月別アーカイブ / 2015年10月

THE BACK HORN「KYO-MEI対バンツアー」~命を叫ぶ夜~ 記念!さわりだけ対バン紹介のコーナー!

2015年10月11日(日)<福岡公演>
「音詞一体」となったダイナミズム、ACIDMAN 

どんなバンド?

3ピースのエモーショナルなロックバンド。「音詞一体」となったダイナミズム、表現力がすさまじい。静と動、ミクロとマクロ、有と無、、、、。歌詞は物理学や自然科学の深遠さと、情緒豊かで詩的なまなざしが混じり合っていて想像力を刺激される。音も様々なジャンルを内包しているがやはりファーストインパクトとしては、精緻なエレクトロニカをギターフレーズに変換したアルペジオから、崩壊寸前までノイジーに天井を突き抜けて感情が昂ぶるその爆発力だろう。ベースとドラムがその描写を何倍にも増幅させていく。大木君の歌声は出会った頃から、今も変わらず祈るように優しい。

スガの第一印象は?

バックホーンがインディーか、初期のアルバムを発売してキャンペーンで各地を回ってる頃、どこにいってもラジオでACIDMANの“赤橙"がかかっていて、「誰だよ、まったく!このけだるいAメロから目が覚めるディストーションのBメロ、そして心を遠い場所へ連れていってくれるサビを歌う連中は!」と、嫉妬に狂っていたあの日のビールの味。その後仲良くなり、TBH全員でホクホク顔でライブを見に行くと「おいおい!けしからんな!あのストイックなギターフレーズを弾きながら歌う大木君ってどういう脳の構造してんだよ、今日から「さん」づけで呼ぶわ!」。そんな頃から今までともに歩んできた仲間!ライブ楽しみ!余談ですが、ファーブルの「雲を測る男」という作品があって、何故かいつもアシッドマンを聴くと思い出します。

 

金沢21世紀美術館 | 雲を測る男 

"本作品は、『終身犯』(1961年 米国)という映画から着想を得て制作されました。この映画は、監獄に入れられた主人公が独房で小鳥を飼い、鳥類学者となった実話に基づいています。映画の終わりで研究の自由を剥奪された主人公が、「今後は何をして過ごすのか」と問われ、「雲でも測って過ごすさ」と答えましたが、作品のタイトルはその台詞に由来しています。また、この作品は作家の身体を型どりしていますが、そこには、彼の兄の死を思い、制作されたという背景もあります。人間の生と死、そして、自然科学と「雲を測る」という詩的な行為など、様々な要素を併せ持つ作品です。"作品解説より引用

おすすめの1曲!!!

 

生きたい、触れたいと望む体と、生まれ変わってまた会えると信じる心とが折り重なる切ない曲!

ライブレビュー

ライブが始まる前の緊張感、それにさえバンドの個性がでると思う。ACIDMANの緊張感は静かに滾る、かがり火のようだ。SEが鳴りクラップが始まると一気に花が咲いたように興奮が高まる。メンバーがステージに出てきた瞬間、すごい夜になる、と感じた。ACIDMANの楽曲のコード進行は、昇っていく、または開いていく印象がある。そこをメロディーが美しい魚のように身をよじりながら泳いでゆく。大木君の歌声が、時に尖りながら、時に祈りながら、熱をおびていく。ベースとドラムは大木君のリズムのわずかな癖までも自分のものにして文字通り一体になって音を描いていく。三位一体、体一つを本気で目指してるその音の怒涛、、、!!いっちゃんのドラムが躍動していく。サトマはベースを弾きながら観客に手を伸ばす。音に応じて客席からステージに向かって伸びる手は、形はないけど確かな何かを繰り返しつかみにいくようだ。この日アシッドマンは「世界が終わるなんて些細なことさ」と歌い、そして「今日、世界が生まれ変わる」とも歌った。大木君の心には、きっとぽっかりと埋まらない穴が空いている。それは自分も同じだ。でもその孤独な穴の奥から胸を焦がす音楽が生まれてきている気がする。「この瞬間を奇跡だと思ってやっています」と大木君のMC。そういう覚悟でステージに上がってるバンドのライブを、観客は忘れられないライブだと感じてくれるのだろう。もちろん僕にとってもそんな夜になりました、心からありがとう、ACIDMAN。

こちらもおすすめ!

 

 

THE BACK HORN「KYO-MEI対バンツアー」~命を叫ぶ夜~ 記念!さわりだけ対バン紹介のコーナー!

2015年10月10日(土)<広島公演>
これはもう現代の「ええじゃないか」だ!キュウソネコカミ!

どんなバンド?

5人組の自称エモ・ブルース・バンド。つーか、まずメロディ、アレンジ、演奏の勢い、アガる!!そしてなんといっても歌詞。いまどきここまで怒りのエネルギーで言葉を生み出しているバンドも珍しいのではないか。「ご立派なお怒り」ではなく、108の煩悩をどしゃめしゃに叩きつけているような、身近な「わかる」怒り。僕らが「なんとなく雰囲気にのまれて存在を許してるもの」を容赦なく素っ裸にしていく!ムッキムキの喧嘩自慢でもなく、おっかなーいバックがついてるようにも見えず、むしろ超ヘナチョコな連中(失礼)が後先考えず、噛みつくことの快感よ!!時々うっかり自らにも牙を突き立てるフェアネスがこいつらは勘違い野郎ではない!ということを証明しています。

スガの第一印象は?

関西のアグレッシブなバンドがこの事務所にくる、、、、!われわれは騒然となっていました。その名前にはYouTubeで「現代日本のブチきれたバンド」というテーマで聴きあさっていた時に出会っていた。今や鬼のようにチケットが取れないバンドですが、当時観たのはお客さんもまばらなライブの映像。バンドの実力を試されるその状況において、突き抜けたテンションで客席に殺伐とした笑いと戦慄をもたらしていました。伝説のライブだと思います。そして期待と不安のなか最初に出会ったのは、マネージャーの「はいからさん」というド変態(ほめちぎってます)だったので、これは間違いないと太鼓判を押しました。メンバーとがっつり絡んだことはないので、ライブの日が待ち遠しい!



おすすめの1曲!!!



眠気も吹っ飛ぶ猛烈な勢いの、これはもう現代の「ええじゃないか」なのでは!シングルDouble A-sideの"ハッピーポンコツ”も名曲!ポンコツへのすごい肯定感が降り注ぐアンセム!

ライブレビュー

ライブで観るとキュウソはネタとマジのバランスが半端ねえな、、、!ハイテンションで切れ味鋭いネタ曲と、日常のもやっとするようなリアルなシチュエーションのシリアスな曲。わーってはっちゃけてる中でふと見せるマジな顔。そこにこのバンドの生々しさの理由をみた。ただ斜めからシニカルに批評しているわけではない、自分たちが必死にもがいてる感じがする。曲はもう反射神経の鋭いキャッチーさというか、聴きようによってはかなりハードコアなコード進行の曲でこんだけ心を掴めるのはすごい。シンセのリフもギターリフも強い。なんせリズム隊のキレがすごい。そして独特の「うわずり」がエモさをブーストする歌唱法と歌詞の融合、、、!自分は悲しいことなどあったときに「くうーっ」とかいって身悶えながら出来事をネタ帳に記す癖があるのだが、彼らもきっと「怒りメモ帳」を持っているに違いない。そしてライブの後、演奏のダメだしをやりあってる姿を見たり、打ち上げ(乾杯程度しかできなかったが)で「なんだかんだで少年ジャンプ的な熱い物語ってグッとくる」みたいな話をするとより一層、彼らの泥臭くもがく、ストレートなやつらという本質が見えてきてどんどん応援したくなった。漫画に出てくるロックバンドのような、面白くて燃えるサクセスストーリーを見せてくれ、キュウソネコカミ!!

こちらもおすすめ!




 

THE BACK HORN「KYO-MEI対バンツアー」~命を叫ぶ夜~ 記念!さわりだけ対バン紹介のコーナー!

2015年10月4日(日)<札幌公演>
一筋縄ではいかない「ロック界の奇行師」アルカラ

どんなバンド?

4人組の異色ギターロックバンド。テクニカルなアプローチもさらりとやってのける変幻自在の音楽性に舌を巻く。元気なようでビョーキ、クレイジーなようでクレバー、マジもギャグも、毒も薬もたっぷり詰まったライブで客席を熱狂させる自称「ロック界の奇行師」(貴公子でも気功師でもある気がするが)。奇想天外かつ社会風刺も感じさせる歌詞にも、にやり、どきりとさせられる。

スガの第一印象は?

アルカラにはじめて触れたのはYouTubeで「現代日本の変態バンド」というテーマでロックを聴きあさっていた、ある真夜中でした。「後戻りできないような変態」と「ポップなギターロック」の、ちょうど中間のサウンドが耳に飛び込んできてなんとキャッチーなんだろうと驚愕したのを覚えています("キャッチーを科学する")。縦横無尽なサウンド、斬新な言葉のチョイス、メロディーのどこかに歌謡曲/日本のPOPSを感じさせる湿り気、、、!次の日リハにいくとドラムのマツが「アルカラって知ってる?なんかザワついてるらしいよ」と、さすが、ザワついてる界隈に敏感な(時もある)マツはすでに知っていました。その後イベントで一緒になり、一筋縄ではいかない曲調に中毒症状を起こしたスガなのでした。

 

おすすめの1曲!!!

 

「アブノーマルが足りない」と煽りまくるキレッキレの演奏と歌に身を任せて、あっち側にイッちゃいたくなるアッパーなロックです。「ほらまだ足りない まだまだ足りない」!!

ライブレビュー

一曲目が始まった瞬間にもう、十曲目を演奏しているかのような安定感がすさまじい。フルパワー、でも鋭い。力まかせでなくエモい。鬼だ、、鬼太郎と妖怪軍団だと思った(稲村が妖怪アンテナみたいに髪の毛を一カ所立てて登場したからか)。稲村の声はイケボ、イケメンボイスだ。それがアルカラの妖しげなメロディーに似合っている。ツインギターの絡み合いも醍醐味だ。対照的なプレイヤーの二人。稲村はパワーとアタック。田原は職人のように正確でクリアー(ろくろを回すがごとき美しさを手元に感じた)。それが混じって自由自在な世界が描かれていく。新曲の"水曜日のマネキンは笑う"とか、めちゃくちゃカッコいいと思った。さらにはリズム隊が岩石のようなぶっとさで、その音圧を浴びにだけでもライブに来る価値がある。今回はサーカス小屋に迷い込んだような、わくわく感とスペクタクル、そして切なさがあった。あまりがっつりやったことが無かったのが不思議なくらい、根底に似たものを感じたなぁ。バンドの持ち味の日常を鋭く切り取る世界観はもちろん、その奥にある「面影感」とでも言うのか。遠く離れたひとや、ここではない何処かを心に浮かべるような、連れて行かれる感覚。ラストに演奏した”秘密基地"にはそれがあらわになっていて、ライブハウスから魂だけ飛び出して違う世界に行くような、、、。ヤバい体験だったあああ!

こちらもおすすめ!

 

 

↑このページのトップへ