身の回りで、メンヘラ気味の厄介な人につきまとわれて困っているという相談を受けることが多く、私自身もそういうメンヘラ気味の人たちに絡まれやすい人生を送ってきたので、何となく分かるんですよね。

 しかも、自分の親しい人がメンヘラなときは親身に対応したい気持ちになるけど、ネットで知り合った程度とか、パーティなどで何度か一緒になっただけの人がやらかしに来るときは間合いが非常にむつかしいわけであります。とりわけ、人間関係が入り組んでいるところでメンヘラが被害妄想モードを炸裂させたり、親しくもないのに親しかったかのようにネタを回されると、その周辺の人間関係が壊れてもいいから切り離すしかなくなります。

 親しい界隈でメンタルヘルスに病んでしまった人は、だいたい原因が彼らの周辺に思い当たる分、早めの通院と治療を促す方向で動き、かつ原因を除去するためにあれこれ手伝うことになります。まあ、あの手この手を使いますわな。ネットが悪影響ならネット絶ちさせたうえで釣りに連れてったり、相場で損した、浮気された、ガン宣告された、人間が「メンヘルになるとき」はだいたい耐えがたいストレスであるので、そのストレスから遠ざけてあげるのは大事なことだと思ってます。それ以上に、ちゃんと治療してもらえるよう手配をするのも大事ですけど。

 問題は、たいして親しくない人がメンタルヘルスに課題を抱えたときです。
 どこまでその人の人生に入り込んでいいんだか分からない。基本的に、害があるかどうか、才能や稼ぎがある人なのか、問題を乗り越えてでもその人と何かをしたくなるぐらいその人が「好き」かどうか、家族はどうか… さまざまなことはあるんですけど、やっぱり判断のポイントはクッソ長文の身の上話が来たり、誰かの悪口を送ってきて共感を求めたりするときですかね。いろんな人間関係に刺さり込んでいても、関係を切らざるを得ないわけですよ。

 病気になって塞ぎ込みがちになったり、奥さんに浮気されて離婚で悩む旦那が心を暗くしているのは同情するし、どうにかしてあげたいと思います。ただ、辛さや恨みを抱え込んで、別の燃料にしてミサイルを飛ばす人は少なくない数います。そういうメンヘラの人と無理に折り合ってもどうせ関係が長く続かないのは間違いないでしょうし、そう親しくないのに良かれと思って親切にしても、いずれ嫌な思いをすることになることが多いのです。だからこそ、パッと人間関係ごと切っちゃうほうがストレスが少ないってのは真理だと思います。

 結局は、自殺未遂してしまったり、なんか仕事でやらかすことになるんですけど、やっぱり「あ、このままいくとこの人やばいな」となったとき、親しいかどうか、この人が好きで長く付き合いたいと思えるかどうか、SNSで反応してグルーミング先として残せるかどうかってのは大事な判断だと感じるんですよね。自分で気持ちを立て直したり、病院にパッといって必要な治療を受けられるというのは大事なことですんで。

 顔見知りだから、知人だから助けてあげたいことも多々あるけれど、投資で失敗して金がないから貸してくれとか、別れた誰それが憎いから手助けしてほしいとか。つたない私の人生でも地雷はいっぱいあって、それなりに踏んできた中では、やっぱり付き合っちゃいけない瞬間ってのはあると思いますし、踏んじゃいけない地雷も数多あるんですよね。

 結局、ストレスなく生きようとするならば、そういう人との関わりは問題のないレベルで済ませるべき、としか言いようがありません。
 悲しいけど、そういう人を本当の意味で助けられるのは結局はプロの医師や弁護士なんですよね。
 だから、できることは「病院に行け」、と。

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