月別アーカイブ / 2021年09月

どーも!秋野です🧟‍♂️

あっという間に9月も終わりそうです。そして今年のATCもアルバム制覇が見えて!?きました。そんな僕はというと12回目のコピペです。

鶴の全ての曲から何が演奏されるか分からない、お楽しみ会のような今年のALL TIME CLASSICSです。
初めは不定期でいきなり開催されるイベントでしたが、次第に形を変え全国47都道府県ツアー3周目では全公演がATCになり、リクエストも挟みつつ毎回セットリストが異なるツアーにまで発展し、配信がメインになっているこのコロナシーズンにおいてはほぼほぼリクエストのみで構成されるイベントという所まで来ました。
なるべく広くリクエストに応えるようにやってきましたが、どうしてもあぶれてしまう曲も少なくないわけです。
そこで今年開催されるATCは「確実に演奏する曲を予告する」というものです。野球でいうところの予告先発スタイルです。
アルバム、ミニアルバムの単位で選び、指定された作品の曲は全て演るというものですので、聴けなかった曲が狙い撃ちで聴けるチャンス!今ならもらえる!系のキャンペーンのようですね。笑

ある人には懐かしかったり久しぶりだったり、またある人には新しかったり初めてだったり、沢山の人がそれぞれのタイミングで鶴を知ってくれているわけでして、今回は様々な記憶や思い出と共にめくるめく鶴ワールドを堪能してもらえれば幸いです。また誰かにとっての入り口になりますように。

せっかく色んな作品に焦点を当てたATCなので、当時の感覚を思い出しながらつらつらと書いていきましょう。




『浪漫CD』


2006年の9月にリリース。
と言うことはちょうど15年前ということですね。

自分達が素敵だと思った曲達なんだからこれはもう『素敵CD』だろう。その流れで僕らが音楽に求めていたのは浪漫、自分達がキュンとしたいから浪漫、だから『浪漫CD』でした。
記念すべき2枚目のアルバムは、前作の初期衝動に加えて〝キラキラした何か〟をさらに注入しました。とにかく歌いたくなるようなキャッチーさ、そして自分達の胸がキュンとするやつ、というものを追い求めて全曲シングルカットOK!という勢いで書かれた曲達で、謎の自信に満ち溢れた作品です。
この最初の2枚が鶴の礎となり、バンドの方向性を決定づけたと言っても過言ではないでしょう。
 
いい感じの雰囲気の曲を作るには、いい感じのコードが必要になります。今だったらもう少しベースとギターがどういうボイシングになっているのか理解しながらやっていますが、この頃はそんな事考えていませんでした。
なんかこの音が入っていたら素敵かもしれない、、、というニュアンスと聴いた時の雰囲気だけで作っていったので、上手い感じのコードが鳴ってる所もあれば、いらない音が鳴っていて歌とぶつかってる所もあります。それもまぁ若さと浪漫ゆえ。


当時のプロモーション用資料。
懐かしいバンドが並んでおります。


この頃はとにかく何処へいっても対バンのイベントが普通でしたから、様々なバンドやジャンルに刺激を受けまくり、ライバルという名の仲間達が沢山いて切磋琢磨していた時代です。

あのバンドのあの曲がカッコいい。いや、俺らの方がカッコいい。あのバンドよりいい曲を書きたい。いや、あの曲には敵わない。是非、鶴に欲しい。そうだ、ください。その曲ください。楽屋で半分冗談、半分本気で対バンのみんなと話をしていたような気がします。笑
今のように自分達の道を全然見つけられていませんから、あっち行ったりこっち行ったりダイナマイツ勘違いしながら流されていましたね。

そんな感じで若い僕らの琴線に触れる曲というのが、ライブハウスに沢山ありました。なんでこれがもっと売れないんだろう?逆に何でこれが売れてんだよ!?という疑問もたくさんありました。
時代との感覚のズレに気付けていない、現実と向き合えていない、少し残念だけどひとつの正義がライブハウスには、そして僕らにはあったんです。もしかしたらその姿勢こそが理想を追い求める浪漫だったのかも知れません。この頃の感覚が自主レーベルを始めてから当時の仲間の曲をカバーさせてもらうという流れに繋がっていきます。


飛び出せミュージック 下から上へ
僕らのミュージック 世に降り注げ


確か、どこかのカラオケ屋で撮影


当時は新宿JAMのブッキングマン、後に店長、そして現在マネージャーの森田が声をかけてくれて作った『素敵CD』がタワレコのインディーズチャートで結果を出し、新宿、下北沢、渋谷界隈、さらには大阪を中心とした関西圏をイベントに呼ばれてウロウロする日々。お客さんの数も増えに増えてくれて、いよいよ音楽を生業とするインディーズレーベルが鶴に興味を示してくれるようになりました。
とは言うものの、細かいことはよく分かってない僕らは「今のJAMで立ち上げたレーベルと何が違うの?」ってなもんでした。
たぶん、、ライブハウスが本業で立ち上げたばかりのレーベルよりも、もう少しレーベル業務がしっかりとなされてて、名前も通っていて繋がりも沢山あるから、さらに活躍の場を広げられるという事なのでしょう。

それはそれで今より高待遇でありがたい。じゃあすぐにでもお世話になります!とはならないのがTHE人間関係。僕らにも譲れない条件がありました。所属するなら森田も一緒に引っ張って4人で行かせてくれというものでした。
ここら辺は4人で話し合いがなされたのか、僕らが勝手に言い出したのか、、、もし勝手言い出したとしたら森田は逆に巻き込まれた可能性もありますね。笑

誘ってくれたレーベルの方から、この条件に難色を示されたので話が流れたこともあります。美談ぽいですけど、まぁそれもそうですよね。森田はライブハウス所属でしたし、若いバンドを育てるのにいきなりスタッフ連れてこられてもやりづらいでしょうし。

この時、こんな感じでウダウダやっていました。しかし特に焦りもありませんでした。何せずっと楽しかったので、それなりに満足していたんです。
しかしその後、4人でまとめて面倒を見てくれるという個人事務所の方から声をかけてもらうことになります。それが当時所属のウエストフォースプロダクションズです。


タワレコで大展開
やはりこの頃から足を使った営業スタイルで熱量攻め


ウエストフォースの社長は音楽好きで(当たり前)、特にソウルファンクに精通していて本物志向というか本場志向というか、生ライブの威力を十分に理解している方でした。対バンし始めて間もないSCOOBIE DOにどハマりしてましたし。笑

社長は料理上手でみんなで家に遊びに行った時に振る舞ってくれて、でっかい食器棚みたいな中にはそれはそれは大量のCDが詰まってて、スリーピースでソウルファンクディスコを追っかけている鶴にとって最良のパートナーとなりました。社長なら捌けるだろうと、札幌からお中元にでっかい鮭をまるごと送ったこともありました。



全員がアルバイトしていた運送屋の倉庫にて


様々なコネクションを駆使し、この『浪漫CD』は吉本興業がもつ音楽レーベルR&Cからリリースとなります。アフロの出立ちとネタまがいのコールアンドレスポンスで客席を巻き込むライブスタイルが、そちら方面からも評価されたのでしょうか。いや、売り方に戸惑いがあったのでしょうか。。。でしょうね。笑
アーティストイメージがうんたらかんたら、、みたいなNGは特にありませんでしたし我々。

当時まだ新しかった渋谷のヨシモト無限大ホールに出演していましたからね。もちろんメインはライブなのですが、それ以外に若手芸人さんと一緒になってクイズとかやってました。
オリエンタルラジオがドカンといって、現場は売れる前のピース、はんにゃ、トレンディエンジェル、、、他にも今となっては超豪華なメンツが沢山いました。芸も何も持っていないただのアフロ3人組にもみんな丁寧に楽屋挨拶してくれて、吉本ってすごい教育がなされているんだなぁだ思った記憶があります。

ホッピー神山さんと会ったのもこの時期ですね。この後『ダンディーダンディーダンスィング』をリリースし、いよいよメジャーデビューとなり、ワーナー在籍が終わり、自主レーベルを立ち上げるまでウエストフォースにお世話になることになります。


大阪福島2ndLINEの楽屋にて


『浪漫CD』は拙い歌と演奏ですが、沢山の人が可能性を見出してくれて様々な経験をさせてもらいました。僕らも色んなものを吸収せんとやっていた時期ですから、濃い思い出が沢山ありますね。この辺で見つけてもらって冬のCOUNTDOWN JAPAN、夏のROCK IN JAPANにも繋がっていきます。

鶴は出会いの運とタイミングに恵まれてここまでやってこれたと今でもつくづく思います。感謝しかないですね。
好きな人の事を考えたり、好きなものに想いを馳せたり、頑張れば届きそうな目標に向かったり、バカな夢を見たり、時代が変わっても浪漫はそこにあって僕らを動かす大事なエネルギーですね。



鶴 ALL TIME CLASSICS @ 愛媛 松山W studio RED

開場 16:30 / 開演 17:00 (配信 16:50〜)

終演後の座談会配信も併せてよろしくお願いします。

どーも!秋野です🧟‍♂️

夏の終わり、ライブが少ないなと思っていたら月末に偏っていて、思いのほかてんてこまいな僕はというと11回目のコピペです。

鶴の全ての曲から何が演奏されるか分からない、お楽しみ会のような今年のALL TIME CLASSICSです。
初めは不定期でいきなり開催されるイベントでしたが、次第に形を変え全国47都道府県ツアー3周目では全公演がATCになり、リクエストも挟みつつ毎回セットリストが異なるツアーにまで発展し、配信がメインになっているこのコロナシーズンにおいてはほぼほぼリクエストのみで構成されるイベントという所まで来ました。
なるべく広くリクエストに応えるようにやってきましたが、どうしてもあぶれてしまう曲も少なくないわけです。
そこで今年開催されるATCは「確実に演奏する曲を予告する」というものです。野球でいうところの予告先発スタイルです。
アルバム、ミニアルバムの単位で選び、指定された作品の曲は全て演るというものですので、聴けなかった曲が狙い撃ちで聴けるチャンス!今ならもらえる!系のキャンペーンのようですね。笑

ある人には懐かしかったり久しぶりだったり、またある人には新しかったり初めてだったり、沢山の人がそれぞれのタイミングで鶴を知ってくれているわけでして、今回は様々な記憶や思い出と共にめくるめく鶴ワールドを堪能してもらえれば幸いです。また誰かにとっての入り口になりますように。

せっかく色んな作品に焦点を当てたATCなので、当時の感覚を思い出しながらつらつらと書いていきましょう。




『ハートの磁石』


2011年の年末リリース。

ワーナー在籍時代の後期、そしてアフロバンドとしての活動も後期にあたる作品です。
実はこのリリース時にはアフロ卒業の方針は固まっていたと思います。

ナウな鶴を表現するために毎月新曲をお届けする企画〈ING計画〉
1年かけて続けてきたこの企画ではINGのさらに現在進行形ということで、IngNingGingツアーというやっぱりちょっとふざけたタイトルのツアーも開催されました。このツアーのサブタイトルだった〜今までありがとう〜という言葉は〝ここまで応援してくれてありがとう〟という気持ち、裏側には〝アフロ最後なんです〟という意味が隠されていたのでした。

実はこのツアーでCD付きチケットとして発売されていた映像音源で、リリースの予定は当初なかったのですが、みなさまの強い要望によりリリースが実現したのでした。
ツアーではなんとマネージャー森田がバンドに入ってアコギを弾くという、前代未聞の問題作となったのでした。笑

さらにこのツアー初日の裏側としては、照明さんが「ベースソロで神田にピンスポを当てたいから立ち位置を確定して欲しい」と言う要望にもちろんOKを出し、入念なリハーサルまで行ったのに、本番でいざピンスポ!ってなったらそこに神田がいないというミラクル。これは今でも鶴の中で伝説となっています。この頃から彼は立ち位置なんかに縛られない自由なアフロでした。男でした。


この時のアーティスト写真は桃鉄好きにはお馴染み、千葉県銚子市の犬吠埼を走る銚子電鉄の終点、外川駅。線路でのショットは今ではコンプライアンス案件ですね。


楽曲群は相変わらずの自由な振り幅を見せています。
この時、この後のアルバム『我がまま』でプロデューサーとして活躍してくれる事になる鶴の歴史の中で重要人物、橋口靖正くんがプレイヤーとして参加してくれています。

僕のご近所ミュージシャン飲み会で出会ったバリバリ人見知り橋口くんと何故か打ち解け、しょっちゅう飲みに行く仲になっていた頃でした。彼の作品も聴かせてもらっていましたし、家に遊びにいった時に1人で音楽を突き詰めて完成させてしまうマニア度と手腕を見せられていましたので、全く問題はなかろうと。

しかしいきなりプロデューサーに迎えるのは、橋口くんにとっても面識が薄かった鶴メンバーにとっても急過ぎでしたし、当時は事務所にも所属していましたからどこぞの誰か知らんミュージシャンをいきなり起用する事は社長的にも判断が難しいところでした。周りからしたら僕のただの飲み仲間ですからね。全体的に上手くいく気がしなかったので、まずはプレイヤーとしてみんなに存分に見せつけてくれという気持ちでお願いしました。

「ひとりごと」「ニャン」の2曲のピアノレコーディング当日。
僕は「ニャン」の間奏をギターソロにするかどうかギリギリまで悩んでいました。
結局決められないままレコーディングに突入したのですが、何となく思いつきで「間奏でピアノソロとってみてもらっていい?」とお願いしました。その場のノリで2、3テイクだったと思います。

このメチャクチャ柔軟な対応能力。今でこそミュージシャンやその他の仕事で活躍するスキルだと理解していますが、当時は驚きでした。ゼロからソロパートを瞬時に生み出し、その引き出しをひっくり返して繋ぎ合わせ、テイクを重ねるごとにアップデートされて良くなっていくというのを間近で見ました。プロや!この人プロや!って感じですね。同世代にこんな人がいるんだと、自分では分かっててレコーディングに呼んだつもりでしたが、やっぱり感動しました。

しかもそれがまた好みの音使いというのも大きかったです。
美味しいと思うポイントの感性が近かったのか、それとも橋口くんが合わせにきてくれたのかは分かりませんが。
上手い人はいくらでもいます。でも一緒に鳴らしていい感じというのはまた別のところにあるんですね。
橋口くんは歌い手でもありましたから、綺麗に鳴らす良さ、逆に音をぶつける強さ、鶴のいいところと足りないところを頭だけでなく肌で感じ取ってくれたんじゃないかと思います。

それでいて鍵盤もギターもベースもドラムも打ち込みも小ネタも、全部持ち合わせていましたからあんた大したもんだ。笑

そんなこんなで音楽的にも鶴メンバーとも見事に打ち解け『我がまま』に繋がっていくのでした。


当時よく使っていた笹塚のリハーサルスタジオのミーティングルームで撮ってみたをそのまま採用。


「ハートの磁石」は鶴がいつもやりたい多幸感が詰まった曲です。
ディスコナンバーの枠を越え、サンバへいっています。
先日のダンディーダンディーダンスィングの終演後座談会配信で「鶴はなんちゃってで色々やってきた」という話が出ましたが、この曲もそのひとつです。サンバって楽しいそうじゃん!?ラテンって陽気じゃん!?というイメージだけで突き進みました。
なのでそんなパーカッション、それっぽいガットギターみたいなのが入っています。

ラーーラララーーラーーラーーーーの合いの手的に入っているギターフレーズはNEWS ZEROのオープニングのイメージでした。笑
このなんちゃってサンバを更に詰めて行ったのがアコースティックタイム2に収録されいるバージョンなんですね〜
こちらはTHE BOOMの「風になりたい」のイメージですね。

「ひとりごと」なんかは実は色んな経緯というか歴史というか事情というか、、そんな思い出深い曲であります。
この話は長くなりそう&記憶が曖昧なところが多いのでメンバーで確認し合いながら座談会配信でお話できたらいいですね。
多分僕が一番覚えているのでしょうけど。笑


鶴 ALL TIME CLASSICS @ 高知X-pt.

開場 17:00 / 開演 17:30 (配信 17:20〜)

公演終了後に毎度お馴染み座談会配信もやりますので、併せてよろしくお願いします。

どーも秋野です🧟‍♂️

京都磔磔にてワイワイしてきました。
みなさま、ありがとうございました。

磔磔は不思議なライブハウスです。
日本ではトップクラスに歴史の長いハコです。
建物は既に築100年を越える、もはや歴史的建造物として重要文化財だと思っています。もうすぐ国宝です。笑

新旧問わず沢山のミュージシャンに愛されています。
歴史があるからなのか、年季が入り過ぎているからなのか。ミュージシャンからもお客さんからも「磔磔には音楽の神様がいる」と噂されています。
そしてここでしか生まれない空気に触れる度に、それを信じたくなります。

ライブハウスとしてもちろん威厳はあるけれど、スタッフのみなさんは僕らとそんなに変わらない世代の、音楽愛に溢れた人達です。

このコロナシーズンにおいて、全国のライブハウスが苦境に立たされました。
この老舗中の老舗も悩ましい時期はあったと思います。

しかし蓋を開けてみると、どこよりも早く、そしてどこよりも充実した配信環境を整え、それに対するスタッフの努力も熱量も感じます。

伝統と誇りだけでなく、時代に対応しようとする姿勢こそが、さらに言うならば演者と観客の気持ちと共にあるその姿勢が、長い歴史を作ってきた磔磔たる由縁かもしれませんね。あと京都という好立地。笑

そんな磔磔に、鶴はいつも暖かく迎えてもらえて幸せです。
店長のコウジくんは同い年で、次の磔磔の歴史の担い手です。こらからも長い付き合いになれるよう、鶴も精進したいと思います。

そして、長きに渡って制限が続く現在のイベント業界。完全なる復活にはまだまだ長い道のりかもしれませんが、少しずつ光が見えてきたような、そんな空気を客席から感じました。
制限がある中でも最大限に楽しむ方法に、みんなが慣れてきたと言うか、ちゃんとやればちゃんと大丈夫みたいな安心感と言うか。

医療に従事する方々には本当にもう頭が上がりません。
現場に来たくても来られない方がまだ多くいるというのも現状です。

音楽というものがせめて何かの癒しになればいいと思い、鳴らす日々です。確かに配信は現場の熱量が伝わりきらない部分もあるかもしれません。それでも届くものはあると信じて続けます。

次のライブは名古屋でイベント!
ATCは高知X-pt. & 松山W studio RED!
久しぶりに四国に上陸です。

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