月別アーカイブ / 2016年10月

今月頭
京田辺 一休寺にて奉納
綾鼓(あやのつづみ)という曲

庭掃きのおじいさんが
偉い女の人(女御)に恋をする話

身分の違いに加えて
老いたる身の恋
ある時 おじいさんは
その女御に会いたいと願った

"鼓を叩いて音が鳴れば
女の人に会わせてあげる"
と言われるが
その鼓は綾の鼓であった

綾(あや)の鼓とは
普通の紐ではなく
糸で組んである鼓
鳴ることはない

音が鳴らず失望し
おじいさんは身を投げました

そして池から
おじいさんの亡霊が現れ
女御につき祟る
このような話

 

一休さんのお寺は
草木はもちろん苔の美しいお寺
でございました


さて本日の日記。

暑い夏が過ぎ
秋のおとずれ
季節というやつは
いつの間にか通り過ぎて

朝起きて窓を開ける
着替えて玄関を掃除する
そして旬のものをいただく

考えてみれば
季節とのご挨拶って
これくらいかな


本日は高島屋さんの6階へ
目的は北沢美白氏の能面を
拝見すること
高島屋へ足を運ぶ機会を
与えてくれて有難うございます

そして同階にある書のなかに
素敵な"一期一会"を発見
ちなみに入札はしていない
書は素晴らしいものを
手に入れたばかり故


田端眞人氏との報告会も兼ねての
鰻屋 かねよ での食事

能楽の話から伝統芸能の話
日本の行く末
ホンモノとは
リアリティの意
豊かさ…幸せ… 
楽しい話ばかりでござった

明日の公演にそなえて
一杯のハーブティー



本日はまいまい京都さんの
能楽講座のガイドを勤め、
北沢美白氏の能面展に参上

若手能楽師(わかてのうがくし)


能楽にちかしき者であれば
一度は耳にするこの言葉
年齢的に若いワケでは
ないのでご注意頂きたい

本業会、能楽の世界において
(伝統芸能全般そうかもしれぬ)
一人前になるには、
多くの経験を積むことが必須

下働きから後見の仕事
舞台の仕事は勿論、
主催や企画をする力が
必要である。
年功序列の厳しき世界でもあるから
40歳頃までは必然的に
(必ずしもそうではないが)
若手と呼ばれることが多い

"何を任せても大丈夫"
と言われる年頃が恐らく40代過ぎ
であろうかと思う

つまり20代の能楽師は
大抵ひよこ若手なのだ

ひよこ期は師のもとへ
沢山の経験を積む為に
内弟子修業に入るのが
良いとされている

舞台の仕事では「働き」と
呼ばれる役所があるが
大抵はその"ひよこ"たちが勤める

金剛流ひよこ頭(かしら)
その様子をご紹介

注) とある公演の一例です
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《働きのながれ》


【舞台前日まで】
能装束(のうしょうぞく)と道具の準備は
大抵は前日までに終わらせます

曲目に合わせた装束を
お家元のご指示のもと
お蔵の棚から取り出します

その公演の働き(おもにひよこ)
お家元の内弟子が致します
またシテ(主役)が手伝う事もある


【当日】
公演の当日の朝
すべてのお装束から道具類の
再確認をします

ここでひよこ達の先輩にも
改めて確認いただくことが多い

遠方の場合は
以下のような大型の車に載せる

 

車の運転も内弟子や
ひよこ能楽師のお仕事
運転技術も向上します


【楽屋入り】
会場へ到着
迅速に荷物を楽屋まで運ぶ

以下の写真のような仮設の
楽屋の場合は、
お家元や偉い先生方が
来られるまでに
着替えや準備のし易い形に
整えるのが鉄則となる

それぞれの家や
普段の部屋の使い方が
見られる大事な箇所である

仮設の場合は
この時に舞台も同時確認

道具や作り物がある曲の場合は
これも速やかに製作する
大抵は組み立て式
この時に忘れ物が発覚すると
ひよこは走って代用品を確保する


先生方が到着するまでに
作り物を製作中
交代で紋付に着替える

紋付に着替えた者は
能装束の確認と準備に入る


演者が楽屋入りを始める

30分から1時間前頃
装束の着付けに取り掛かる


働きは、後見(こうけん)のお手伝い
そして先輩方の手つきを
見て習う


着付け完成

装束部屋から鏡の間へ移動
働きは幕揚げという
大切な仕事も勤めることが多い

幕揚げ(まくあげ)
シテが鏡の間から橋掛かりへ
出て行く際に
五色の幕を開ける作業のこと

 

演能中は常に楽屋裏にて待機
何が起こるかわからぬゆえ
舞台の流れをよく見ておく
必要がある

[ひよこ あるある]
その日の曲を予習していないと
必ず怒られる

【舞台終了後】

会場の方の迷惑にならぬよう
速やかに片付けをする
忘れ物確認は下々の責任

[忘れ物No. 1]
えりどめ
[困る忘れ物]
下着、パッチ


能装束の運搬

帰宅して
能装束を速やかに干す


【翌日】
干していた能装束を片付ける
この時に破れや汚れを確認


最後は内弟子がお蔵へ片付け

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以上が 働き の仕事内容である

これから能楽師の道に向かう方
必見である

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