どーも!秋野です🧟♂️
オリンピックが盛り上がっている傍らで、僕はというと8回目のコピペです。
鶴の全ての曲から何が演奏されるか分からない、お楽しみ会のような今年のALL TIME CLASSICSです。
初めは不定期でいきなり開催されるイベントでしたが、次第に形を変え全国47都道府県ツアー3周目では全公演がATCになり、リクエストも挟みつつ毎回セットリストが異なるツアーにまで発展し、配信がメインになっているこのコロナシーズンにおいてはほぼほぼリクエストのみで構成されるイベントという所まで来ました。
なるべく広くリクエストに応えるようにやってきましたが、どうしてもあぶれてしまう曲も少なくないわけです。
そこで今年開催されるATCは「確実に演奏する曲を予告する」というものです。野球でいうところの予告先発スタイルです。
アルバム、ミニアルバムの単位で選び、指定された作品の曲は全て演るというものですので、聴けなかった曲が狙い撃ちで聴けるチャンス!今ならもらえる!系のキャンペーンのようですね。笑
ある人には懐かしかったり久しぶりだったり、またある人には新しかったり初めてだったり、沢山の人がそれぞれのタイミングで鶴を知ってくれているわけでして、今回は様々な記憶や思い出と共にめくるめく鶴ワールドを堪能してもらえれば幸いです。また誰かにとっての入り口になりますように。
せっかく色んな作品に焦点を当てたATCなので、当時の感覚を思い出しながらつらつらと書いていきましょう。
『ソウルのゆくえ』
2016年の正月にリリース。
『SOULMATE』『Love&Soul』と共に〝ソウル3部作〟と呼ばれています。
正月リリースだからジャケットは目出度く。
ソウルメイトレコードを立ち上げてから鶴なりのソウルを探していったら、何かと曲にこのワードが入ってきまして「これはもうソウル3部作っしょ」というノリで、スターウォーズみたいなハリーポッターみたいなロードオブザリングみたいな、僕らの壮大な旅の完結編という意味で名付けられました。そのうちエピソード0が出るかもしれません。笑
というのも、2013年に自主レーベルを立ち上げてから初めての47都道県ツアー、もとい94都道府県ツアーまではとにかく鶴のスタイルを確立するというか自分達のペースを掴むのに必死で、やれることは全部やろうと思ってがむしゃらに動いていました。宝物の地図を持っていたとしても、鍵を見つけたとしても、探しに行くのはなかなかどうして大変な作業です。
多少無茶なスケジュールでも出られるイベントは全部出よう、打ち上げは繋がりだ、ほとんどが無駄な時間だけどきっと後から効いてくる。はず。笑
せっかくその土地に行ったならとにかくCDショップに足を運んで挨拶に行こう、リリースしてなくても。さらにテレビやラジオなどの媒体系にも可能な限り挨拶に行こう、リリースしてなくても。とにかく覚えてもらえ。オープンなスタンスになれ。俺たちはもうアフロじゃない。そしてそんな旅を楽しめ。
やっていたのは本当に基本的なことばかりでしたが、自分たちで営業に行かなきゃ何も動いていかない状態でしたから。
古臭かったかもしれませんがとにかく足を使う営業スタイルと言いますか、昔の刑事と言いますか。
きっと今の時代に始めたとしても、その道は通りに行ったと思います。それが鶴というバンドにとって最長ながらも最短の道だと思いますし、それを苦笑いしながら楽しめるチームだと少なくとも僕は信じています。いや、人を見れば分かるでしょう。そんなチームです。
そんな体力的にも精神的に過酷とも言えるスケジュールの中、さらにアルバムも作ろうだなんてドMが過ぎます。
まさにパンチドランカー状態でした。
この作品の次『ニューカマー』に登場する〝ギリギリのファイティングポーズ〟という言葉が当時を物語っていますね。
それでも気力は充実していましたし、強烈なツアーで見つけていった感覚や言いたいことがこの作品には詰まっています。
〝愛の旅路に終わりはないさ どうせいつでも君を求めちまうから〟
〝泣くなまだ 俺たちは道なき道を進んでる〟
〝転がり続ける まるで石のように 不器用な生き方にも花は咲くだろう〟
パッと思いつくだけでもこういったフレーズがガンガンに入っています。
すごくライブというか生きる道というか、目の前の君に「俺、こんな感じなんです」って言いたいことを言いまくっています。
自分で読み返してみるとこのアルバムの全曲にそういうフレーズがあるんですね。他のアルバムにもそういったものはあるんですけど、この時の状況もあり、とても生々しく感じます。
信じてやっているけど先行きの見えない不安と、つい簡単に何かを諦めてしまうような感覚に対する怒りを感じました。
今、とても新鮮です。
このアルバムは何か空気が違うと言うか、おかしいとは感じていたんですけど今回振り返ってみてその正体がわかった気がします。
戦っていたんですね。自分と。
どの言葉も人に投げかけると同時に自分に対するエールでもあったんです。
ライブに偏ってる時期でもありましたので、サウンドもとにかくシンプルです。
仰々しいアルバムタイトルですが、この時はソウルのゆくえなんて正直分からんよってなもんでした。
きっと求める限り、この旅路に終わりはないのでしょう。愛されるよりも愛したいマジで。
ゴールは何処か分からないけどこの道は間違っていないはずだ、、、そうやって思い込んで突き進んだ結果が数年後に実を結んだわけです。鶴フェスに繋がり、今の活動に繋がり、これから先のツアーに繋がっていくのでしょう。
バンドがヒーヒー言っている時期ではありましたが、それを乗り越えたおかげで強靭なバンドとなりました。
まさに〝ソウルのゆくえ〟を探し、覚醒中のアルバムと言えるでしょう。
鶴「ALL TIME CLASSICS 2021」〜ソウルのゆくえ〜
7月31日(土) 東京 新宿ReNY
開場 17:30 / 開演 18:00(配信 17:50〜)
◯入場チケット、配信チケット
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※公演は行政やコンサート協会が定めるガイドラインに従い、座席数の削減など感染症対策を十分に行い、予定通り開催いたします。