大学生の時にやったあるライブでお客様にすごく怒られたことがあるんです。

そのライブは
何人かでやったのですが
あの時の私にはとても高く感じたチケット代金設定でした。

その時、私は内心こう思ってました。

「まだまだ私こんな額お客様から頂けるわけがない。生意気だし。お客様に声かけづらいな…」

って。

すると、あるお客さまが

2回公演とも来たいとご連絡をくださいました。

私は思わず

「いや、今回はチケット代も高いから、悪いので無理しないでくださいね。」

って言ったんです。

するとそのお客様は言いました。

「それだけは絶対に言っちゃいけません。だったらやるべきではないと思います。
あなたのパフォーマンスを楽しみに来るお客様は、値段で決めたりしません。
チケット代がいくらであろうと、会場がどんなに遠くであろうと、どんなに狭いところであろうと、

あなたが、心を込めてそれ以上の価値を提供しようとしてくださった時

観に来て本当に良かった。

そう思えるんです。

だから、価値のある、代替えのきかない、素敵な女優さんになっていってください。応援してます。」

お客様にご指摘いただいたこの言葉は今でも忘れることはできません。

そして、この言葉は私の気持ちをいつも引き締めてくれます。

ミュージカルは特にチケット代が高い。
一番いい席で見ようと思ったら、正直、「よし!」って少し勢いが必要だったりする笑

一生懸命バイトしたってそんなに沢山は見られないし
観たい作品が沢山ある中で選ばなきゃいけない時もよくある。

この前、楽屋口である小学生くらいの女の子が、こっそりこんなことを教えてくれました。

「レミゼをまたいつか観たくて、今お母さんのお手伝いを沢山してお小遣いを貯めてます!レミゼが待ってるのでがんばれます!」

私も中学生の時、ミュージカルをとにかく観たくてお母さんに怒られてお小遣いを減らされないように、がんばってたことを思い出しました。

少し高くたって、いや、結構高くたって笑

劇場に足を運んで
エネルギーが溢れ、心の熱を感じるステージを観られたとき

心の貯金は一気に増える。

そしてその時間は、とても価値のあるものとして人生の中に刻まれる。

自分が今まで幾つもの舞台を観て
心の貯金をさせてもらっているように

私も、舞台に立つ時は
心の熱を惜しみなく全部届けていける人でありたい。