先週参加したCMO Japan Summitですが、最後のクロージングキーノートとなるスターバックスの長見さんの講演がとても印象的だったのでメモを共有させていただきます。

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長見さんのプレゼンは、いつもいろんな示唆に富んでいるのですが、今回のプレゼンは少しいつもと違うトーンで、いつも以上に哲学的でもあり、俯瞰的に考えさせられるものでした。

スターバックスだからできるんでしよ、と思ってしまいがちではある事例ですが、実はヒントになる話がたくさん散りばめられている講演だったと思います。

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スターバックス 長見さん

■スターバックスの主なデータ
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・ツイッターは6位
・Facebookは15位
・Instagramは企業アカウントで15位、全体は90位ぐらい
・アプリは160万ダウンロードで、75億ぐらいのコマース効果

・社内でデータ分析の請負チームのような活動をしている
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■3つの目的
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 オウンドメディアを伸ばす
 デジタルビジネスの成長
 CRMデータによるビジネスの加速

■注力しているキーワード
・差別化
・エンゲージメント

【Story#1 差別化】
■購買行動変化:モノに溢れ情報が溢れている
・最近、気になるのは
 ・お買い物が自動化している?(公共料金を支払うかのように)
  ネットスーパーとかUberとか買い物の意義が変わっている
 ・体験型消費
  ハロウィーンでは、合理性がないエンターテイメントのために1400億ぐらいの市場が生まれた
  レンタルキッチンで作って食べるのが一部で流行ってる。

■トレンド考察
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・多様化/細分化
・「量」と「質」の二極化
 ・社会 個人を重視
 ・情報発信 全員がメディアに
 ・情報収集 検索とキュレーション
 ・消費行動 モノよりコト

■トレンド考察と取り組み
・消費が多様化・細分化   → パーソナライズドマーケティング
              → オウンドメディア強化
・お買い物の自動化・合理化 → IT活用による利便性の提供
・心の充実を渇望する消費者 → ユニークな「体験」の創出
 (Amazonや楽天で売ってブランディングできるのか?)
→プラットフォームの追求
→体験型・劇場型

■スターバックスらしく時代の変化に寄り添う
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・オウンドメディア/パーソナライゼーション
 ・ソーシャルメディアの強化
 ・データ+eメールとeチケット
・お買い物の合理化
 ・オンラインストア
 ・モバイルオーダー
 ・モバイルスターバックスカード
・体験の創出
 ・スターバックスeギフト
 ・ミニスターバックスカード
 ・スターバックスタッチ
 ・パートナー

■スターバックスeギフト
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・その気持ちにドリンクを添えて
・人と人がいて間に飲み物があるのが理想
・売上比率 スターバックスHP:その他 6:4

■スターバックスタッチ
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・ある意味、フェリカを皮で包んだだけのものだけど販売時に行列ができるほど話題になった
・発売当時5色セットで30万円で販売されていた時期もある
・デザインを板の堅さから開放したかった
・ポイントは効率の話ばかりだけど、スタバではお支払いする瞬間まで楽しくしてみたかった

【Story#2 エンゲージメント】
■透明性の時代
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 10年前は新商品の売上が悪くても結果が出るまで3ヶ月かかっていた
 今は結果は即日分かり、透明性が高い時代になった

■透明性の時代 = 嘘が通じない時代

■スターバックスではイベントで人を呼ぶときに本当にファンかどうかにこだわっている。

■有名スポーツ選手が大衆車のCMにのっているという表現には、もう無理があるのでは無いか。

■スターバックスにとっての最大・最強のインフルエンサーはパートナー

■スターバックスのアルバイト研修
・8時間の座学
 まずスターバックススピリットを教わる
・レジの研修から始まる
 全ての商品を覚える必要がある
・1週間ぐらいは役に立たないバイト
 それでも否定から入らない
 否定されるとごまかすので、否定から入らない。
・慣れてきたら「オススメをしてみようか」と言われる
 定型のオススメではなく自分が好きなモノをオススメする
 オススメがあたれば顧客にありがとうと言われる。

■否定しないこと→自己肯定感→ウソをつかない

■カップにメッセージを書く人が増えた
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 →経営陣は「推奨はするけど強要はするな」とハッキリ言っている

■全てのメッセージが感動を生んでいるわけではないが、このサイクルが全員でまわっていることこそが重要。

■体験は、誠実な"文化"から生まれ、エンゲージメントへ
 記憶は「感情」と共にある

■エンゲージメントがデジタル時代に安売りされている
 クリックされればエンゲージメントではない。
 エンゲージメントは「まごころ」から生まれるのではないか。

■マーケティングで成功したというとうまくやったなという感じがあるが。
 うまくやってやろうと何かをやること自体はうまくいかない時代になっている。