どーも!秋野です🧟‍♂️

思いの外、夏の暑さが戻ってこない9月。このまま秋になるのでしょうか。僕はというと10回目のコピペです。

鶴の全ての曲から何が演奏されるか分からない、お楽しみ会のような今年のALL TIME CLASSICSです。
初めは不定期でいきなり開催されるイベントでしたが、次第に形を変え全国47都道府県ツアー3周目では全公演がATCになり、リクエストも挟みつつ毎回セットリストが異なるツアーにまで発展し、配信がメインになっているこのコロナシーズンにおいてはほぼほぼリクエストのみで構成されるイベントという所まで来ました。
なるべく広くリクエストに応えるようにやってきましたが、どうしてもあぶれてしまう曲も少なくないわけです。
そこで今年開催されるATCは「確実に演奏する曲を予告する」というものです。野球でいうところの予告先発スタイルです。
アルバム、ミニアルバムの単位で選び、指定された作品の曲は全て演るというものですので、聴けなかった曲が狙い撃ちで聴けるチャンス!今ならもらえる!系のキャンペーンのようですね。笑

ある人には懐かしかったり久しぶりだったり、またある人には新しかったり初めてだったり、沢山の人がそれぞれのタイミングで鶴を知ってくれているわけでして、今回は様々な記憶や思い出と共にめくるめく鶴ワールドを堪能してもらえれば幸いです。また誰かにとっての入り口になりますように。

せっかく色んな作品に焦点を当てたATCなので、当時の感覚を思い出しながらつらつらと書いていきましょう。




『ダンディーダンディーダンスィング』


2007年夏にリリース。


『素敵CD』『浪漫CD』に続いて制作したのはシングル的ミニアルバムでした。
「トゥットゥル」や「ダイナマイツ勘違い」など、変にカッコつけない素直な男心を歌い始めてから数年、我々がいよいよ辿り着いたのは男はつらいよ的な悲哀に満ちたダンディズムでした。ついつい無理しちゃうよ、あなたの前では。

前作で手伝ってもらったホッピー神山さんに本格的にプロデュースしてもらいました。
ホッピーさんはあまり細かい所に口を出さない印象で、どちらかというと全体を見て「ここにアレを重ねよう。コレをやってみよう」という感じでざっくりしていました。木を見ず森を見るスタイルとでも言いましょうか。あの頃は僕らの方が細かい所を気にしてしまうタイプでしたからね。逆にホッピーさんそんなざっくりで大丈夫っすか!?聴いた感じタイミングズレてますけど!!ってなもんでした。
今だったら理解できます。そのズレやアナログな感覚が人間的でバンド的で音楽的だということを。結果、鶴というバンドにとって相性が良かったということですね。それにしてもズレてましたけど。笑


当時のフライヤー

フライヤーと言わずチラシ、一体何を言ってるんでしょう。


当時ホッピーさんとの会話の中で印象的だったのが「ライブとかで演奏をミスしたらどうしますか?」という質問に対して「そのミスの音を鳴らし続ければいいよ。そしたらそういうプレイって事になるから」我々は目から鱗でした。確かに鳴らし続ければ動いていくコードの何処かで帳尻が合うわけです。さすが大先輩。プロです。

フライヤーの裏側


そんなアナログの良さ、適当の良さ、思いつきでバンバンやっていく良さ、ミスをミスと思わずプレイに変える強靭なメンタル笑、ミュージシャン的我の強さ、様々なホッピーイズムを僕らは勝手に継承していると思っています。最初のプロデューサーがホッピーさんで良かったです。そのおかげか、今もワイワイやれています。その昔、スタジオミュージシャンたちが集まってライブするからおいでよということで、観に行かせていただきましたが、手練ミュージシャン達の中でもひときわハミ出ていたのがホッピー神山でした。何故1人だけカエルの被り物でピアノを弾いていたのでしょうか。笑


タワーレコード宛のお手紙


話は変わりまして。この翌年の3月にメジャーデビューですからね。この時期は事務所に所属してお世話になりつつ、メーカーを探していた感じですね。ありがたいことにいくつか声をかけていただきまして、かと言って細かい大人の話は正直よく分からなくて、何を基準に選べばいいかも分からない状態でした。

最終的にワーナーにお世話になるのですが、たぶんメンバーとしての決め手は〝熱心に誘ってくれる人がファンキーでイカれていた〟ってとこでしょうか。笑

色んなバンドを観に行ってアンテナを張ってる仕事の方なわけですが、遊びに来ると一般のお客さんと何ら変わりなく、ただのいちミュージックラバーで大体楽しくなって飲み過ぎてヘロヘロになってライブハウスを最高に楽しんでいました。最後はもう寝てるし、もう仕事じゃないよね、それ、、って感じで。

その姿は〈メジャーレーベル〉という僕らからしたらひとつの大きな壁というか、THE音楽業界というか、自分達の力ではどうすることもできない固い大人の世界というイメージを、その人はぶっ壊してくれたのでした。スーツみたいなカッチリした服を着てるとこ見たことなかったですからね。

後にその人がワーナーの中でも異端という事に気づくのですが。笑当時レーベルメイトであった50回転ズの担当でもありました。いやー、ピッタリ。

ホッピーさんしかり、当時のワーナーの方しかり、鶴をどこかへ導いてくれる人はぶっ飛んでいる人が多かったんですね。そんな感覚に触発されて生きてきたせいか、全国を何周すれば気が済むんだという、気がつけば鶴流のぶっ飛びでその世界の住人になっていました。そんな未来が待っているとはつゆ知らず、一生懸命作ったこの作品はとにかくバラエティー豊かな5曲となっています。何がしたいの?このバンド?と問われれば、いいなと思うこと全部やりたい。当時からそんな感じで音源作っていたんですね。


鶴 ALL TIME CLASSICS @ 京都磔磔

開場 16:30 / 開演 17:00 (配信開始 16:50〜)
アフタートーク(配信のみ)20:30〜

チケットソールドアウトありがとうございます。
配信もやりますのでよろしくお願いしますたくたく。