乱の型
能の舞には段(だん)というものが在ります。知らないと、ひたすら舞い続けているように見えますが、実は一つずつ区切りがあります。そこのところは、能のお囃子を習うと、絶対わかるようになります。
色々割愛しますが…一般的な能に見られる舞はたいてい3段か5段の中、乱の舞は全部で6段あります。金剛流では各段毎に全て違う動きをしていて、難解に見えます。

しかし、実は表現していることは至って簡単です。いくつかのメインの型をご紹介します。

●お酒を飲む型
猩々が飲み散らかしている
●波を蹴る型、乱れ足
水を蹴ってバシャバシャ戯れる猩々
●流れ足
疲れてボーッとしていた猩々が、遥か向こうだったり、横方向へ流されてしまう
●頭(かしら)を振る型
海の水で濡れた頭を振って、水しぶきを飛ばしている

※乱れ足(乱足)についての記事はこちら

つまり猩々が、海上または海中で、舞い戯れているシーンなのです。



冒頭の稽古写真に見える型は、上の箇所です。今回は和合の舞なので、上の扮装の猩々が2匹いて、溢れんばかりの酒をたたえた壺を見込みます。
丁度うちにも乱の軸がありました。しかも置壺。壺の上に柄杓がありますが、これは流儀によって置いたり置かなかったり…金剛流では必要ないようです。



乱終わったら軸を変えよう。


チケットもまだございます。よろしければ是非、下のフォームよりお願い申し上げます。

                活動報告                 

本年6月に「第30回記念 京都若手能」にて、金剛流能「乱-和合之舞・置壷」のツレを勤めます。常は猩々が1人のところ、今回は2人目がおります。ツレと言いましても両シテ扱いの大役です。応援宜しくお願い致します。


本年6月には、東京の家の会"潤星会"にて、能「清経」を勤めます。場所は国立能楽堂です。このやうなご時世ですが、ご興味おありの方は是非お越しくださいませ。
チケット受付はこちらからお願い致します🤲

こちらは金剛流能「雪」を無観客公演にて実施してYouTubeに掲載したものです。能楽をまだ観たことのない方に向けて作りました。(じっくりご覧になりたい愛好家には物足りないかも)



3/26 東京・水道橋 宝生能楽堂
宝生会 夜能  金剛流能「葵上-梓之出-」

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