先日、facebookに「普通は○○だよねって俺に言われても」的な記事を投稿したところ、みなさまからの温かい支援のお言葉をいただきまして、うれしい気持ちで一杯です(--;



もう唐揚げおごってあげない!



まぁ、それはさておき。




「普通」ということを考えるには、統計学を考えなければならない(めんどくさい性格w)と思います。一般的に、母集団が非常に大きく、恣意的なものが働きづらい統計の分布は正規分布になると言われています。

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良く見るこんなグラフですね。平均値と中央値が同じになり、なだらかな分布で上も下もあるところから上が急激に少なくなるというやつです。

平均値と中央値をきちんと理解していない人はとても多いので、ちょっと書いておきます。
  • 平均値
    正式には可算平均値と幾何平均値がありますが。一般的に平均値と言えば可算平均値を表しています。これは対象となるものを数値化して可算(足して)して母数で割ったものです。

  • 中央値
    中央値とか最頻値などと言いますが、統計用語的には中央値です。連続的ではない値を統計する際に「もっとも多く出現した値」のことを指します。
正規分布の場合は平均値=中央値になりますが、一般的にはことなります。

簡単なことですが、例えば5人という母集団で学力テストを行ったとして、

0点、0点、50点、100点、100点

平均値は50点ですが、中央値は0点と100点です。

これは母集団が小さすぎるのであまり良い例ではありませんが、テストの点数なんかで言えば、平均値と中央値がずれすぎるということは、あまりテストの作りが良くないということでもあります。


ブログの読者のみなさんも、なんとなく偏差値というものをご存知かと思います。偏差値というのは、この正規分布の平均値(=中央値)から、どのぐらい離れた位置に自分がいるかということを表しています。

  • 偏差値 40〜60 (区間A)
    平均値から上と下にそれぞれ34%の合計68%の人が、この領域に含まれます。

  • 偏差値 30〜70(区間B)
    平均値から上と下にそれぞれ47.5%の合計95%の人が、この領域に含まれます。したがって、区間Aの人に対して、+27%の人が増えており、上下に13.5%ずつ人が増えます。

  • 偏差値 20〜80(区間C)
    平均値から上と下にそれぞれ49.85%の合計99.7%の人が、この領域に含まれます。したがって、区間Bの人に対して、+4.7%の人が増えており、上下に2.35%ずつ人が増えます。

一般的に、上記の3つの区間に区切って考えることが多く、それを上下にはみ出しているデーターは特異値として、あまり意味をなさないものと考えられています。


偏差値と言うと、なんとなくテストの点数をイメージで嫌な想い出が走馬灯の用に流れますが、例えば、身長とかスポーツテストの結果なんかを統計しても、きちんと正規分布に従うようになることがよく知られています。





さて本題に戻りましょう。




「普通」という言葉から、私たちは何をイメージするでしょうか。単純に言うと「該当する人が該当しない人よりも多い」ということを表していることが多いですよね。


日本の人口は約1.26億人ぐらいですが、男性が0.61億人、女性が0.65億人と女性が多いです。男性が48%で、女性が52%という割合です。これはランダムに人を集めて性別を聞けば女性の方が多くなることを示しますが、だからといって「日本人は女性であることが普通である」とは表現しないわけです。


「普通」という表現をするとき、その母集団に含まれる人と含まれない人の量的な差は、ある程度大きいことが想定されています。




子供の世界を考えてみると、子供にとっての「普通」が表現される場所は、「同じ学年」「同じクラス」であることが多いでしょうか。特に低学年だと同じクラスぐらいまでしか、世界がみえていない可能性があります。


1つのクラスを40人と想定して、区間A/B/Cを考えた時に含まれる人と含まれない人の比率がどうなるか計算してみます。
  • 区間A ・・・ 27人 : 13人
  • 区間B ・・・ 38人 : 2人
  • 区間C ・・・ 40人 : 0人
40人ぐらいの母集団だと、区間C(99.7%)まで広げてしまうと「全員」になってしまいます。この状態であれば「普通は筆記用具を学校に持ってくる」ぐらいの話のレベルなので大袈裟でもありません。持ってこない子がいれば、かなり特殊な事例という認識もできます。

区間Bについて考えましょう。クラスで2人だけが該当するものってどんなものでしょうか。学級委員とか、そういう感じでしょうか。これって特別感がありますよね。学級委員って特別な感じがして「学級委員はしたことがない」と言っても「普通」な感じがします。

区間Aについて考えてみます。クラスのうち27人は該当して、13人は該当しない。このぐらいになると全体像が結構ぼやけてきます。例えば、「習い事をしている」とかだと、今の小学校だと区間Bぐらいのレベルで習い事を1つ以上やっている子がいます。もっと直接的な内容で例えば「水泳を習っている」ぐらいまで絞り込むと、地域性はありますが、感覚的にこのぐらいになりそうな気がします。サッカー/野球なんかも多いですが男の子が多くて女の子が極端に少ないので、ここまでの偏りが出にくいと思います。ただ、じゃぁ、「水泳を習っているのが普通」と言われたら違和感がでると思います。





さてさて。




こんな風に考察していくと、私たちにとっての「普通」というのは、区間Bと区間Aの間ぐらいのところにあります。特に区間Bの水準になれば、すんなりと「普通」であることを受けいれられます。





したがって、「普通○○を持っている」というようなことをお子さんから言われた場合、「クラスに持っていない人は2人ぐらいしかいないということか?」という質問を投げかけて、YESであるなら、それは普通と認識してあげるべきなのでしょうが、持ってない人が10人以上はいる話だったら「それは普通とは言わないだろ」って答えても良いのではないかと思います。





もっとも、「普通ではない」という人は母集団が「学校全体」ぐらいまで広がると小学校〜高校ぐらいで首都圏の公立なら500人前後はいるかなと思うので、その場合、区間Cに含まれない子が2人ぐらい存在することになります。すなわち上側と下側に1人です。

それがどういうことなのかは、想像するしかありませんが、みんな仲良くの精神で、「普通か普通でないか」などということは、心の中の指標として、すべての人に持って欲しくないなと思います。

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