これは確かになるほど納得。
元DeNA、グリーの海外担当に聞く「ここが変だよ、日本コンテンツの海外進出」
日本のVR開発者の中には、SteamやOculus Storeを通じて自分のコンテンツを海外に向けて売りたいと考えいてる方も多いはず。一方で、言葉...
www.businessinsider.jp
途中で「日本って段階を踏んでいきますよね。あいさつ回りから始まって、担当者と仲良くなって、ちょっと飲み会に誘って、そこから本当に思ってることを言う。
でもアメリカではいきなり本当のことを言っちゃうんです。」というくだりが出てきますが、これは本当に象徴的ですね。
日本だと特に東京は、頻繁に相手と会うことが可能だからなのかもしれませんが、このノリで海外展開をしていたら他の国の企業にスピード感で全くかなわないのは当然ですよね。
自分自身もアジアのソーシャルメディア分析企業と提携した時に、先方のスピード感にびっくりした記憶があります。
ある意味、日本は国内の市場が大きかったから、日本で成功してから日本のやり方でそのまま海外に出て行こうとしがちですが、実は合理的な感覚のスタートアップなら、最初から海外を目指してみる方が成功確率上がる面もあるのかもしれないな、と思ったり。
自分がそれをできるかというと別問題ではあるわけですが。
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間が空いてしまいましたが、ワールドマーケティングサミットでのネスレジャパン高岡社長の講演のメモを共有します。
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昨年の講演では、いかに日本のような市場で顧客の問題解決を実践しているかという話が中心でしたが、今年はそういったイノベーションを起こし続ける組織を作るために何をしているかという話を赤裸々にして頂き、より納得感が深まる講演でした。

特に上司として部下のアイデアのタネを潰してないか?という問いかけには、胸を張って答えられない自分がいたりします。


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(ネスレ日本株式会社 代表取締役社長兼CEO)

■ネスレグループの中でもネスレジャパンは最も高い利益率
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 市場の成長率も、ネスレジャパンは先進国の中で見ると高い成長率を達成できている
 ただ、順風満帆だったわけではない。

■社長就任時に考えたのは、21世紀型のマーケティングのイノベーションを起こすしかないのではないかということ。

 マーケティング=顧客の問題解決

■イノベーションとリノベーションの違いを当時誰も説明できなかった。
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・リノベーションは顧客が認識している問題を解決するもの
 持続的イノベーション
・イノベーションは顧客が認識していない問題を解決するもの
 破壊的イノベーション

■映画からテレビへの変化はイノベーション
 アナログテレビから液晶テレビや4Kテレビはリノベーション。
 液晶テレビのトップだったシャープが経営不振に陥ったのは、液晶テレビがリノベーションでしかなかったから。
 
■18世紀から19世紀のイノベーションは鉄道ぐらい。
 20世紀に石油や電気のエネルギーによる様々な商品がイノベーションを起こしていた
 20世紀末に近づくと、欲しいものがないといわれるようになったが。
 単純に商品によるイノベーションで解決できる顧客の問題がなくなったからではないか。 
 実際21世紀に入り、インターネットを使った製品以外でのイノベーションが多数生まれるようになった。

■では、これからは何に取り組めば良いのか?
 まずは新しい現実をみることが重要
・リノベーションの種はリサーチで見つかるが
 イノベーションの種はリサーチでは見つからない。

■日本における新しい現実
 高齢化と人口減少の一方で、実はこの20年間世帯数は急増している。
 単身世帯が増えて、家族の消費が個人の消費に代わったと言うこと。
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■NRPSメソッド(New Reality Problem Solving)
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・新しい現実
 ↓
・顧客の問題
 ↓
・解決策

■例:ネスカフェバリスタ
・新しい現実:個人でのコーヒー消費増加
 ↓
・顧客の問題:一杯だけコーヒーを湧かすのが面倒
 ↓
・解決策:バリスタやドルチェグストという専用端末
※毎年コーヒー消費が5%減少する中、20%の伸びを続けている

■例:ネスカフェアンバサダー
・新しい現実:自宅以外でのコーヒー消費の増加
 ↓
・顧客の問題:オフィスの中で安く美味しい珈琲は飲めない
 ↓
・解決策:ネスカフェアンバサダー

※開始から5年で35万件。

■どのようにイノベーションを継続していくか
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・Innovation Award
 年に1回、全部署の人間が自分の顧客の問題に対して解決策を考え、実際にコストを投下して検証するプログラムを実施
 勝者は100万円の賞金とスイス旅行を獲得するが、一番のモチベーションは自分のアイデアを会社が実際に実行すること。
 

・アントレプレナーシップの3つの特徴
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 ・不確実な状況をなんとか生き抜こうとする能力(ただのリスクテイカーではない)
 ・自分のプロジェクトをやり抜こうとする情熱
 ・人を説得するユニークな能力

・アワードの勝者は必ずしも通常の人事考課では高い評価を得られていなかった。
 最初の頃は高岡社長と役員がそれぞれ優秀作を評価したが、当初は高岡社長以外はイノベーションを正しく評価できていなかった。
 上司が部下のアイデアを評価できる能力がないとイノベーションの種を積んでしまう。
 本来は上司が部下のアイデアを磨くのが役割。
 それができなければただの盗人。

■21世紀のマーケティング
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・最も難しいのは、顧客が意識していない問題を見つけること
・ソニーのウォークマンは、普通の人なら諦める問題を解決しようとしたから生まれた。

■参考


これは良いインタビュー。
メルカリの変節、山田進太郎CEOの反省
月間出品数100万点超、月間流通総額100億円超。国内唯一の「ユニコーン」との呼び声高いフリマアプリ大手のメルカリが、大幅な軌道修正に打って出た。変節の背景や思いを創業者の山田進太郎会長兼CEOが語った。
business.nikkeibp.co.jp
こうやって率直に対応できるのが山田さんらしいとも言えますし、こういう発言を引き出してる井上さんならではの記事とも言えますね。
こういう急成長市場だと、とかくライバルとの競争に勝つために、まずは効率や利益重視で、コンプライアンスや社会問題への対応は後回しになりがちな印象がありますが。
もはや山田さんの発言からは、ベンチャーではなくなった後のメルカリも見据えてる印象すらあります。
実際問題、上場してからトラブルまみれになるよりも、上場の前に会社の体制を整えられたことは、ミクシィの上場後のトラブルとか、グリーやDeNAのガチャ騒動とかを考えると、今後のメルカリにとってはかなりのプラスになる気はします。
大企業の優秀な人材も多数メルカリに集結しつつある印象なので、5年後10年後にはさらに凄い会社になってそうですねぇ。
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