昨日は京都若手能が無事終わりました。このブログでも10回にわたり書かせて頂きましたが、「乱-和合之舞・置壺-」のツレを勤めさせて頂きました。ツレと言っても両シテ物で、重習という曲柄ということもあり、私にとって大舞台でした。この機会を頂けたことに感謝です。

お越し頂きました皆様、誠に有難うございました。

お客様の中には「どっちがどっち?」と思われた方もいらっしゃったかと思います。2人の猩々のうちの初めに出る方がツレ(私)で、最後は舞台で留めます。実は、ツレの方が舞台上に一番長くいる猩々なのです。装束はシテは少し大人しめの緑や茶色の入ったものを着て、私の方はツレらしく若々しい赤一色でした。



私の乱の披き(初演)は数年前に致しておりますので、今回は2回目の挑戦でした。その時の身体の感覚がまだよく残っていた事もあり、以前よりも動けたような気がしております。

楽屋に帰ると、観世流の方から「全く合ってなかった」とか「合わせにいってるのか、逆に合わせないようにしているのか」「絶妙な感じだった」など、色々と感想を頂きました。
数名の先生方からお話を伺っていると、観世流ではピッタリ歩数まで合わせる事が多いらしく、"合っている"ことに重きを置いているのだと感じました。

ところが金剛流の場合は"合わせること"は最重要ではありません… 観世流の方や観世流を習われてる方からすれば、なんとマぁ、不良と思われた事でしょうから、ここに弁明しておきます。

ちなみに、マニアックな話をすると、4拍と5拍の蹴り足は合わせていて、それ以外の1-3,6-8拍はそれぞれの型で致しました。

豊嶋さんから聞いた話では、以前に金剛流の重鎮の先生は"ピッタリ合わせること"に対して「そんなつまらねえ事するな」と仰ったようです。

流儀の違いというのは、こういうところにも出て参ります。


会当日は沢山のお差し入れも頂き、とても嬉しかったです。有難うございます😊


紐が解かれた壺。壺から溢れんばかりの酒を掬っては呑み…波に流されては、海面から顔を出し、水飛沫を飛ばし、また呑んで…呑んで呑んで呑まれて呑んで。酔い潰れて眠るまで、のみました。(帰宅後は普通に寝ました)



                活動報告                 

2021年7月18日 幸流小鼓方の林大輝さんからのお誘いで、ワークショップをさせて頂くことになりました。場所は大阪ということで、お近くの方は是非お待ちしております!そのうち稽古場も開催しようとのことです。


忍頂寺スポーツ公演 072-649-4402
こちらは金剛流能「雪」を無観客公演にて実施してYouTubeに掲載したものです。能楽をまだ観たことのない方に向けて作りました。(じっくりご覧になりたい愛好家には物足りないかも)



3/26 東京・水道橋 宝生能楽堂
宝生会 夜能  金剛流能「葵上-梓之出-」

是非、チャンネル登録をお願い致します。活動の励みになります。

山田伊純の公式サイトです。お仕事のご依頼やお稽古体験希望などは【お問い合わせ】よりお願い申し上げます