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あなたのピアノを聴けなくなったら終わりだ。
私がそれを言われたのはもう10年前になるのね。
広すぎる空を飛ぶ小鳥達は。
解放の季節に全ての服を脱ぎ捨てて。
私と一緒に飛ぶの。
何気なく落ちていた煙草の吸殻には真実があったこと。
10年前の私にはわかるはずもなくて。
私は煙草の吸殻を捨てていたの。
あの時の私に真実はいらなかったのかもしれない。
この壊れた世界で熱狂者だけはまだ声を上げている。
授けてほしい。
破れた翼でもいい。
とにかく翼を。
手に入れてきたものは虚しく光るだけで、失われていくものばかりが愛おしく闇に還る。
私には今も聞こえてるよ。
10年前の一言が。
聞くことしか、想い出すことしかもうできないけれど、やっぱり、あの声が落ち着くんだね。

まだ私にはやるべきことがある。
それが終わるまでは本当の意味で落ち着くことはできない。
真実を取り戻すまではね。
うまくいけばいいけど。
いかなくても。
一生分の一言を貰った私はもう十分幸せだよ。
女は目を開けないまま真実の吸殻を踏み潰した。
アスファルトが一瞬赤く光る。






最後まで長いのに読んでもらいホンマにありがとうございます(๑˃̵ᴗ˂̵)

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いつものように西武新宿線の急行に乗った。
よほど疲れている時以外はいつも座らない。
それは人類社会のために生きたいというささやかな願いもあるが、それよりも、窓から外を見ていたいからだ。
やはり、加速度が好きだ。
電車が出発からスピードを上げていく加速度と共に、人の種類の加速度も好きだ。
出発地点の花小金井駅には、男も女も老人ばかりだが、それが鷺ノ宮、高田馬場、新宿と進むにつれて、一気に若者が増えてくる、その年齢の加速度が好きだ。
加速度的と言えば、2020年の全世界におけるデジタルデータ量は実に44ZB(ゼタバイト)と言われている。
現代人が1日に得ている情報量は、平安時代の一生分、江戸時代の1年分なのだ。
確かにそれは如実に感じる。
僕は窓から外を眺めているが、誰もそんなことはしていない。
スマホという窓の奥を見つめているだけだ。
少し昔のこの西武新宿線は、きっとみんなもっと窓を眺めていたのだろう。
次は田無で次は上石神井で次は鷺ノ宮でというように次の駅の名前だけを頭の中にぼんやりと思い浮かべていただけでいい時代があったのだろう。

長い。
それにしても今日は長い。
電車が進むのが少しいつもより遅い気がする。
花小金井から西武新宿までで人が長いと感じるのは、鷺ノ宮から次の駅の高田馬場までの10分間の区間があるからだと思われる。
今回僕もその区間にいる。
花小金井から西武新宿までは急行で計26分だから、実に4割も占めている区間なのだ。
いつもの加速度はどうしたんだ。
なぜこうもスピードが上がらない。
向かいの席に座る5歳くらいの子供が僕を見て笑っている。

違う明日を見つめていた
on the wing with broken heart
壊れた翼で
on the wing with broken heart
もう一度飛ぶのさ
on the wing with broken heart
壊れた心で
on the wing with broken heart
もう一度笑ってよ

1番好きな歌が聞こえてくる。
そうだ、もう一度..

僕はひと席だけ空いていたシートに座った。
急に頭が痛くなり、強烈な眠気に目を閉じた。


Thank you for riding Yurikamome.
The next station is Toyosu.

豊洲?
どこだ?ここは。
目を覚ますとなぜだか、ゆりかもめ、の車席に座っていて、新豊洲駅と豊洲駅の間の2分の区間にいる。
さっきまで乗っていた西武新宿線とは全く路線の違うところに今自分はいる。
最低でも複数回の乗り換えが必要だったはずだが、僕は無意識に乗り換えたのだろうか。
全く記憶がない。
何が起こったのだろう。
西武新宿駅を降りて出社するはずだったのに。
もう間に合わない。
もういいか。
きっと魂の動きだったんだろう。
僕の体はいつものように西武新宿線に乗っていたが、魂はそこに乗っていなかった。

「それでいいんじゃない?」

さっきの子供だ。
また僕の向かいに座っている。
子供なのに子供じゃない表情で言った。
君は何を知ってるんだ?
僕はわけもわからぬまま背中を押された。
人には、何処か遠くへ1人で行かなければいけない日がいつか必ず来る。
僕の魂はその何処かを知っているようだ。
身を委ねてみようじゃないか。
ゆりかもめの窓からは夕暮れの海と空が重なっていた。
加速度的に2つは1つになっていく。
最後には夜の深淵に共に飲み込まれる。

Thank you for riding the Yurikamome.
This train is bound for Toyosu.
When you gaze into the abyss, the abyss gazes into you.








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最後まで長いのに読んでもらいホンマにありがとうございます(๑╹ω╹๑ )♧

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久しぶりに東京に戻ってきました。
2日間だけでしたが、確信を得たかった今の自分にとっては十分すぎる時間だったようです。
やっぱりこの場所なんだと。

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浅草の早朝。
提灯だけが騒いでいました。

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大都会の中の自然は、大自然や地方の中の自然とはまた違う存在感と魅力を持っています。
どちらも素晴らしいのです。

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光と影によって分節化された地面。
地上よりも奥深い地がそこにはある。

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雨の降りそうなブルーの世界で、鳩は2人で何かを秘めていた。
それはこの世界の終わりについてなのか、それとも、たわいもない愛についてなのか。
人間には知る由もない。

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どこまでも続いていきそうな橋でした。
橋はやはり無限のシンボルです。

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店内から見る景色と、遮るものがなく直接見る景色はまた違うんですよね。
違った感動が生まれます。

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その窓からは自分が夢にまで見た景色が広がっていた。

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深夜の羽田空港。
昼間はあれほど人がいたはずなのに。

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人がいなくなると、不思議ですね、光と影が際立ってきます。
美しい光と影の空間を堪能する一人歩き。

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ロックスターなのに、煙草は吸わず笑

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青い都市に戻ってきた。
色々な想いを抱えて。
幻覚のようにうっすら見えていた道が少しはっきりしてきた気がする。
今はまだ霧の中。
ありふれた現実はいらない。
情に流された結論も欲しくない。
離れていった理想の場所。
その場所にしかない真実が知りたいだけ。
どんな遠回りをしたとしても、必然の真実は知られることを待っている。
遠い場所で、一番近い気持ちで。







最後まで見てもらいホンマにありがとうございます( T_T)\(^-^ )

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