月別アーカイブ / 2020年07月

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「石圧して笋斜めに出で」の如く、苦境に立たされても辛抱強く我慢すれば、後に必ず活路が見いだされる。それは、ただ我慢強く居ることに意味があるのではなく、少しずつでも前に進む気持ちを持つことが必要である。雨だれ石を穿つように、小さな動きは続けることにより大きな成果となる。


100日目にして、仕事の方は状況にあまり変化がない。確かに消えた舞台の数々、僅かながら舞台も復活し始めてはいるが、身になるものは少ない。そして中止となったものは二度と帰っては来ず、延期分もまだまだ先である。さらには、この先数年で能楽の在り方は変化していくと思われる。ミクロなところで言えば、コロナ禍のガイドライン等に対して上演形式や演出方法をどこまで対応するか、伝統の形を変えていくか、である。


然し乍ら、自分の考え方やモノの観方はあらゆる部分において変化をもたらした。仕事の事、家族の事、自分の事。


仕事で言えば、能楽界において大切な「伝統」について考える機会になった。これにおいては、今まで漠然と、ただ何となく考えてはいたが、実は自分は全く意識していなかったことが判明した。700年の伝統は自分には偉大で強大で、この問題に避けていたことは事実として否めない。

然し、コロナ禍で舞台が続けられないかもしれないという状況に立たされて、初めて、能楽界の未来を考えさせられた。そう、目の前の舞台をひたすら勤めることこそが「伝統」なのだと知った。

同時に、次世代を生きる方々へのバトンは自分にも持たされていたのだと、実感した。これは言葉だけでは表現しにくい。

それ故、能楽界に対する気持ちなどは包み隠さず、正直に発言していく権利があると思い、ブログに連ねたのであった。

を今さらとお思いになる方もいるかもしれないが、そんなものである。

さて、この100日間で“どう生きようか”と考えた末、見つけた現状の答えは、実に簡単であった。「シンプルに考える」ということ。シンプルと言えば能楽の得意とするところではないか、灯台下暗し。笑える話である。


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最後の日記はあえて書きなぐることにしました。従いまして乱文の可能性がありますがお許しください。ここまでご覧いただき有難うございました。今後も細々と更新いたします。100日すべてご覧いただいた方がいらっしゃったら、コメント下さい。それでは。


20200716140342_IMG_0173.JPG本日は対談撮影の最終日でした。ゲストは合同会社 和樂 代表 田端眞人さん。和樂さんでは samurai experience という“侍体験”事業をメインにされていて、昨年はトリップアドバイザーのランキング3位になられたとか。私も和樂のプライベートディナーショーの能楽部門で出演させて頂いており、そのご縁で今回はお願い致しました。
また実は同じ釜の飯を食べた仲でもあります。
お互いに駆け出しということもありますが、若手なりの話し合いが出来たのかな、と思います。こちらも“いすみちゃんねる”で8月中旬に公開します。宜しくお願い致します。



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本日は午前中から能楽堂に行き、打ち合わせが二件もあった。うっかりお昼ご飯を忘れる時間まで掛かってしまい、久しぶりに出ずっぱりの家に帰らない一日となった。夕方からは京都能楽養成会の本番(非公開)で、羽衣の地頭(謡のリーダー)と、舞囃子のシテを舞いました。

意識の違い
お客さんは居なくとも、演者同士の飛沫感染を少しでも防ぐための対策として、金剛流の地謡はマスクを用いた。また、先生(お家元)のご意向により、番組順ではなく金剛流の出番を全てまとめて先にさせていただいた。もちろん、マスクの飛沫感染防止は、限りなく意味のないことかもしれない。が、僅かでも可能性があるならば対策をする姿勢というのは、僕は必要だと思った。お許し下さった先生や養成会には大変有難い気持ちでした。できれば全員マスクが良かったとは思いますが…

今回の新型コロナに関しては、人によって意識の違いがものすごく分かれるところ。同業者でさえ、僕のような意見は、“意識過剰”と思われる方も沢山いらっしゃいます。然し、ここは意識過剰の人に合わせていただかないと困るところでもあります。家庭の事情や身体的な事情、色々な問題が個人にはあります。ここの妥協点は非常に難しいです。東京の宝生流のように、お客様の安全確保はもちろんですが、演者に対してもマスクは当然、囃子方や地謡の間にパーテーション、楽屋では万全な対策、これでもかというほど「実行」する必要があると思うのです。だって、これは永遠ではないから。



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本日は午前中から出かけました。最後の収録の打ち合わせだったので、少し気合を入れて。内容は勿論、例の奨励金事業の対談で、最後のお相手は長年親しくしている方を指名致しました。打ち合わせ内容よりも、暫く会えずにいた分の積もる話を消化する作業で時間を多く費やすことになった。いやいやご無沙汰しておりました。

午後には能楽堂へ出かけ、明日の養成会 (無観客公演)、つまりは本番稽古のための下準備をしに行きました。足も声も弱り果て、これから益々の精進が必要だと感じました。

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お稽古に二歳の息子がついて来たので、切戸口という舞台の手前の場所に待たせておいた。当然、待てるはずもなく舞台に上がってきて扇を貸せと要求し、舞の稽古を始めた。稽古は3歳か4歳くらいになったらさせる予定なので、事前学習としては良いかなと思い、遊ばせ稽古させた。御家元とも超ライトな「コンチワー」という挨拶を交わし、直弟子の親父は複雑な思いで横におりました。こんな小さな時から能楽堂で遊べるとは幸せだよなとは思いました。。

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あっという間に96日目の日記となりました。五十日目を過ぎた頃は百日目がまだまだ遠く感じておりましたが、いよいよ後4日なのです。特に百日で何か起こる(起こす)予定はないのですが、初めに設定した目標が目前に迫ると緊張するものですね。

地球も生きもの

さて今夜からも大雨の予報が出ております。熊本の被害は本当に大変なことで況してこの新型コロナのご時世に辛いことだと思います。被害に遭われた方のお気持ち、お察しいたします。

先日、京都の豪雨で、我が家の外で飼っているメダカが鉢の中から飛び出してしまう事件が起こりました。たまたま外出した際に、ピチピチ跳ねていたところを目撃したので助けてあげることができました。暫くじっと底で止まっていたのですが、数時間後は他のメダカたちと元気よく泳いでいたので安心しました。

本当に、雨には困ったものです。それもこれも、元はと言えば過去人間の招いたことかもしれませんが… 自然は時にやさしく、そして時に厳しくあります。我々のご先祖たちは自然に対して、もっと畏怖の念を抱いていたと思います。地球(自然)も人間と同じ生きものであり、すべてが科学で何とかなるものではありません。現代は現代なりのお付き合いが必要なのだと思います。どうしても昨今の便利な家に住み始めると、忘れてしまうことだと思います…




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