBは嫌いといった、細々としたクラスターに別れて客がついている状態は是認せざるを得ません。単にブランドのライフサイクル論として商品寿命が終わりに近づいたという意味合いで「ドラクエ」を捉えがちではありますけど、実際には「ドラクエも咀嚼しつつ、より細分化された表現系が市場に定着してブランド化している」ということではないでしょうか。

● 「いまの人は堀井雄二を知らないのかあ」

 まあ、プログラマ35歳限界説とかいう単語もありましたけど(笑)、そんな言葉自体が失笑されるぐらい業界もおっさんがひしめいております。なんか大手企業では年功序列みたいな感じで、単なる広報担当にもプロデューサーとか名前がついてる場合があったりで、若い人たちの能力を軽視し、企画を通さなかったり邪魔をしたりする人は増えています。

 そういう状況になるたび、業界最低限の知識は持っていて欲しいと節に思います… 良い悪いは別として。

● でもまあ、知らなくてもしょうがないんですけどね

 ミュージシャンなどと違って、ゲーム業界はプロデューサーやクリエイターがどこからどこまで手がけたんだか分からん世界でもありますし、映画とも違って監督が作品すべての指揮を執ったり執らなかったりついでに広報までやってたり様々なので、よう分からん、というのもありますけどね。

 でも、何を伝えたくてそういう作品になったのか、も含めて、ゲームの専門学校に逝くくらいならその辺の知識は知って入って欲しいというのは教育する側の希望でもあると思います。「お前の好きなゲームの作者って誰なの」とか「メーカーどこよ」以上の情報は持ってて欲しい、頼むから、という感じじゃないでしょうかね。

 というわけで、お粗末さまでした。

(追記 11:58)

 徹夜状態で精神的にゆらゆらしてるところで書いたので、何とも厨房臭い意見となってしまい… いろんなメールも頂戴しましたが、ゲーム専門学校は入学してもかなり辞めてしまう質の微妙な生徒さんが多いとか、PGとして採用して使えたためしがないとか、さまざま別の問題があるようで…。

 まああれだ。みんながんばれ。

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