どうも、__(アンダーバー)です。
冬将軍です。
僕の嫌いな冬がやってきました。
これは早急に対処しなければならない。
このままでは凍え死んでしまう。
とは言ってもまだ12月前。
奴はまだまだ本気を出した訳ではない。
嘘だろ、これで本気じゃないなんて、そんな事があってたまるか。
この状況ですら既に凍え死にそうだと言うのに。
体温も30度まで下がっちゃったよ。
死ぬよ。
まあいい。
そっちがどうのようにしてかかってこようとも、
こちらとて、何もせずに貴様を待ち受けていたわけではない。
とっておきの秘密兵器を出す時がきたか。
「出でよ!コタツン!」
「コッター」
そんなことはどうでもいい。
最近、不思議な事が起きた。
自分にとって初めてのことだった。
最初見たときは何かの見間違いかと思っていたが、そんな都合の良いことがあるはずもない。
そう、それは、突然やってきたのだ。
チュンチュン朝
いつも通り目覚める。
腰や肩が痛い。
どうやら寝違えたようだ。
昨日はいつ寝たのかも覚えていないぐらい疲れていた。
普段は仰向けで寝ている所を、昨日はS字で寝ていたのかもしれない。
腰が痛い。
起きねば。
起きて毎日すること、それは「おはようのキス」。
恋し愛しのあの子との、毎日の恒例行事。
傍から見たら羨ましい事なのかもしれないが、僕にとっては当たり前のことである。
電気を付け、扉を開ける。
そのままいつも通り台所へ向かい、冷蔵庫を開ける。
そこから「愛しのあの子」を取り出し、コップに注ぐ。
トクトクトク・・・
あぁ、今日も綺麗だな・・・。
そして口にコップ近づけ、「おはようのキス」が始まる。
おはよっ・・・んっ・・・コクッ・・・コクゥ・・・んんっ・・・んんん///
ぷはぁ・・・///
ゲェェェェップ
良い音が出た。
オレンジジュース美味ちぃ☆
さて、気分も高まった所で、パソコンを確認しに行くか。
昨日は付けっ放しで寝てしまった。
まあ付けっ放しでいた方が楽ではあるが。
部屋に戻る。
起きて毎日する事は「おはようのキス」以外にもある。
それはスカイプを確認することだ。
スカイプは仕事の連絡やら、何やらで毎日のように利用している。
主に仕事の連絡だが。
仕事の連絡以外ないが。
誰からも連絡ないが。
しかし、もしかしたら、可愛い子ちゃんからチャットの一つでも飛んできているかもしれない。
こう見えてもコンタクトの数はそれなりにある。
あるだけだが。
名前を見ても誰だかピンとこない人がほとんどな現状。
だが、可愛ければなんでもいい。
それが私だ。
さて、可愛い子ちゃんからチャットは飛んできているかなーっと。
椅子に座りパソコンの画面を確認する。
おや?
スカイプがログアウトしている。
昨日は確かにログインしたままだったはずなのだが。
おかしいな。
まあ、勝手にログアウトすることはそんなに珍しいことではない。
たまにあることだ。
気にせずログインすればいい。
そう思った時、とある文章が目に入った。
「パスワードが変更されました」
パスワードが変更?どういうことだ?
昨日はログインしたまま寝たし、もちろんパスワードを変えた覚えはない。
何かの冗談だろう。
とりあえずいつものパスワードを打ち込んでログインしよう。
「パスワードが違います」
なんだと。そんな馬鹿な。
僕は何度も打ち直す。
しかし、何度やっても同じことだった。
一体何が起こっているのだ。
全く身に覚えがない。
冷静なろう。
そんなに焦る必要はない。
メールアドレスさえ分かっていれば、パスワードを変更するだけですむ。
それだけの話だ。
登録したメールアドレスを思い出す。
スカイプを登録したのなんて、かなり昔の話だ。
メールアドレスもかなり昔のもの。
メールを見る為のログインパスワードが分からない。
\(^o^)/
ま、まあ落ち着け。
落ち着いて資料を探すのだ。
メールアドレスを作る際に、資料をもらった。
確かそこにパスワードが書いてあるはずなのだ。
数時間探し、資料を見つけ出した。
ふぅ、これで一安心。
受信フォルダを開く。
久々にメールチェックをしたら、迷惑メールが大量にきていた。
「可愛くてスタイルの良いJKです☆」
なななんとぉ!?
いや、いや待て、釣られるな。
こんな幼稚な手に引っかかってたまるか。
可愛くてスタイルの良いJKだと?
たまんねーな!
いや、騙されるな。
そんなJKが僕の相手をしてくれるわけないだろ。
現実を見るんだ。
スカイプにログイン出来ない現実を。
まあ、さっきのメールは後で確認するとして。
まずはスカイプからのメールだ。
あった。
さて、そこからパスワードを変える手続きをして、と。
ん?
おかしいな。
これは、ちゃんと変えられたのかな?
とりあえずログインしてみよう。
あれ、出来ない。
もう一度パスワードを変えてみよう。
ん?
また同じ感じだ。
ログイン出来ない。
もう一度パスワ
「本日行える回数の限度を超えました。24時間後に再度お試しください。」
\(^o^)/
どういうことだ。何が起こっているんだ。
パスワードすら変えられないだと。
何がどうなっているんだ。
これはもう諦めるしかないのか。
あれだけコンタクトがあったのに。
頑張って作ったのに。
可愛い子ちゃんからチャットが来てるかもしれないのに・・・
溜め息がでる。
仕方ない。
諦めて新しいアカウントを作るか。
また一からやり直しだ。
次は使い慣れてるメールアドレスから登録しよう。
新しいアカウントを作成し、ログインする。
誰もいない。
コンタクト数0。
いや、落ち込む必要はない。
数ではない、質なのだ。
数がいても仕方がないことは、身に沁みて分かっただろう。
誰がコンタクトにいたか分からないぐらいだしね。
さて、仕事関連の人に新しいIDを教えて、と。
よしよし、徐々に集まってきたぞ。
これでやっと一安心。
とりあえずは元に戻ったってことかな。
さて、さっきのJKのメールでも確認して
ピコッ
スカイプから音が鳴る。
お、まだ申請してなかった人がいたのかな。
誰からだろう。
「ジャイアント可愛い子ちゃん」
聞いたことが無い名前だ。
こんな人にIDを教えただろうか・・・。
まあ無視しよう。
ピコッ
チャットが届く。
「初めまして!ジャイアント可愛い子ちゃんです!よろしくお願いします!」
よろしくと言われても誰だか全く分からない。
変なことに巻き込まれるのはごめんだ、このまま無視だ。
ピコッ
またチャットが届く。
「ま、待ってください!無視しないでください~!><」
いや、だって知らない人だし、そもそも「ジャイアント可愛い子ちゃん」って。
可愛い子ちゃんなのは非常に素晴らしいが、ジャイアントって。
どれだけ大きいんだろう。
いや待て、ジャイアントっていっても大きいのが身長とは限らない。
もしかしたら、もしかしたらだ。
大きいのは胸なのかもしれない!
そう思うと返事をしてしまおうかと考えてしまう。
ん?
いや、待て。
ちょっと待てよ。
どういうことだ。
そもそも、何で無視しようとしたことが分かったのだ。
僕は一言も返事はしていないぞ。
なのに、何故その言葉が出てきた。
仮にたまたまその言葉が返ってきたとしても、タイミングが良すぎるような・・・
ピコッ
「ご、ごめんなさい!いきなりでビックリされましたよね・・・」
「では分かりやすいように、単刀直入に言います!」
「私は、あなたのスカイプが使えなくなった本当の理由を知っています」
ッ!!!
な、何なんだこいつは・・・!
僕の心が読めるのか!?
そんな馬鹿なことがあるはずがない!
だが返事は返していなし・・・
いや、それよりも、僕のスカイプが使えなくなった理由を知っているだと?
何故こいつがそれを知っている。
そもそも、ただのちょっとしたバグとかではないのか・・・?
何がなんだか分からない。
こいつは一体何者なんだ・・・
それを確かめるには、返事を送るしかないのか・・・?
指が動く。
「あなたは誰なんですか?」
「やった!やっと返事を返してくれましたね!良かったー(´∀`*)」
「何故あなたは僕のスカイプが使えなくなった理由を知っているんですか?」
「えーとそれはですね・・・」
「何故あなたは僕の考えが分かるのですか?」
「えっと、ちょっと待ってくださいね・・・!」
「そもそも、何故あなたは僕のIDを知ってるんですか?」
動揺していたのか、たくさん書き込んでしまった。
「もぅー!ちょっと待ってって言ってるじゃないですかー!><」
「まだ書き込んでる途中なんです!>~<」
「もう、このままだと説明するのが大変なので、そっちに行きますね(´∀`*)」
ええ!?こ、こっちに来る!?
家の場所がバレてるのか!?
なんで知っている!?
ま、待て、もしや何処かに住所が晒されて・・・
「少し画面から離れててください!」
と書き込まれたと同時に、目の前のディスプレイが光を放つ。
眩しくて前が見えない。
咄嗟に目を瞑る。
何が起きているんだ。
と思った瞬間、顔面に何か当たった。
それは、それなりに重く、質量のあるものだった。
しかし、ぶつかった所は痛くもなく、むしろ柔らかくて気持ちの良い・・・
「ひゃ、ひゃあ!ご、ごめんなさい!イタッ!><」
顔に覆いかぶさっていたものが、顔から離れる。
目を開けると、目の前には小さな女の子がキーボードの上に尻餅をついていた。
その子は、腰の辺りまである長い綺麗な黒髪に、学校の制服のようなものを着ていた。
そして、なんともスタイルの良い、可愛らしい女の子だ。
ただ一つおかしな点を上げるとするならば、身体の大きさが掌サイズなのと、白いパンツが見えている事だ。
「イタタタ・・・お怪我は無いですか?って、ひゃあ!///」
スカートが捲くれているのに気が付いたのか、急いで直す。
「み、見ましたか・・・?」
「見てないよ。」
「絶対見ましたよね!」
「み、見てないよ!」
「正直に言ってください!><」
「ちょ、ちょっとだけね・・・」
「やっぱり見たんじゃないですかー!!!」
「お、怒るなって!不可抗力だよ!」
女の子は机の上からピョンピョンと飛び跳ねて拳を振っているが、全く届いていない。
「だから、画面から離れてって言ったじゃないですか!」
「そ、そんな急に言われても・・・」
「どうせ、また女の子の事を考えてたんじゃないですか?」
「いや、別にそういう訳じゃ・・・」
「絶対そうです!あなたの事はなんでも分かるんですからね!」
そうだ、一番気になっていたのはそのことだ、何故僕のことが分かるのか。
そもそもこの小さな可愛い子ちゃんは何者なのか。
僕のスカイプが使えなくなった本当の理由とはなんなのか。
「そもそも君は一体誰なんだ?」
「そうでした、自己紹介が遅れていましたね!私の名前は『ジャイアント可愛い子ちゃん』!あなたの前のスカイプアカウントの精霊です!」
「アカウントの精霊!?」
「はい!あなたが私を作った時から、あなたの事をずっと見てきました!(´∀`*)」
「そ、そんな・・・、精霊なんてものがいるのか?それは伝説の話で・・・そもそもアカウントに精霊なんて・・・」
「九十九神というのをご存知ですか?」
「九十九神?」
「どんな物にも、ずっと使っている間に、その物自身に神様のようなものが宿るという伝説です!私はそれに近い存在です!(*´ω`*)」
「いや、もちろん少しは知っているけれども、それはあくまで伝説で・・・そんなことが実際に起きるなんて・・・・」
「起きてるじゃないですか!(´∀`*)」
「うっ・・・確かに起きてるが・・・アカウントにも精霊が宿るものなのか・・・?」
「アカウントだって立派な物ですよ!現にあなたが愛を込めてずっと使ってくださいましたし!(*´ω`*)」
「愛ねぇ・・・」
愛を込めたというか、愛を探していたというか・・・
「だからあなたが誰とも絡めていないのも、しっかり見ていました!(´∀`*)」
「うっ・・・!」
「まったく・・・もっと皆に話かけに行けばいいのに!どうしてウジウジしてるんですか!><」
「いや、それはだって・・・恥ずかしいし・・・」
「恥ずかしがってるから友達が出来ないんですよ!」
「うぐぅ・・・!」
「少しは勇気を持って自分から歩み寄らないと・・・( ´3`)」
「そ、そんなことは別にいいんだ!!い、今話すことでもないし!!!それより、本題に入ろう!!!」
「本題ですか?どうしたら彼女が出来るか、とかですか?(*´Д`)」
「いや、まあそれも大事な事ではあるが・・・違う!!!僕のスカイプアカウントが使えなくなった本当の理由だよ!」
「あ、そうでしたね!その事でしたね!忘れていました!(´∀`*)」
「まったく・・・頼むよ・・・」
そう、本題はそこなのだ。
僕は単なるバグだと思ってた。
確かにこういうバグは今までに起きたことが無かった。
少しおかしいとは思ってはいたが、考えても仕方のない事だと思っていた。
深い意味など無いと思っていた。
しかし、それは大きな勘違いであった。
まさかこんな小さな出来事が、あんな大きな事件に関わっているとは、今の僕は思いもしなかった。
「それで、一体どういう理由があったんだ?」
「うーん、言っちゃっていいのかな?」
「ここまで来て言わないってのは無しだ」
「分かりました!驚かないでくださいね・・・?><」
「大丈夫だよ」
「あなたのスカイプアカウントが使えなくなったのは・・・」
「あなたの知り合いの仕業です」
-----to be continued?-------
【おまけ】
「可愛くてスタイルの良いJK(ジャイアント可愛い子ちゃん)とは私の事です!(´∀`*)」
冬将軍です。
僕の嫌いな冬がやってきました。
これは早急に対処しなければならない。
このままでは凍え死んでしまう。
とは言ってもまだ12月前。
奴はまだまだ本気を出した訳ではない。
嘘だろ、これで本気じゃないなんて、そんな事があってたまるか。
この状況ですら既に凍え死にそうだと言うのに。
体温も30度まで下がっちゃったよ。
死ぬよ。
まあいい。
そっちがどうのようにしてかかってこようとも、
こちらとて、何もせずに貴様を待ち受けていたわけではない。
とっておきの秘密兵器を出す時がきたか。
「出でよ!コタツン!」
「コッター」
そんなことはどうでもいい。
最近、不思議な事が起きた。
自分にとって初めてのことだった。
最初見たときは何かの見間違いかと思っていたが、そんな都合の良いことがあるはずもない。
そう、それは、突然やってきたのだ。
チュンチュン朝
いつも通り目覚める。
腰や肩が痛い。
どうやら寝違えたようだ。
昨日はいつ寝たのかも覚えていないぐらい疲れていた。
普段は仰向けで寝ている所を、昨日はS字で寝ていたのかもしれない。
腰が痛い。
起きねば。
起きて毎日すること、それは「おはようのキス」。
恋し愛しのあの子との、毎日の恒例行事。
傍から見たら羨ましい事なのかもしれないが、僕にとっては当たり前のことである。
電気を付け、扉を開ける。
そのままいつも通り台所へ向かい、冷蔵庫を開ける。
そこから「愛しのあの子」を取り出し、コップに注ぐ。
トクトクトク・・・
あぁ、今日も綺麗だな・・・。
そして口にコップ近づけ、「おはようのキス」が始まる。
おはよっ・・・んっ・・・コクッ・・・コクゥ・・・んんっ・・・んんん///
ぷはぁ・・・///
ゲェェェェップ
良い音が出た。
オレンジジュース美味ちぃ☆
さて、気分も高まった所で、パソコンを確認しに行くか。
昨日は付けっ放しで寝てしまった。
まあ付けっ放しでいた方が楽ではあるが。
部屋に戻る。
起きて毎日する事は「おはようのキス」以外にもある。
それはスカイプを確認することだ。
スカイプは仕事の連絡やら、何やらで毎日のように利用している。
主に仕事の連絡だが。
仕事の連絡以外ないが。
誰からも連絡ないが。
しかし、もしかしたら、可愛い子ちゃんからチャットの一つでも飛んできているかもしれない。
こう見えてもコンタクトの数はそれなりにある。
あるだけだが。
名前を見ても誰だかピンとこない人がほとんどな現状。
だが、可愛ければなんでもいい。
それが私だ。
さて、可愛い子ちゃんからチャットは飛んできているかなーっと。
椅子に座りパソコンの画面を確認する。
おや?
スカイプがログアウトしている。
昨日は確かにログインしたままだったはずなのだが。
おかしいな。
まあ、勝手にログアウトすることはそんなに珍しいことではない。
たまにあることだ。
気にせずログインすればいい。
そう思った時、とある文章が目に入った。
「パスワードが変更されました」
パスワードが変更?どういうことだ?
昨日はログインしたまま寝たし、もちろんパスワードを変えた覚えはない。
何かの冗談だろう。
とりあえずいつものパスワードを打ち込んでログインしよう。
「パスワードが違います」
なんだと。そんな馬鹿な。
僕は何度も打ち直す。
しかし、何度やっても同じことだった。
一体何が起こっているのだ。
全く身に覚えがない。
冷静なろう。
そんなに焦る必要はない。
メールアドレスさえ分かっていれば、パスワードを変更するだけですむ。
それだけの話だ。
登録したメールアドレスを思い出す。
スカイプを登録したのなんて、かなり昔の話だ。
メールアドレスもかなり昔のもの。
メールを見る為のログインパスワードが分からない。
\(^o^)/
ま、まあ落ち着け。
落ち着いて資料を探すのだ。
メールアドレスを作る際に、資料をもらった。
確かそこにパスワードが書いてあるはずなのだ。
数時間探し、資料を見つけ出した。
ふぅ、これで一安心。
受信フォルダを開く。
久々にメールチェックをしたら、迷惑メールが大量にきていた。
「可愛くてスタイルの良いJKです☆」
なななんとぉ!?
いや、いや待て、釣られるな。
こんな幼稚な手に引っかかってたまるか。
可愛くてスタイルの良いJKだと?
たまんねーな!
いや、騙されるな。
そんなJKが僕の相手をしてくれるわけないだろ。
現実を見るんだ。
スカイプにログイン出来ない現実を。
まあ、さっきのメールは後で確認するとして。
まずはスカイプからのメールだ。
あった。
さて、そこからパスワードを変える手続きをして、と。
ん?
おかしいな。
これは、ちゃんと変えられたのかな?
とりあえずログインしてみよう。
あれ、出来ない。
もう一度パスワードを変えてみよう。
ん?
また同じ感じだ。
ログイン出来ない。
もう一度パスワ
「本日行える回数の限度を超えました。24時間後に再度お試しください。」
\(^o^)/
どういうことだ。何が起こっているんだ。
パスワードすら変えられないだと。
何がどうなっているんだ。
これはもう諦めるしかないのか。
あれだけコンタクトがあったのに。
頑張って作ったのに。
可愛い子ちゃんからチャットが来てるかもしれないのに・・・
溜め息がでる。
仕方ない。
諦めて新しいアカウントを作るか。
また一からやり直しだ。
次は使い慣れてるメールアドレスから登録しよう。
新しいアカウントを作成し、ログインする。
誰もいない。
コンタクト数0。
いや、落ち込む必要はない。
数ではない、質なのだ。
数がいても仕方がないことは、身に沁みて分かっただろう。
誰がコンタクトにいたか分からないぐらいだしね。
さて、仕事関連の人に新しいIDを教えて、と。
よしよし、徐々に集まってきたぞ。
これでやっと一安心。
とりあえずは元に戻ったってことかな。
さて、さっきのJKのメールでも確認して
ピコッ
スカイプから音が鳴る。
お、まだ申請してなかった人がいたのかな。
誰からだろう。
「ジャイアント可愛い子ちゃん」
聞いたことが無い名前だ。
こんな人にIDを教えただろうか・・・。
まあ無視しよう。
ピコッ
チャットが届く。
「初めまして!ジャイアント可愛い子ちゃんです!よろしくお願いします!」
よろしくと言われても誰だか全く分からない。
変なことに巻き込まれるのはごめんだ、このまま無視だ。
ピコッ
またチャットが届く。
「ま、待ってください!無視しないでください~!><」
いや、だって知らない人だし、そもそも「ジャイアント可愛い子ちゃん」って。
可愛い子ちゃんなのは非常に素晴らしいが、ジャイアントって。
どれだけ大きいんだろう。
いや待て、ジャイアントっていっても大きいのが身長とは限らない。
もしかしたら、もしかしたらだ。
大きいのは胸なのかもしれない!
そう思うと返事をしてしまおうかと考えてしまう。
ん?
いや、待て。
ちょっと待てよ。
どういうことだ。
そもそも、何で無視しようとしたことが分かったのだ。
僕は一言も返事はしていないぞ。
なのに、何故その言葉が出てきた。
仮にたまたまその言葉が返ってきたとしても、タイミングが良すぎるような・・・
ピコッ
「ご、ごめんなさい!いきなりでビックリされましたよね・・・」
「では分かりやすいように、単刀直入に言います!」
「私は、あなたのスカイプが使えなくなった本当の理由を知っています」
ッ!!!
な、何なんだこいつは・・・!
僕の心が読めるのか!?
そんな馬鹿なことがあるはずがない!
だが返事は返していなし・・・
いや、それよりも、僕のスカイプが使えなくなった理由を知っているだと?
何故こいつがそれを知っている。
そもそも、ただのちょっとしたバグとかではないのか・・・?
何がなんだか分からない。
こいつは一体何者なんだ・・・
それを確かめるには、返事を送るしかないのか・・・?
指が動く。
「あなたは誰なんですか?」
「やった!やっと返事を返してくれましたね!良かったー(´∀`*)」
「何故あなたは僕のスカイプが使えなくなった理由を知っているんですか?」
「えーとそれはですね・・・」
「何故あなたは僕の考えが分かるのですか?」
「えっと、ちょっと待ってくださいね・・・!」
「そもそも、何故あなたは僕のIDを知ってるんですか?」
動揺していたのか、たくさん書き込んでしまった。
「もぅー!ちょっと待ってって言ってるじゃないですかー!><」
「まだ書き込んでる途中なんです!>~<」
「もう、このままだと説明するのが大変なので、そっちに行きますね(´∀`*)」
ええ!?こ、こっちに来る!?
家の場所がバレてるのか!?
なんで知っている!?
ま、待て、もしや何処かに住所が晒されて・・・
「少し画面から離れててください!」
と書き込まれたと同時に、目の前のディスプレイが光を放つ。
眩しくて前が見えない。
咄嗟に目を瞑る。
何が起きているんだ。
と思った瞬間、顔面に何か当たった。
それは、それなりに重く、質量のあるものだった。
しかし、ぶつかった所は痛くもなく、むしろ柔らかくて気持ちの良い・・・
「ひゃ、ひゃあ!ご、ごめんなさい!イタッ!><」
顔に覆いかぶさっていたものが、顔から離れる。
目を開けると、目の前には小さな女の子がキーボードの上に尻餅をついていた。
その子は、腰の辺りまである長い綺麗な黒髪に、学校の制服のようなものを着ていた。
そして、なんともスタイルの良い、可愛らしい女の子だ。
ただ一つおかしな点を上げるとするならば、身体の大きさが掌サイズなのと、白いパンツが見えている事だ。
「イタタタ・・・お怪我は無いですか?って、ひゃあ!///」
スカートが捲くれているのに気が付いたのか、急いで直す。
「み、見ましたか・・・?」
「見てないよ。」
「絶対見ましたよね!」
「み、見てないよ!」
「正直に言ってください!><」
「ちょ、ちょっとだけね・・・」
「やっぱり見たんじゃないですかー!!!」
「お、怒るなって!不可抗力だよ!」
女の子は机の上からピョンピョンと飛び跳ねて拳を振っているが、全く届いていない。
「だから、画面から離れてって言ったじゃないですか!」
「そ、そんな急に言われても・・・」
「どうせ、また女の子の事を考えてたんじゃないですか?」
「いや、別にそういう訳じゃ・・・」
「絶対そうです!あなたの事はなんでも分かるんですからね!」
そうだ、一番気になっていたのはそのことだ、何故僕のことが分かるのか。
そもそもこの小さな可愛い子ちゃんは何者なのか。
僕のスカイプが使えなくなった本当の理由とはなんなのか。
「そもそも君は一体誰なんだ?」
「そうでした、自己紹介が遅れていましたね!私の名前は『ジャイアント可愛い子ちゃん』!あなたの前のスカイプアカウントの精霊です!」
「アカウントの精霊!?」
「はい!あなたが私を作った時から、あなたの事をずっと見てきました!(´∀`*)」
「そ、そんな・・・、精霊なんてものがいるのか?それは伝説の話で・・・そもそもアカウントに精霊なんて・・・」
「九十九神というのをご存知ですか?」
「九十九神?」
「どんな物にも、ずっと使っている間に、その物自身に神様のようなものが宿るという伝説です!私はそれに近い存在です!(*´ω`*)」
「いや、もちろん少しは知っているけれども、それはあくまで伝説で・・・そんなことが実際に起きるなんて・・・・」
「起きてるじゃないですか!(´∀`*)」
「うっ・・・確かに起きてるが・・・アカウントにも精霊が宿るものなのか・・・?」
「アカウントだって立派な物ですよ!現にあなたが愛を込めてずっと使ってくださいましたし!(*´ω`*)」
「愛ねぇ・・・」
愛を込めたというか、愛を探していたというか・・・
「だからあなたが誰とも絡めていないのも、しっかり見ていました!(´∀`*)」
「うっ・・・!」
「まったく・・・もっと皆に話かけに行けばいいのに!どうしてウジウジしてるんですか!><」
「いや、それはだって・・・恥ずかしいし・・・」
「恥ずかしがってるから友達が出来ないんですよ!」
「うぐぅ・・・!」
「少しは勇気を持って自分から歩み寄らないと・・・( ´3`)」
「そ、そんなことは別にいいんだ!!い、今話すことでもないし!!!それより、本題に入ろう!!!」
「本題ですか?どうしたら彼女が出来るか、とかですか?(*´Д`)」
「いや、まあそれも大事な事ではあるが・・・違う!!!僕のスカイプアカウントが使えなくなった本当の理由だよ!」
「あ、そうでしたね!その事でしたね!忘れていました!(´∀`*)」
「まったく・・・頼むよ・・・」
そう、本題はそこなのだ。
僕は単なるバグだと思ってた。
確かにこういうバグは今までに起きたことが無かった。
少しおかしいとは思ってはいたが、考えても仕方のない事だと思っていた。
深い意味など無いと思っていた。
しかし、それは大きな勘違いであった。
まさかこんな小さな出来事が、あんな大きな事件に関わっているとは、今の僕は思いもしなかった。
「それで、一体どういう理由があったんだ?」
「うーん、言っちゃっていいのかな?」
「ここまで来て言わないってのは無しだ」
「分かりました!驚かないでくださいね・・・?><」
「大丈夫だよ」
「あなたのスカイプアカウントが使えなくなったのは・・・」
「あなたの知り合いの仕業です」
-----to be continued?-------
【おまけ】
「可愛くてスタイルの良いJK(ジャイアント可愛い子ちゃん)とは私の事です!(´∀`*)」