何とも悲惨な事件なんですが、どうも調査下請けをやっている「日本テレネット」が人手不足を理由にかけていない調査電話の結果をでっち上げた(メイキング)という話で、これが事実とするならば、産経新聞は意図しなかったとはいえ結果として「世論調査をでっち上げ続けていた」という批判にまみれることになります。

 産経新聞に連載を持つ身としても、不正のない世論調査は報道機関の持つ機能の根幹であり、正しい情報を伝えるという一丁目一番地、原理原則であることを考えると真摯に反省をして再発のないようにどうするかを検討しなければならない時期なのだと思います。

【新聞に喝!】新型肺炎 改めて問われる中国との距離 ブロガー・投資家・山本一郎 https://www.sankei.com/column/news/200216/clm2002160004-n1.html

 結局のところ、電話番号をランダムにかけて、有権者から政治的な意向を聴く伝統的な調査手法はだんだん回答率の低下とともに新たな方法を模索しなければならない段階に差し掛かっているのもまた事実です。毎日新聞がネットパネルを加えた新しい調査手法に移行したことも含めて、データの採り方を工夫しているのもまた印象的です。良い試みだと思うんですよ。

毎日新聞世論調査 内閣支持急落27% 検察人事批判 「不支持」64% - 毎日新聞 https://mainichi.jp/articles/20200524/ddm/001/010/069000c

 こういう産経新聞の結果的にやらかした不正は望ましくないので再発の防止を強く求める一方、新たな調査手法や、あるべき世論調査についていま一度吟味し、手法を設計し直して再出発するには絶好の機会なんじゃないのとも思います。信頼回復にはなお時間がかかるのかもしれませんけれども、回答率を引き上げるだけが調査品質ではないかもしれず、まずはその辺も踏まえて計画を立てて善処していってほしいと願うのみです。

山本一郎(やまもといちろう)YouTube
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