10年は長いような短いような。10年って数字だけ聞くと、そんなにやってんのかよ!って思いますけどねー。
まぁこれもみなさんのおかげっすね。ありがとうございます。
前回に引き続き解説的なのやりましょうかね。あと20曲…めんどくせぇ…。じゃあdisc2いってみよー。

disk2

1.We are the fuck’n World
この曲は友達が結婚することになったので作った曲です。歌詞かなり気に入ってるんすけどね。我ながら美しいなと。
もうちょっと売れてもよくね?って思いますねー。
「この曲まじヤバピ」とかいう人に聞いてもらえたらマジヤバピッピだと思うんですよねぇ。
音楽性とかはあんまり考えずにラフにシンプルに作った曲。
「Top of〜」のポップスバージョンって感じで、リズム同じで製作した、「Top of〜」のアンサーソング?的な立ち位置ですかね。
ちなみに「Top of〜」もこの曲もこのリズムでギター弾き続けるのかなり難しいんですよ?さらに歌いますからね。
やってみてください。気が狂いそうになりますから。
MVはケイゾーとマサヒコが正式加入するタイミングだったのでああいう意味不明な映像になってます。

2.ソシタラ ~人気名前ランキング2009、愛という名前は64位です~
ミイラズで一番ポップな曲って印象。俺の中のジュディアンドマリーさんが自然に出てる気がします。
僕が中学生の頃一番ギター弾いてたのはジュディアンドマリーで、ほぼ全曲練習しました。タクヤのプレイは今考えてもおかしいです。
クレイジーだと思う。恩ちゃんのベースラインも異常。その中でクールなドラムを叩く五十嵐さん、あれで歌えるyukiちゃんすごすぎ。
日本のバンドであそこまで不思議なアレンジなのにポップなバンドはいないと思う。
インタビューでこのギターでよく歌えるね?っていう質問に「聞かないようにしてます。」って答えてましたyukiちゃん。
あと一番好きな発言は最初のアルバムのキャッチコピーが「夢を追い続けるすべての人へ」で、それに対し「意味がわからなかった。」って言ってることね。今も昔も大人の事情ってやっかいですね。
ソシタラは純愛ソングって感じで歌詞も気に入ってます。俺って愛の伝道師だなって思います。ジョンレノンの生まれ変わりかなって思います。嘘ですすいません。調子に乗りますた。
曲もノリいいし、明るいし、かなり気に入ってます。
イントロのドラムを考えた俺はまじ天才だなって思います。ちなみにイフタムのイントロのギターも思いついた俺はまじで天才だなって思いました。何度も言いますけどミイラズは僕が一人で家で作詞作曲アレンジまで作ってそれをみんなで練習するバンドです。
メンバー全員でアレンジ考えたりはしないです。喧嘩する時間が勿体無いので。

3.観覧車に乗る君が夜景に照らされてるうちは (Single ver)
この曲が出来た時、俺は狂喜しました。こんなにシンプルでパワーのある楽曲がついにできた!しかも短い!
作曲家としての野望を一つ達成した曲です。これは売れる!これは売れるぞ!と思いましたが、そこまででしたね。やっぱプロモーション大事っしょ!アニメのタイアップとかつかねーと!
この曲をリリースする直前に、ほんとは「NEW WORLD」をシングルにする予定でした。レコーディングも終わってたし。アルバムも「セルアウチっ!!」みたいなタイトルでいまだに発表してない楽曲までありましたが、いろんな事情で「観覧車」に変更しました。
アルバムの方向性もガラリと変わって「言いたいことはなくなった」に変わりました。
今話せることの一つとしては、「NEW WORLD」の歌詞だとタイアップとか取りづらいって言われたんですね。あとラジオとかも放送しづらいって。固有名詞がバンバン出てくるからどこで問題起きるかわからんと。
この時はまじで「勝負の時」だ、と思っていたので、じゃあ「NEW WORLD」じゃダメじゃん。って思いました。悔しいねぇ。
思いは完全に「NEW WORLD」の歌詞の内容とともに燃え上がる野望があったんですけど。
でもまぁそれで「観覧車」が生まれたからそれはそれで良しとしますが、結局タイアップ付いてないような…。
あの時「NEW WORLD」をリリースして、アルバムも「セルアウチ」をリリースしていたら今とは違うミイラズの未来があったのかな?とよく思いますが、結果はそんなに変わらなかったんだろうなーって今は思います。
でもまぁ他にもいろいろ事情はありました。だからこの時は「観覧車」以外のリリースはあり得なかったです。
でもそれはまたいつか話します。
ちなみに音像はバクシーンズをイメージしています。バクシーンズとストロークスって感じですかね。
んでこういう路線に変更した時に、アークティックモンキーズも「Suck it And See」というアルバムの方向に行ってました。
明るくてメロウな楽曲が目立つアルバムです。好きすぎてついにアークティックモンキーズに追いついた、と思いましたね。まじで。

4.ラストナンバー (Single ver)
上記の話の流れで観覧車の次に作った曲がこれ。これが出来た時、余裕で売れるっしょと思いましたね。
当時のスタッフもこれはまじでかっけぇと言ってましたし。
でもまぁ自分が思い描いた結果は付いてこなかったね…。夢見すぎだね俺は。
観覧車にせよ、ラストナンバーにせよ、「言いたいことはなくなった」というアルバムはバクシーンズのイメージで作ってるので、かなりパンクですね。なので自分の中のジュディアンドマリーさんがかなり自由に遊んでるなと思います。明るさとかポップさがね。
ラブソングだけどミイラズらしいイメージも欲しかったので「ふざけんなってんだ」という歌詞を書きました。
今でもライブで盛り上がるので嬉しいです。MVも気にいってるんだけどね、チカチカしすぎてテレビでは放送できないんですね。
だから白黒バージョンがテレビで放送されてます。そういうのって難しいよねぇ。ほんと。

5.i want u
この曲は実は前身バンドの時の曲です。まぁサビとギターメロディ以外はほとんど作りなおしたけど。
これはほんとに素晴らしい名曲だと思っていて、絶対に売れるだろうなって思ってました。まさひこは今リリースするのはもったいないって言ってました。それぐらいポテンシャルのある楽曲だと思います。
でも時代にあんまりあってなかったかもねー。ライブの時代が到来しつつあったので緩めの曲ってあんまり派手に認知されなかったかもねぇ。「朝目が覚めたら」なんかはね、コーヒーのCMなんかに使われたら最高だなと思うんですけどね。
山下達郎さんがインタビューで「CMのタイアップがたまたま決まって、それがなかったら僕は売れてなかったと思う。」っていう発言をしていて、まぁ山下達郎さんだったら他の道でも売れてると思いますけど、そういう「きっかけ」って大事なんですよね。
運というか、「持ってる」か「持ってないか」みたいなところで、俺は「持ってない」と思いますね。
だから「持ってない」人なりの戦い方をいつも模索しています。でも結局「タイアップとかじゃねぇ!曲で勝負するしかねぇ!」って答えしか出ないんですけどね。
ちなみにこの曲が収録されている「言いたいことはなくなった」っていうアルバムの作詞作曲印税は1円ももらってないです。逃げられちゃいました〜。一番売れたアルバムなんですけどね。で、訴えようとしたらJASRACしか訴えられないんですって。びっくりしました。作詞作曲した本人でも、JASRACに著作権管理を預けると、権利はJASRACに代理してもらうことになるらしいです。JASRACに訴えるようにお願いしたんですけど、全然動いてくれないっす。だから泣き寝入りっすねー。この時、借金増えました。

6.僕らは
メジャー移籍一発目のシングル。メジャーに行く予定なかったんですけどね、この辺から僕自身もミイラズってバンドをコントロール出来なくなってますね。いろんな事情でメジャーに行くことになりました。まぁいつか話しますよ。
でもまぁ自分的にはいつかメジャーの力で売ってもらわないとダメかなって思ってもいたので、こういう話になった時は「もうやるしかねぇ!」って覚悟して決めました。正直インディー時代が長かったので、メジャー行くならファン辞めるって人が多いんじゃないかなって不安がかなりありました。実際はどうだったかはわかりませんけど、結構減ったんじゃないかなって僕は勝手に思ってます。でも仕方ないなと自分に言い聞かせてました。
この曲はメジャーに来たのでとにかく気合を入れて作った曲でした。でも今思えば「俺らしくない」楽曲かもしれないです。
というか、俺の中の「売れる曲を作りたい俺」と「バンドとしてやりたい曲を作りたい俺」みたいのが分裂し始めてる時期かなって。バンドとしては「気持ち悪りぃ」一本で勝負したかったんですね。でも「僕らは」みたいな曲で勝負もしてみたい!っていう気持ちもあって。それで両A面シングルになりました。
自分が作った「曲」だからね、全部好きだし、愛があります。でもどれで勝負するか、とか、これはこのバンドらしくないからボツとか、そういう曲を作る僕の「個」と「バンドらしさ」みたいなものを考えるようになりましたね。今も葛藤してます。
曲を作るのが好きで、どんなジャンルの曲も作りたいって思う。でもミイラズっていうバンドに求められてるものとか、ミイラズってバンドのイメージとかが出来上がってきていた時期なので、そういうのやっぱ難しいよねぇー。
ちなみに音像はダブステップを取り入れてるんですけど、さすがにわかりづらいですよね。生バンドでダブステップはちょっとわかりづらかったかなと思います。
ま、とにかく勝負するぜ!って想いで作った曲でした。勝負したかったからMVもちゃんと外部にお願いしました。

7.気持ち悪りぃ
この曲は「ミイラズ」として一番気に入ってる曲です。音像も含め完璧なものができたなって思ってます。
大好きな桑田佳祐さんにも認めてもらった曲だし、言うことないっすね。まぁもうちょっと売れたら最高だったけど。
これはUSインディーが流行り始めた頃に作った曲で、ガールズ(クリストファーオーウェン)とかベースドラムオブデスとか、そういうのを聞いてた時期に作った曲。ガレージだけどリバーブ感があって。
むしろこれこそアークティックモンキーズだろ!って感じの曲なんですよ。アークティックモンキーズが昔インタビューでフォロワーが増えるのはどう思う?って聞かれたのに対し
「俺らを本当にパクりたいなら俺らの「音楽」を真似をする必要はない、俺らの「やり方」を真似するんだ、そうすれば俺らになれるよ、音は全然違くてもね。」みたいなことを答えていました。
くそかっけぇ。
で、この曲はアクモンの「音」を意識して作ったつもりは一斉なく、当時のUSインディーを意識して作った曲ですが、やるべきことや、方向性、そういう実際の「音」ではなく、「アクモンの考え方」っていうのかなぁ、そういうことを意識して作りました。
だからこの曲こそ「アクモンが言うアクモンのパクリ」に成功した曲だなって思います。
この曲は日本語ですが、フレーミングリップスの前座をやった時に、「これなんて歌ってんだ?おもしれーな」と外人に評価を受けたので、僕は日本語でも海外で勝負できるって確信を持ちました。んで、この曲は海外でも通用する自信がありました。
でも海外流通とかハードル高いし、itunesでも海外で買えないんですよねー。海外で勝負してみたいって気持ちは今もありますよ。もちろん日本語で。今だからこそ日本語は海外で面白がってもらえてますが、当時の僕は絶対日本語は世界でウケるって思ってました。
たまに海外からメールもらうんですよ。買えないぞ!売ってくれ!っていうメールをね。
ちなみにこの曲、最初の歌詞がメジャーからだとリリース出来ないって言われて変更しています。メジャーの歌詞の制限をかなり感じ始めました。まぁだいぶ攻めてたしね…。あと、歌詞が個人的すぎるからダメとかも言われたなぁ。うーん、ミイラズって個人的な歌詞が多いんだけどなーそれがなくなったらミイラズの意味ないんじゃ?と思いました。

8.うるせー
この曲は「気持ち悪りぃ」のUSインディー的な流れで早いバージョン、みたいなイメージ。うるせー!って叫びたかっただけ。
MVもバカみたいで気に入ってます。
時間の都合上「傷名」は今回ベスト盤から外しました。普通入れますよねー。ライブであんまり定番化しなかったから外しました。
深い意味はないです。
「傷名」はEMIの当時の会長がめちゃくちゃ気に入ってくれて、「君は天才だよ!この曲は絶対売るよ!」みたいなことを直接言ってくれて。会長がアーティストに直接会うことってほとんどないらしいです。だからこれはもう売れたも当然だなって思ってました。
したらすぐ会長やめちゃいました。んでEMIはユニバーサルと合併しました。俺ってほんと「持ってない」よねー。うんうん。
どんまい俺!

9.スーパーフレア
これはまんまアクモンじゃね?って俺も思ってるんですけど、これをリリースしたいと会社に言われて、いや全然いいですけど、まんまアクモンですけど大丈夫ですか?って聞いたら、「似てる曲あるの?」って言われて「あーそんなもんか」と思いました。そんなもんです。まぁ歌は日本らしい感じがあるし、売れるかなって思ってました。俺的にはアクモンらしさがあるJPOPって感じかな。
ライブでは定番化してますね。
僕はミイラズというバンドで「ロック」をやってるつもりは一切なかったです。「ヒップホップ」を生バンドで、ロックを吸収してやってる、そういうイメージでした。だから名前が出始めた後、関わる周りの人に「ロックをやってほしい」と言われた時に、「???」って感じでイメージがわきませんでした。で、売れてるロックの人って誰だ?って考えた時にB‘zしか思いつかなかったんですよねぇ。
いやね、ミスチルだってサザンだって「ロック」ですよ。でもね、僕の中では「ポップス」なんですよ。
で、B’zは「ポップス」だけど僕の中では「ロック」なんですよ。この感覚わかるかなぁ??
まぁそういうイメージで作ったのがこの曲です。「ロック」で売れるイメージはB’zっていうイメージを持ち始めた頃でした。
僕はずっと公言してますけど、ミスチルやサザンのようなアーティストになりたいんです。
まぁ今の時代だとそういうの生まれづらいですけど。音楽バブル時代だからこそそういうアーティストが沢山生まれたんだろうとは思いますけど、僕のイメージはいつもサザンとミスチルです。だから「ロック」と言われたら同じような存在ってB’zなんですよね。
でも僕は小さい頃はB’zは通ってなかったです。それがイカんかったか!中学の時に友達に散々オススメされても聞かなかったからなぁ。聞いときゃよかった!

10.真夏の屯田兵 ~yeah! yeah! yeah!~
これはディレクターと揉めに揉めてできた曲です。インタビューでも公言してますけど、当時ディレクターは「can」や「スーパーマン」や「チェック」みたいな曲を作ってほしいって言ってたんですね。
で、まぁこの3曲って俺の中じゃ全部ジャンル違うから、要はライブで盛り上がるそういうノリの感じでしょって感じで5曲ぐらい作ったら、全部違うって言われて。おや?と。で、もしかして初期アークティックモンキーズみたいのってことですか?って聞いたら、それは違うと言われ。自分的には、当時は当時の音楽性があるわけで、今更昔の音楽性をやってもカッコ悪いし意味ないから、ちゃんと今の時代あった音楽性を表現したかったし、でも、そういうのを答えてあげるのもプロの仕事だと思ってまた5曲ぐらい作ったらまた違うと言われ。メンバー全員も「えー?言われた通りの感じじゃん?」って感じで。当時のマネージャーも、ちょっとよくわかりませんね、みたいな感じになって。で、実際何が違うんですか、どういうイメージなんですか?って聞いたら「ギターのカッティングが鋭くて、サビで広がる感じ。」って言われました。今まで渡した曲も全部そうなってると思ったんですけど、あまりにもムカついて作ったのがこの屯田兵です。まぁ当時のディレクターとは相性悪かったですねー。そもそも喧嘩するのがめんどくさくてアレンジまで一人でつくるようになって始めたバンドがミイラズだったのに、結局ディレクターと喧嘩してちゃ意味ないですよねー。進まないなーってずっと思ってました。まぁ他のアーティストはうまくやってるわけだし、俺はメジャーとの相性は良くなかったんだろうなって思います。人にもよると思うけど、歌詞の制限とか考えるとメジャーはちょっと無理かなって今は思います。
ちなみに、この時のアー写の衣装はサンローランのシングルレザーで、この時はアレックスと同じだけかっこ良くなるには向こうよりいいレザー着るしかねぇと思ってました。Mステもこのレザーで出演しました。これは夏でしたが、その年の秋にアレックスが同じレザーを着ていたんですね。向こうは秋冬物で、僕は春夏物でしたが。好きすぎてついにアレックスターナーを追い越してしまったんだなって思いましたね。好きすぎるとそういう現象が起きるみたいです。

11.NEW WORLD
結局リリースしたっていうね。歌詞はめっちゃ気に入ってます。エモいよね。
当時はミニアルバムをリリースしたいって言われて、ミニアルバムってなんやねん、全然作る気しねーわと最初思いました。
シングルが売れない時代だからミニアルバムでお願いします、みたいな。ふーん。
で、まぁある曲を並べたら夏っぽいなと思ったので「夏を好きになる〜」が完成しました。
言われたことちゃんと真面目にやるんですよ僕ちゃんだって。
というか、今思い出しましたけど、そういえば当時、勝手にベスト盤が出るって話になって、おいおいなんやねんそれっていう問題が起きたんですね。
で、ベストに未発売音源の「NEW WORLD」と「名曲」と「エンドレスサマー」を収録するからって言われて、ちょっと待て!と。mixも仮だったから、そんな完成してもないもんリリースしたらアカンよ!と話したんですが、結局のところ向こうが原盤を持ってるので、リリース出来てしまうと。
で、いろいろ調べたら、未発表の楽曲に関してはアーティスト本人の許可がないとリリースは法的にできないっていうのを調べて、とりあえずはそれでリリースは止めれました。ちなみに発表してある楽曲ならば本人の許可なくてもリリースできます。で、まぁじゃあいつか勝手に出されるとか問題が起きる前に先にこっちでリリースしとくかってなってリリースしたんだったわ。
ちなみにそのときのベスト盤がリリースされると決まった時に、「絶対買わないでね。」ってファンの方々にいうこともできたんですけど、それ自体がプロモーションになって話題作りになってしまうので、無言を貫きました。騒がないのが一番いいかなと。ファンの方々も察してくれたみたいで良かったです。心の中では煮えたぎるほどムカついてましたけどね。「言いたいことはなくなった」の印税も払わずに何をしとんねんと。
で、タイアップとかつける話ではなかったので普通にNEW WORLDリリースできましたね。歌詞もそういう意味では問題ないみたいです。
歌詞の路線は一番ミイラズらしいんじゃないですかね。
でも、なんていうか、共感を得られる歌詞なのかな?っていう不安はありました。自分の熱い気持ちだけの曲なんで。
売れてる音楽にこういう歌詞の曲って聞いたことなかったし、そういうイメージはできなかったかなぁ。
あと、当時はもう自分の中で「過去の曲」だったし、自分のなかでのエモい要素がちょっと他人のエモさに見えてしまったってのもあるかな。時間を置いちゃうとよくないなと思った。曲は出来た時にリリースすべきだなって思った。歌詞も年号変えたりして、でもまぁ色々ありましたけど、皆さんに聞いてもらえることになってこの曲も喜んでると思います。歌うのはめっちゃ大変です。
「夏を好きになる〜」に収録されている「名曲」「エンドレスサマー」とこの曲は「セルアウチ」っていうアルバムを作る予定だったときの曲です。

12.この惑星のすべて
この曲は完成したあと、アレンジをガラリと変えて、歌詞も変えて、ミイラズとしてはかなり異例のパターンで完成した曲です。
プリプロしたあとに全部作り直しました。で、出来た時はまじで完璧、絶対売れるって思いました。でも全然ダメでした。これも勝負したかったからMVを外部にお願いしました。メジャーに来てから「ロック」で勝負してきたんですけど、自分的にはミイラズって「シスター」「神になれたら」「ハッピーアイスクリーム」「i want u」っていう路線でバカ売れする!って思ってたので、メジャーでこの路線でまだ勝負してなかったので、どうしてもこの路線で勝負したいって話してこの曲をリリースしました。
でも会社の人たちはこの路線は失敗するだろうなって思ってたと思います。実際言われましたし。バンドを売るって難しいなって改めて思いました。でも本当はこのカップリングの「らぶりー」で勝負するつもりだったんですけど、それは完全に会社に止められました。
これは絶対失敗する、どうなるか目に見えてる、と言われました。
まぁビジネスだからね、わかりますけど、作曲者に直接それ言うか?と思いましたね。
作曲者はどの曲だって同じだけの愛情を持ってるわけで。どれにだって同じだけの可能性を持ってます。愛されたいと願ってます。
悲しかったですねー。この会社とは相性が悪いんだなって思うようにしました。しかもこの曲まじで名曲でしょって思ってたし。
なんていうかミュージシャンってサラリーマンと何にも変わらないなって思うようになりました。上司の意見は結局曲がらないし、上司が気に食わなかったらキラれるし。いろんな関係者に挨拶に行ったり、笑わなくちゃいけないしね。俺笑っても笑ってないように見えるからほんと大変で。だってパッと見で怖い人って思われるんですよ?どうしたら愛想良くできるんすか!愛想良くしてるつもりでも全然普通だったりするし!帽子かぶってたら、態度悪いと言われたこともあります。キャラなのに…。
んで、ファンやリスナーのために曲を作ってるんじゃなくて、ディレクターのために曲作ってるのかな?って思うようになりました。ミュージシャンって自分が思い描いてた仕事じゃないなぁって思うようになりましたね、でも自分の中でもちゃんと受け入れてるところももちろんありました。仕方ないよな、でも悔しい、まじむかつく。そんな感じ。売れないとこういう関係性は覆せないなとも思いました。
ビジネスといえば同時、こんなプロモーションじゃ絶対売れないからもっと金かけてくれ、と一番偉い人にキレたところ、「絶対に成功するものに金をかけるのがビジネスだ」と言われました。一番偉い人と喧嘩しちゃだめだよねぇー俺。そりゃキラれるよね。仕方ない仕方ない。
でもね、ミュージシャンは、「絶対に売れる、絶対にみんなが気に入ってくれる」って信じて音楽作ってます。俺は特にね。
だからね、はぁふざけんな!って思いましたね。お前の価値観で決めてるだけだろ、こっちは絶対売れると思って曲提供してんだよ!と思いましたね。で、僕が感じたメジャー会社の考え方は「絶対に売れるもの」=「何もしなくてもすでに数字が付いているもの」なんですよね。だからそこに金をちょっとかければ、どんどん売れていくっていう考え方。もちろん全ての会社がそうではないと思いますけど。でもそれってなんかおかしくね?何もしなくても数字つくなら会社ってなんなの?って思ってしまいました。
もちろんもっとでかくするための話なんですけどね、なんか矛盾を感じてしまったんですよ。
当時よく感じていたのは、ミュージシャンの儲けってめちゃ少ないよなぁと感じていました。これってもしかしてマネージャーの方が給料もらってんじゃね?とかね。ミュージシャンがいなかったら音楽の仕事って始まらないのに、ミュージシャンが一番お金もらってないってなんなんだろう?って思いました。これはCDが売れなくなったから起きた現象だと思いますけど。
で、もちろんビッグになりたかったから、バンドをデカくする方法っていうものには賛成だったんですけど、そのために金をかけてもメンバーが儲かってないってなんか変だよなぁって思うようになってしまいましたね。ま、もっと売れたら違うんでしょうけどね。
微妙なバランスの時期だったんでしょう。
んで、この辺から、時代の変化を完全に感じるようになりました。
気づいたのは、結局僕は90年代の音楽バブル時代の亡霊に囚われてるんだなって思いました。
僕のイメージはサザンオールスターズで、「勝手にシンドバッド」をリリースしたあとに「いとしのエリー」でバカ売れ。っていうこの王道パターンを常にイメージしてました。でもそれがすでに古かったのかもしれないです。バラードでバカ売れ、みたいのが古いのかもしれないです。この辺から色々考えるようになりましたね。時代を考えなくては、とより強く思うようになりました。
そもそも音源がバカ売れっていう時代じゃなくて、ライブで売っていく時代に変わってきたしね。
アルバムリリースしてないバンドがライブのチケットソールドとか、俺にはもう意味がわからないっす。
アルバム一枚でZepp!?なんで?って思う。何がどうなってんだろう?って。でも事実そういう時代。
僕にとってライブって、大好きなあの曲が生で聴ける感動ってイメージだったんですよね。だからライブってあんまり興味なくて、今っでも見にいくのめんどくさいし。そんなんだから時代についていけないのかな俺って思います。
今のライブってみんなで同じ動きして、共感?発散?とかそんな感じですかね?まぁ勝手にそうなってる分には別に何でもいいけどね。
好きに盛り上がってくれよって思うけど。俺自身がライブを見るときそれは望んでないかな。普通に見たいわ。普通に聞きたい。
俺がイギリスでストロークスを見てた時は、周りの人たちがマナー悪くて普通にキレましたね。酒が入ってるペットボトルが思い切り頭にぶつかりましてね。ハッパくせーし、場所無理やり入ってくるし。日本語でキレましたよ。頭にぶつかったペットボトルを拾って地面に叩きつけて「訴えてやる!」(違う違う)『ふざけんな!』と。そしたら、おいおい、悪かったよ、って普通に引かれました。
こっちは普通に見てーんだよ!とね…。でも海外は一緒に盛り上がるみたいな感覚はなかったかなー。
それぞれが勝手に盛り上がってるって感じで。
話を戻します。洋楽も全然日本で聞かれなくなってしまい、ミイラズの洋楽を吸収するやり方が全く通用しない時代が来てしまったんじゃないかって思うようになりました。このころの自分のイメージは「るろうに剣心」で薫殿が殺されたあとの「剣心」って感じで、かなり絶望し始めてると思います。はやく左之助に殴られたい気持ちでした。でもまぁまだ主人公っぽい、挫折を味わう時期、みたいな感じで楽しんでいると思います。
ちなみに、この時、The1975を丸パクリした「ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだしバカみたいだけど」って曲があったんですけど、それも会社で止められました。ざんねーん。とりあえず歌詞載せておきます。


「ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだし馬鹿みたいだけど 」

ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだし馬鹿みたいだし
夢みたいだしドラマみたいだし何言ってんだって言われそうだ

なんだろうな この感じは
気づいたんだよね突然に
交差点 信号待ち そっと流れる星
そんな急に現れてもさ 願いごとなんて浮かばない
いつもなら叶えたいことばかり
情けないくらいあるのになぁ
   
気付きづらいとも思うんだ
きっと気付かないままの人もいると思うし
俺はラッキー そんでもってハッピーうれぴー
君がいるんだよね僕には
他の人が持っていないもの
それは君 
なんていう個性だ
俺のオリジナリティ 羨ましい?

ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだし馬鹿みたいだし
夢みたいだしドラマみたいだし何言ってんだって言われそうだ
でも本当だし嘘じゃないし誰よりも何よりもこの命よりも
大切な気持ちを歌う「僕は君がいればもう大丈夫。」

情けないし頼りないし歌下手だし才能ないし
すぐ怒るし すぐ傷つくし すぐ迷うし すぐ暗くなるし
金ないし 服買っちゃうし 生きる力あんまないし
何にもない何にもない何にもない僕だけど
君がいれば大丈夫

あまりにも未完成だな僕は
つくづく思うよ
だけど君がいることで
完成しちゃう
足りないのは君だった
そんな風に思ってしまうよ
そうかだからか
今まで駄目だったのは
君が足りなかったからだ

明治通り ビルの向こうに
星振る夜 ありきたりなストーリー
本当に嬉しそうに 
イメージ通りにいかなくたって
最低を最高に 最悪を最善に
うまくやろう うまくやろう うまくやろう
と思っているんだよ 僕なりに

もしも僕から何もなくなってしまっても
君となら0から1を生み出せる
そんな気がしてるんだよ
だけど僕一人じゃ駄目なんだ
頼りないかもしれないけど
僕一人では何も生み出せない
君がいなくちゃ
君でなくちゃ

ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだし馬鹿みたいだし
夢みたいだしドラマみたいだし何言ってんだって言われそうだ

ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだし馬鹿みたいだし
夢みたいだしドラマみたいだし何言ってんだって言われそうだ
でも本当だし嘘じゃないし誰よりも何よりもこの命よりも
大切な気持ちを歌う「僕は君がいればもう大丈夫。」

情けないし頼りないし歌下手だし才能ないし
すぐ怒るし すぐ傷つくし すぐ迷うし すぐ暗くなるし
金ないし 服買っちゃうし 生きる力あんまないし
何にもない何にもない何にもない僕だけど
君がいれば大丈夫

ありきたりだし嘘みたいだしガキみたいだし馬鹿みたいだし
夢みたいだしドラマみたいだし何言ってんだって言われそうだ
でも本当だし嘘じゃないし誰よりも何よりもこの命よりも
大切な気持ちを歌う「僕は君がいればもう大丈夫。」

簡単だし難しいね 愛しいのに憎らしいね
冷たいのに優しいね 悲しいのに嬉しいね
酷い顔でもかわいいね ケンカしても仲いいままだね
いつまでもいつまでもいつまでも
二人でいるために全部任せて


13.プロタゴニストの一日は
これは上記の話の流れで、時代を感じて日本でちゃんと勝負しようと思って作った曲です。
会社にもノリが良くて最高、今風だしこれはイケると思います。って感じで今の日本のシーンに真正面からぶつかっていった曲です。
まさひこが「ノれるのに泣ける」みたいのが売れるんじゃね?みたいな感じで言ってたのでこういう曲が出来ました。
まぁでもこの時はもう勝負とかのタイミングじゃなかったんだよね。今思えば。
EMIがユニバーサルと合併してからミイラズに関わっていた人たちはどんどんいなくなってしまったので、事実上、事務所は解散状態でした。これからどうなっちゃうの?っていう空気がスタッフ含めありました。これは仕方ないことだと思います。どんな会社でもこういうことはありますからね。その中でちゃんと勝負したいなと僕は諦めずに曲で勝負する姿勢だけは持ち続けてます。
実はタイアップもほぼ決まっていて、これは勝負できる!となっていたんですね。今までで一番でかいタイアップの話でした。
シングルとしてのリリースも決まってましたし。
でもちょっとした問題が起きてしまって、全てがおじゃんになりました。俺ってやっぱ「持ってねー」わ。かなしー。
MVはロスの景色とかも織り交ぜてるんですけど、この辺りから海外の景色を使用し始めてるので、日本の景色がものすごく絵になりづらいって思い始めてます。「らぶりー」もロスの映像だし、メンバーもやっぱ海外の映像は絵になるねぇって感じで。

14.世界一キレイなもの
これはとにかく歌詞が気にいっています。これはエモいし、ノリも良くてダンサブルかつメロウな感じで、オシャレだしいいね、って感じで。ただこれはアルバムの一曲って感じで勝負曲ではないなって思ってます。
ライブでやると、やっぱりみんな、ノるべきか、聞くべきか、みたいな状態になっちゃいますよね。ミイラズあるあるっていうか。
こっち的にはノル曲なんですけど、やっぱ歌詞重視の曲ってみんな聞くよねー。ま、全然いいんですけどね。
昔は、客がノッってないと、やべぇって気持ちになって、盛り上がらない曲はライブでやるのやめとこう、みたいな時期がありました。最近は全くそういう風に思わなくなってきて、それはそれだなっていうか。
本当はプロタゴをシングルでリリースして、「この惑星」「プロタゴ」からのアルバムリード曲「世界一」って感じのイメージで、こう曲調をバランス良くリリースする予定だったんですけど、プロタゴがシングルリリースしなくなっちゃったから、予定も変わってしまったんですよねぇ。
いろいろありましたねこの時期はほんとに。うまくいかない時期もギリギリ楽しめてます。
というかこの2年悩んでばっかりだったので人生もっと楽しまなくちゃなって思って、こういう歌詞が出来ました。

15.SUSHI A GO! GO! GO!
この曲はロスに行った時に行った寿司屋がSUSHI A GO! GO!って名前でそのまま使ってます。
それしか歌わない歌って言うのを作りたかったので、それが出来たのが嬉しかったです。
これはUSインディーっぽいのをまだ引きずってる感じ。ライブでタオル回すのはまぁなんか今っぽいかなって思ってやってます。
見てくれてる人が楽しんでもらえる方法をいつも考えてます。でもミイラズのファンの方は実際何が楽しいのかな?って思ったりして悩みますね。

16.レイトショーデートしよう
これはアークティックモンキーズのAMっぽいスローなリズムを使用して、日本っぽいメロディに変えた曲。
歌詞も含め、かなり気に入っています。これは洋楽的要素と邦楽的要素のバランスがうまくできていて、バランスもいいし、すげぇいいなと思う。
「オポチュニティ」っていうアルバムはシンセを使いたいなぁと思いつつ、ライブでサポート入れるわけにもいかず(お金かかるから)、同機はちょっとやりたくないなぁと思っていた時期なので、ライブでの再現を考えてシンセを入れずにポップにチャンレンジした作品でした。
でも今思うと、普通にシンセ足せばよかったなって思う曲がけっこうあります。
表現方法としてそこまでバンドサウンドに固執する必要もなかったかなって。でもまぁキャッチーな曲が多くてこのアルバムはめちゃわかりやすい作品だなぁ、ちゃんと売れそうだなって思ってたんですけどね。あんまりでした!どんまい俺その2!

17.マジか。そう来たか、やっぱそう来ますよね。はいはい、ですよね、知ってます。
この曲はEDMのシンセを足して、テンポ感もEDMにして、ミイラズのリフを混ぜたらマジやべぇ音楽ができるんじゃね?と思って作りました。ある意味「CANのジャケットのモンスター〜」の現代版、みたいなイメージです。
出来上がった時はマジやべぇ、こんなん聞いたことねぇ、って思ったんですけど、ちょっと難しすぎたかも?って最近思います。
でも気にいってます。
このころは、もうどうしていいかけっこうわからなくなってました。ミイラズらしいことをすべきなのか、そもそもミイラズらしいって何?俺が思うミイラズらしさは今の洋楽を吸収して名曲を作ることだけど、今のファンとかイメージはミイラズらしいって「攻撃的で言葉数が多くてライブで盛り上がる」って感じみたいなのをメジャーで散々言われたので、自分の中でそれが呪いのように染み付いてしまって、自分がやりたいことやったら失敗する、ミイラズはアルバムごとに音楽性が変わってるからそれがいけないんじゃ?とか、洋楽も流行ってないし、それよりももっと今の若いバンドみたいなことしなきゃダメなんじゃないか?とか、オポチュニティってアルバムは今の日本のバンド風に挑戦したのにあんまりウケなかったら、それも違うのかも?とかすげー悩んで、今はこれをやるべきだ、みたいなのがハッキリと見えなくなってました。
それまでが合っていたかどうかはわかりませんが、今はこれだ!これなんだ!っていう答えが明確に見えてました。だからバンド自体に勢いがあったなと思うし。間違っていても勢いがあるってのは大事ね。間違いすら正解にできる力があると思う。でも当時はどうしたらいいかわからなくなってましたね。メンバーを食わせなきゃいけないし、無責任に解散ってわけにもいかない。ファンのためにも解散とか休止とかしたくないし、でも今は何やっても上手く行く気がしないって思ってた。
大好きなアークティックモンキーズのAMもめちゃくちゃかっこいいけど、これは日本じゃ売れないって思ったし、今の日本に自分ができる事はなんなのかわからなかった。(アークティックモンキーズのアレックスターナーがリーゼントにしたのはアメリカで成功するためだと僕は思っていて、AMっていうアルバムもアメリカで成功するためにアメリカのR&Bの要素を取り入れてる。発言していたドレイクってキーワードやカバーがもろソレだと思う。ライブパフォーマンスもイギリスのシャイなロック少年じゃなく、派手な動きをするようになったし、ビートルズのようにアメリカで成功するのがイギリスのバンドの目標なんだと思う。それぞれ国の文化があるんだっていうことを当たり前だけど実感して、じゃあ俺は日本で成功するにはこの国の文化に対して自分がやれることって何?とか考えたりした。)

そんなこんなでロッキンオンの編集長の山崎さんに相談しに行ったんですけど。
というか、本当は山崎さんには事務所をどっか紹介してくれない?って頼みに行ったんですよ。エレカシの事務所を探したのが山崎さんと渋谷さんだっていう話をウィキペディアで見たので、なんとかしてくれるかなって行ったんですけど。
「俺も知り合いいねーからなぁー」って言われました。事務所の話はそれでおしまい。で、その時に、こういう音やればとか?そういうプロデュース的なのは思いつくんだけどなぁっていう話になって、EDMの話になって、この曲が出来ました。
山崎さんは、ライブで2、3曲だけEDMっぽいのがあればまた違うライブ展開になるよね、みたいなイメージだったんですけど、
僕は曲を作り始めたらハマってしまってアルバム全部がEDM的なものになりました。これには山崎さんも驚いてましたね。
でも僕は新しい音楽が作れたし、とりあえず迷うことなくアルバムが作れたので今でも感謝しています。
一番ヤバいのは活動が止まることだと思うので、とりあえず自分がこれやりたいっていうひとつの答えが出せたことはよかったなと思ってます。音楽活動って正解なんてなくて、何が正解かって誰にもわからないんですよね、でも俺はミイラズに関しては、これが正解っていうのがずっと見えてたんです。でもちょっと挫折してから薫殿を失った剣心みたいな感じになってきて、正解が何かわからなくなってしまった。その中で、今はとりあえずこれだって思えたら、まずそれをやってみよう、失敗してもいいから、とにかくやってみよう、何もしないよりは絶対にいい、って思ったし、何よりシンセサウンドに挑戦するのはすごく楽しかった。
もともと中学の時に初めて作った曲はテクノだったし、ずっと打ち込みで曲を作ってたから、今までで一番自由に作れた作品だと思う。

18.つーか、っつーか
これは「マジか」よりもEDM感をわかりやすく強調してみました。「なんだっていい」の現代版、みたいな感じのイメージ。
こういう雰囲気の曲ってミイラズにしかできないんじゃないかなーって思います。いい意味での「適当感」みたいな。
ヒップホップ的なノリも感じるし。好きです。初期のミイラズを今風にする、みたいなイメージがあって。
上記の山崎さんとの会話の中で、今、目の前にいるお客さんをまず盛り上げようぜ、みたいな話になったので、初期のミイラズをイメージしながら作りました。でもそれってもしかして間違ってるかも?って最近ちょっと思ってます。
今、目の前にいるお客さんってミイラズをどういう風に思ってるんだろうなー?これ間違えたら大変なことになるよねー。初期じゃないんじゃないかっていうね。そこじゃなかったかもしれないって。

19.VAM! VAM! VAMPIRE!
これは「シスター」の現代版、みたいな感じです。ポップなEDMですね。音像はスティーブアオキのウィーザーのリバースとのコラボとか、CSSのラブフォックスとのコラボとか、あの辺な感じですね。このころはEDMってちょっとチャラいってイメージだったんですけど、ウィーザーとかCSSとかが関わってるっていうのは入りやすかったです。チャラくないって思えたし、ちゃんと音楽的って思えたから。ちなみに歌詞はドラマ「怪奇恋愛作戦」のバンパイアの話から思いつきました。歌詞も気に入ってます。

20.まざーふぁっかー!!!
これはテンポもミイラズらしく、サウンドの激しさもミイラズらしく、歌詞やタイトルもミイラズらしく、MVもミイラズらしく、わりといわゆるミイラズらしさのイメージにそって作った曲。「waa」とかその辺の感じにEDMを足したみたいな。
でもこれで売れるのかな?っていう迷いはやっぱりありましたね、こんな曲やってる人日本にいないし、EDMっていうキーワードはロック層のお客さんには偏見でチャラいって見られてしまうなって実感がありました。僕自身もそう思ってたし。
でもバンプもやり始めたんだよ?大丈夫でしょって思いましたけどねー。俺たち間違ってなかったでしょ、て思うんですけどね。

ミイラズ始めた時は、アークティックモンキーズみたいなサウンドを鳴らしてるバンドはいない!っていう理由で絶対売れるって思ったんですけど、今は、逆にこんな誰もやってないサウンドで売れるのかな?っていう風に思うようになってしまいました。
時代は確かに変わった。確かに今は洋楽も流行ってないし、いわゆるガラバゴス化してると思うし、ドメスティックなものが需要がすごくあると思います。ちょっと前までは洋楽に影響を受けた邦楽って当たり前だったけど、今は邦楽に影響を受けた邦楽バンドが増えてますよね。僕はそれあんまり想像しなかったんだけど、よくよく考えたら日本って今までもずっとそうだったなと。
一つの流れができるとそこに全てが集まる。そのパイオニアってのは実はインディーの人で、そんなに売れてない。誰よりも早く新しい音楽をやってたんだけど、陽の目を見るのはそのあとの人たちだったりするよね。

俺はゴッホになるかもねとたまに思いますが、悔しいので死ぬ前に必ず成功しようと思ってます。自惚れてるわけではないですが、
自分を通して出来上がった楽曲はちゃんと評価を受ける資格があるし、いつか必ず評価されると思ってます。

時代は変わったけど一番変わったのは僕のいる場所です。僕は一応、今音楽業界の中にいます。ミイラズを始めたころは音楽業界の外でした。だからやるべきこともシンプルだった。なんでもやれたしね。ルール無用だった。でも今は違う。無茶をするとバンド以外にも迷惑がかかってくるし、責任もあります。メンバーを食わせなきゃいけないとかもあるし。そして10年という活動をしてきて、ミイラズという名前が知ってる人には知られてる状況で、一度聞いたけどなんか違ったって思われた人にもう一度聞いてもらうのはすごく難しいし、飽きたって人にもう一度ってのも難しい。ファンの期待も感じるし、裏切りたくもないし、もっと上に行かなくちゃいけないし、でも10年やってるから当然話題性は新人に向かうわけで、今新人と同じような勢いは当たり前にない。
10年選手で、起死回生の一発っていうんですかね、なかなかいませんよね、ちょっと名前が知られてから、もう一度復活っていうバンドは。でもそれを出来たらね、ミイラズってマジすごいと思うんですよ。それこそ誰もできなかった事をやれるんじゃないかって思ってるし、挫折を味わった今だからこそ伝えられるストーリーがあると思うんですよね。だから解散とか休止とかせずに諦めずにいろいろ考えてます。



全40曲の中にはいろんな物語がありました。後半はなんか俺の愚痴大会みたいに見えるけど、もっといろいろあるんですよ。
一応まだ言わずにしておきます。ほんと敵増えますからねー。
まぁ誤解しないで欲しいのは、後半のどの曲も、もうダメだ、とか適当に作った曲はないです。それぞれを俺が本気の想いを込めて作ってます。どれもいろんな方法で勝負に挑んだ曲ばかりです。
んで、こうやって見ると「売れたい」っていうキーワードばかり目につくから、そんなにお金欲しいのかな?って思われるかもしれませんが、そうじゃなくてね、音楽だけを続けてくためには音楽で成功し続けないとダメなんですよね。
それにやっぱ俺はビッグになりたいね。サザンやミスチルみたいになりたいね。

でね、諦めてないっす。
こんな紆余曲折あってそれでも応援し続けてくれるファンの方々にね、恩返しするにはやっぱもっと売れて、でかい夢見せたいっすね。
俺たちだけじゃなくてファンも諦めなくてよかったっていう感動を一緒に感じたいね。他のバンドでは絶対に見えない景色を一緒に見たいっすね。そんな風に思えるようになった10年です。ぜってー諦めないっすよ。

んで、「この惑星のすべて」のあたりから書いてある「悩み」みたいのを吹っ切って作ったのが新しいミニアルバムです。
とにかく周りの意見とか全てを無視して一度やりたいようにやり切ってみようと思って作りました。
この数年で色々思ったのは、できないことを無理やりやっても続けられないんじゃないかなっていうところ。
頑張るところを間違えるとえらいことになるっていうかね。もちろん頑張らなくちゃいけないことってあると思うんですよ。
好きなことだけやってりゃいいとは思わないし。でもそこ頑張っても畠山くんの良さ引き出せてないよっていうかね、
そんなこんなでとにかく振りきった作品です。
次はミニアルバムの解説をしますね。

それでは!