伸びているのは間違いないし、身の回りの書き手でnoteに移行している人が増えたのも事実です。

 ただまあ、見ての通り要因はnote単体の良さというよりも、概ね他のブログサービスの地盤沈下によるものが大きく、収益性という点でもnoteでいくら頑張ってもブログ書いたほうが金回りはいいのです。

 ブログサービスがなぜ地盤沈下しているのかはここでは明確には書きませんが、骨子だけで言えば次のような感じです。

・アフィリエイトの頭打ち(単価下落ほか)
・テキストメディア以外へのトレンドの流出(Youtube、Openrec、Twitchなどカジュアル系が大幅に流れた)
・独自ドメイン&アフィリエイト広告の低迷で「ブログを書き続ける人」の割合の減少
・「ブログで読まれる人」の寡占化
・ブログツールでのステマ広告など部外収入手段の低迷
・ブログを使っての広告企画の減少

 まあ、平たく言えばブームは去って、読まれるブログで続いている人だけが残っているという感じです。少し前の本ですけど、10年かけて予言が当たっている本が『ネットで成功しているのは〈やめない人たち〉である』(いしたにまさき・著)です。正座して読んどけ。

 で、前置きはともかくこんな記事をシバタナオキさんが書いてました。

note急成長の舞台裏と.com .jpドメイン取得の経緯を聞いてきたよ(第1回)(シバタナオキ) - Y!ニュース https://news.yahoo.co.jp/byline/shibatanaoki/20190311-00117755/

 なんかうまくいってる感ある書き方しておりますし、実際に成長もしているし、話を聞く機会も増えているわけですけど。

 ただ、実際にはアメーバブログ(Ameba Blog)と、はてな(はてなブログにはてなダイアリーを強制移住させた)の二社が、ネット発の定常的な書き手を盛大にnoteに吐き出しただけであって、本当の意味で発信者のためのサービスとして定着するかどうかはここ3年ぐらいが勝負だと思います。

 そして、何よりnoteは使いづらく、収入の手段としてあまりよろしくない。これから良くするのでしょうが、アクセス解析は機能としてついておらず、アグリゲーターからは敬遠され、他からの参照はほとんどされないサービスという、ほぼ剥き出しの状況で広告の貼れない情報商材以外でこれはどうやってマネタイズするのでしょう。

 先にnoteで記事を書きましたが、復帰一発目だということもありPVは5万どまりで、収入は微々たるものでした。もちろん、サブスクリプションにしましょう、個別の有料記事にして誘引しましょうという売るための仕掛けはあるのでしょうが、このLINEブログで同等のものを執筆したほうが参照先からの流入は多く、収入も同じPVからおそらく十倍近く違います。情報商材と割り切って信者向けのお手軽なサブスクリプションビジネスを展開したいということであれば、本当にnoteは優秀なのでしょうが、紙の書籍のタイアップをしたいとか、他のnote移住読者との人間関係ができているとかいう状況でもない限りは、本当の意味でnoteが実現するべきことや、勝ちのある成長をしているのだなという実感を持つことはできないのではないか、と思います。

 ぶっちゃけ、はてな界隈と一部のアメーバブログ界隈がnoteに移ってきて、元からそこまでPVによるアフィリエイト収入の無かった人たちがnoteのフォロー、サポートといったおカネが回る新しい仕組みに乗った、という現状までではないかと。すべては、これからなんだと思いますし、いろいろ見ていて訳の分からない情報商材が普通にnoteで売られている横並びで自分のコンテンツを出すべきなのかとか、結局宣伝費をかけられない著者の書籍を売るためのタイアップ先ぐらいまでじゃないかとか、品質の低迷が著しいはてな界隈の移民先でしかないのではないかとか、いろんな思いは去来しますが頑張ってほしいという気持ちに変わりはありませんし、ぼちぼちnoteも更新していこうと思ったりもします。

 何より「noteに書いても誰が読み手なのかnoteの機能からは分からない」ので、結局はFacebookの法人契約者向けのダッシュボードとかしか想定読者層が分からないのはまずどうにかしてくれと強く思いました。

 それだけ期待感もあげあげな状態だからこそ、みんな注目しているんだろうなあと感じつつ。


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