小書のこと
今回の乱に付いている小書の名称は、「和合之舞」なのですが、先輩方が日頃は「ソーノマイ」と仰っていた気がして(曖昧)、私も猩々が2匹で舞うものは「ソーノマイ」と記憶していました。なので、チラシを見た時には、「あれ?記憶違い?」と思い、確かに和合とも聞くなあ…と自分の知識を上書き修正していました。
しかし、師(宗家)が稽古終わりの雑談中に仰いました。

「うちの小書は元々、和合之舞ではない」

…よくよくお話を伺うと、本当は「双之舞(そうのまい)」という名称が金剛流では古くからある小書なのでした。おそらく途中で宝生さんから小書きの名前を頂いて、そこから和合とも呼ぶようになったようです。(一応、不確かです)

ちなみに、和合というのは"夫婦"のことを指しますので、和合之舞というからには、今回はシテの豊嶋晃嗣さんが男役、ツレの私が女役という設定になるようですが…? 双之舞ということであれば、性別は関係のない猩々同士となります。

まア、いずれにしても別人格です。気になる型の違いについては、個々の性格を残していても良さそうです。

今回の名物「乱れ足」について、豊嶋さんの足遣いと、私が習った足遣いは、だいぶ異なりますから、ある意味、見どころなのかもしれません!


また、和合、つまり夫婦のつもりで演じる場合、男役の猩々には強めの男らしい面、女役には優しめの面を掛けさせるようです。金剛流は"面金剛"といって、至高の能面がたくさん有りますので、どれを拝借できるのか、今から楽しみです。




                活動報告                 

本年6月に「第30回記念 京都若手能」にて、金剛流能「乱-和合之舞・置壷」のツレを勤めます。常は猩々が1人のところ、今回は2人目がおります。ツレと言いましても両シテ扱いの大役です。応援宜しくお願い致します。

チケット受付はこちらからお願い致します🤲

本年6月には、東京の家の会"潤星会"にて、能「清経」を勤めます。場所は国立能楽堂です。このやうなご時世ですが、ご興味おありの方は是非お越しくださいませ。
チケット受付はこちらからお願い致します🤲

こちらは金剛流能「雪」を無観客公演にて実施してYouTubeに掲載したものです。能楽をまだ観たことのない方に向けて作りました。(じっくりご覧になりたい愛好家には物足りないかも)



3/26 東京・水道橋 宝生能楽堂
宝生会 夜能  金剛流能「葵上-梓之出-」

是非、チャンネル登録をお願い致します。活動の励みになります。

山田伊純の公式サイトです。お仕事のご依頼やお稽古体験希望などは【お問い合わせ】よりお願い申し上げます。