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本日は金剛定期能「鞍馬天狗」にて、長男の初舞台でした。シテは贅沢にも金剛宗家。私の時も先生の百萬だった…

この曲では源氏の子 牛若丸とそのほか平家の子たちが沢山登場します。その平家の稚児役の一人として、出演のお声がけを頂き、お邪魔してまいりました。

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息子は3歳になり、今回が初舞台なので、記念として佐々木能衣装さんで扇袋を誂えました。

又この着物入れに使用している風呂敷は、知る人ぞ知る!貴重なもの…

折角のハレの日なので、準備してあげられる事はいたしました。
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おうちで簡単に"オケーコ"という名の遊びを致し、申し合わせ(リハーサル)前に、宗家による舞台稽古に参加。

さて3日前にあった申し合わせでは、楽屋にいる沢山の能楽師に圧倒されてしまい、泣き出しました。小さな子特有の可哀想な泣き方をしたので、親としてはどこか切なく、けれど能楽師の先輩として"クヨクヨするな!"と言い出しそうな厳しい自分もおりました。

結局その時間は、練習の装束を着けるどころか、舞台にも上がれませんでした。

数時間後は、ラムネを食べて復活。

自ら、「なおくん、着物着て、舞台でるよ」

と言って、反省していた。子は子で色々と考えているものだと感心した。
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肝心の本番は…

やる気満々にて楽屋玄関から参上。楽屋全て挨拶を終えて、装束の間にて大人しく着替えていました。

ここまでは良かった。

彼の"まだかまだか"という気持ちが、いよいよ幕前の頃に爆発してしまい、静かにしなければならない場所で、「仕事(舞台)したい」「電気消さないで」などと、口に出してしまい…

仕舞いには、幕が上がる頃に扇を突き返してきました。今思えば限界の合図だったのだと思う。

私は、涙目の我が子の手を振り解くことができず、仕方なしに後見として、彼の横に登場し支えました。幕離れから橋掛かりで立つところまでは何とか出来ました。

が、橋掛かりから舞台へ移動する際に彼の小さな心はとうとう挫けてしまい、私が手を引いて連れて行きました。舞台へ入ると皆で座る型がありましたが、そこで終に泣き出してしまったので、抱きかかえて切戸口へ帰りました。

これが彼の初舞台。

帰宅後、お風呂で話を聞くと、「お客さんがこわかった」と… (なんてことを😅) 

申し合わせでは予期せぬ能楽師先生たちの数に圧倒され、今日はお越し頂いたお客様の数に圧倒されたようです。

お越しくださった方々、改めまして、誠に有難うございました。
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ちなみに、私は彼を無理に能楽師にするつもりは毛頭ありません。

今回の舞台で、幼い子があれだけの人前に立つことの大変さや厳しさを改めて知ることになりました。しっかり稽古をしてやればよかった、という気持ちも起こったのですが、本格的な稽古は6歳と決めているのでこれで良かったのだと思います。何より本人が嫌な気持ちになっていなければと願うばかり、です。

これは息子のための備忘録みたいなもの。