先ほどヤフーニュース個人にも掲載しましたが、事案として深刻なのは序盤に「テレビ局で流された発言がほぼ全部ガセネタ」であることと、「関係各所に提出された構造計算などの不手際を指摘する書面が完全にガセネタ」であるということです。

テレビ局は、なぜガセネタに騙されたのか 
http://bylines.news.yahoo.co.jp/yamamotoichiro/20161009-00063077/ 

前者は、当然のことながら不誠実で不十分な検証によってガセネタが垂れ流されたという意味でBPO案件になり、後者は不誠実な行為であるとして資格剥奪も視野に入る案件です。どうも高野一樹さんは複数の検証者が指摘をする通り「図面がそもそも間違い」で、間違った図面で問題を指摘していたことが確定している分、さらに深刻な状態になっているかと思います。

高野一樹さんは、主に3つの指摘をしているのですが:

1:豊洲建屋4階の一部における床の仕上げの変更に伴う重量の増加
2:豊洲建屋の構造計算プログラムにおける数字の取扱い
3:基礎部分の階の取扱い

おそらくは大規模建築物の設計に携わったことのない人なのでしょう。

1.は最初から「冷蔵倉庫」と書いておらず、その通り冷蔵倉庫ではない設計であるのに「なぜ冷蔵倉庫と設計して安全基準をクリアできなくなった」と高野さんがプレイボーイ誌に述べたのかはいまだ謎です。関係者も検証に協力してくれた建築士の皆さんも「そんな話は初めから無いのに、なぜそう高野さんが言っているのか」という話に加えて、「ない話を前提に安全基準をクリアしていないと文句を垂れている話を、なぜテレビや雑誌がこれを取り上げてしまったのか」という方面も課題になっております。

2.は構造計算上の書類で日建設計が振動特性係数の一部の計算において「1.000で計算するところを0.996にしてしまった」という話で、高野さんは「1.000で計算するべきところを0.996に改竄した」という指摘です。そもそも強度計算においては0.996で良く適法なのに、一部数式において日建設計は1.000というより安全に配慮した計算をしたというだけの話です。

3.は一番馬鹿馬鹿しいことですが、高野さん図面読めてません。ヤフーニュース個人で書いたように「高野一樹さんは図面の読めない一級建築士なのに、大手事務所が一年以上かけてきちんと計算した設計にいちゃもんをつけているのか」という話です。検証の必要もないぐらい、ただのガセネタなのですが、これをテレビで取り上げたので話が大きくなってしまいました。ガセネタなのに。

この結果、共産党都議団が騙されて地下空洞がアルカリ性がと騒いだり、小池百合子女史が都の委員に森山高至さんを選任をするなど公職に入れてしまうなどの問題を起こしているわけでして、一度は豊洲移転が決定し、主要な仲卸業者や青果業者が移転のための投資を終えているにもかかわらず、都知事の小池女史が大見得を切って「立ち止まる」などと言ってしまったので、月間でも億単位の損害を出し、アスベストの残る築82年の築地市場でいまなお操業していることになります。

なお、これ以外にも私の(かつての)専門とする土壌汚染関連では、明らかなガセネタを森山高至さんがテレビでしゃべっていまして、これはこれでどうなのと思うところです。また、TBSの『ひるおび』やフジテレビ『新報道2001』では、完全に適法な工事であるにもかかわらず「違法である」「土壌汚染が残っている可能性が高い」などと根拠のない発言を繰り返しているため、これはもう森山高至さんの話ですらなく、人物や発言内容を検証せずに放送したテレビ局の問題となるでしょう。 

すでに6月以降の森山高至さんや高野一樹さんの発言はすべて文字起こしされ、検証されているところですので、徐々にいろんなものが水面下で起きてきて番組起用や発言内容でトーンダウンすることになると思います。

また、森山高至さんのネタについては、ぶっちゃけ新国立競技場関連で昨年テレビや講演などで話されてきたこともかなりのガセネタが含まれていることが判明しています。 キールアーチが工法として高騰するとか、地下鉄にぶつかるなど、かなり適当なことを吹きまくっておられましたので、これも然るべきタイミングできちんと指摘し、都民の税金が無駄に使われたことに対して償っていただきたいと願うところであります。