「なかま」という言葉がある。
日々、どこにでもある、だれでも使っている言葉。

この3文字を世界で一番重くてハッピーに歌うバンドが
その6人のライブが、今日でラストだった。
Brand New Vibe - Grand final


①ジェルとメガネ
ねぐせ全開で、いつも通りいこうかと思ったけど
敬太郎とマァ君がいつも「写真とろう」って言ってくれるからヘアジェルをつけて、いつも履かないブーツを履いて向かった。

なんとライブ前の楽屋に来いよって誘ってくれたから
ついでにメガネもかけて、かっこつけてから
リハ終わりの、楽屋をノックする。
いつも通り、俺は差し入れを渡したら
やっぱ、マァ君と敬太郎が写真とろうって言ってくれた。
俺の差し入れした、6本のボールペンも一緒に写真をとった。俺とおソロのペン。
「また後でね」って、いつも通り、見送ったらもう30分後にラストライブが始まる。
開場前には、WHITE JAMのファンもいっぱいいて、嬉しかった。
俺ら、デビュー前から、たくさん一緒にライブしたからかな。
リフレンズもきてた。


②開演。
バンドの離散のことは前から知ってたし
深夜に長電話もしてくれたし
見にいく時点でいろんな事が覚悟もできてたし
人にはそれぞれ事情がある。

だから、もう見届けるとかいうより
誰よりも噛み締めて、誰よりも楽しんでやった。
消える会場の電気。
誰よりも、一番先に出した声。
誰よりも、一番先にこみ上げた拍手。

イントロの演出も俺好み。
いいね。やっぱブランニューやばいし、俺、今日むちゃくちゃ楽しめてた。
一曲目までは。

二曲目のアップチューンはみんなで大合唱する曲。
サビの歌詞が「ケイ、ノブ、リョウ、シゲ、ユーヤ、マァ」と、メンバーの名前になっている。

なんか分からんけど、アップテンポを楽しんでるのに涙がこぼれるほど楽しかった。
このサビを叫んでるお客さんの声は、いつもより楽しんでて、いつもよりでかかった。

2番のサビがきたときに
「あぁ、この曲を叫ぶの、最後か」
て、気持ちで、もうメガネをかけてられないぐらいビショビショになってた。

ラストのサビがきた。ラストのサビは、ライブの掛け声というよりも、何かが、切り裂かれるようなお客さんの声。もう奇声に近い。

このときに始めて、気づく。
俺も楽しいから涙が出てたんじゃなかった。もう結構キツかった。


③ナイフで刺された
人が泣くときには、「かなしい」とか「悔しい」とか「寂しい」とか、いろんな感情がある。でも、今日はそれのどれとも違う。

ナイフで心臓さされたような気持ち。
もし通り魔に刺されたら、寂しいと、悲しいを、何周かしたあと、育ててくれた人に感謝したり、「愛してるって言いたかったな」とか思ったり、色々おもうけど、もう意味なかったり、もう刺されたから仕方がなくて、泣いて、倒れこむことしかできない。もう何もできないし、意味ない。流れてる血を見てその量にビビったりはするかもしれない。そして俺は、いま流れてる何かにビビったりしてる。

二曲目で、ここまで刺される事は想像してなかった。敬太郎の言葉と、ブランニューバイブの音楽のコード関係は、時に優しくて強くて苦しい。前半から、心をVibeさせにきた。

途中までしか入れなかったけど、敬太郎のMCが聴きたくて、もう少しここにいたくて、ねばった。でも時間は残酷。あと五分で出なきゃならない

でなきゃ行けない時間を10分すぎたら、MCがきた。敬太郎のMCも、シゲのふざけも関係者ガン湧き。さすがやん。あぁ、いいところ見れた。そのあと、数分して出た。心に何か刺さったまんま、俺は帰った。メガネをかけた。


④ライバル
次へ向かう道の途中で、ライバルって曲を聴きそびれた事を後悔した。なんか、あの曲は、俺のようなやつのことを歌ってくれてるような気がするから。気がするというか、そうだろうきっと。

だから、ききたかった。いま戻らないと、もう一生あの曲をきけない。でも次に向かって歩いてる。

またメガネをとって、ビショビショになって、道の真ん中で止まった。そういうとき、外人は親切だな。話しかけられそうになったから、やっぱり歩き出した。この人達もきっと、道の真ん中で泣き崩れたことが、人生の中であったのかもな。この先の人生で、道の真ん中でビショビショになってる人がいたら、俺もこの外人にみたいに優しく声をかけよう。とか、違うことを考えようとしたけど
やっぱり止まって、ビショビショになった。


⑤約束
ナイフは刺さったまんま。
きっと明日の朝おきても、何かが刺さったままだろう。
でも明後日には、明日よりも少し傷は癒えて
来月には、傷口が塞がってるかもしれない。もう思い出になってるのかよ。
人生ってキツイ。でも、それが人生。
お別れの時間。

マァくん。いつも写真とろうとか言ってくれてありがとう。中学のときの俺の親友に似てるマァくん。
リョウ。リョウの誕生日にキスしたことあるよな。キモ楽しい思い出。
シゲ。敬太郎のMCの時のピアノ、あれ好きやったわ。あれが俺のブランニュー好きになった瞬間。
ユーヤ。いつも、私服カッコいいのに、ステージ衣装ださすぎた。
ノブくん。ノブくん&敬太郎へのサプライズの時、ノブくんにバラしかけてごめんね。もしかしたら、気づいてたけど気づかないふりしてくれてた??やとしたら、優しすぎ。
敬太郎。お前とライブ前、猛暑で代々木公園ですれ違ったの忘れない。あの猛暑で走ってるの、俺とお前だけやったな。あれはタマタマ?だとしたら、ああいうタマタマのことを"運命"と呼ぶ。同世代からはなたれる、そのカリスマ性に、おれはいつも、とても影響されてる。

そういえば、あの猛暑の日に、「ライバル」の曲フリトークで俺の話をしてくれへんかったっけ??やっぱり、俺みたいなヤツへの歌やったんやな。嬉しかった。嬉しかった。

「あの日描いた夢
叶えよう。」

こんなどこにでも生えてる雑草のような言葉を
世界で一番重たくてハッピーに歌う
そんな同世代でカリスマ的なバンド。「Brand New Vibe」

でも、叶えられてない約束が一つある。
「音霊で一緒にイベントやろうぜ」

全員が音楽を続けるのかは、わからんし
ここまで走りぬいてきたんやろうから
ゆっくり考えていけばいい。

でももしステージにたったら、音霊でイベントやろや。
もしステージにたたなくても、強制的に音霊あそびにきてくれ。その時には感謝を込めて
チケット代を、前売り価格にしてやる。

そのノートの切れ端みたいな約束を握りしめて
俺もまた歩いていく。
心に何か刺さったまま。

2018.9.24. Brand New Vibe - Grand final

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あとがき。
今日俺が差し入れしたペン。
6人には、これからも何か同じものを使ってほしくて
その差し入れにした。

俺も昔から使ってる、好きなペン。
引き出しをあければ
共に描いた日々を思い出せるように。