いつも気にかけていて、事務所に勤務している弁護士にも伝えていることに、「弁護士業に捉われずに顧客の悩みを解決しよう」ということがあります。
我々が顧客から期待されているのは、「顧客の悩みを解決する、顧客の希望を実現する」ことであり、単なる法律事務や、法律上での問題解決にとらわれるべきではないからです。
もちろん、違法な方法は許されないし、違法な方法は結局顧客を不幸にすることになるのでダメですが、法的な権利や、法的に実現可能なことかという視点を離れて、目の前の顧客の悩みを解消する方法を探るべきです。
そのためには、「顧客が何に悩んでいるのか」について、言葉の裏側にある本人すら気づかない気持ちを洞察する能力、顧客の言っていることが仮に無茶に感じても、なぜ顧客はそんなことを言うのかについて、顧客の中に答えがあることを信じて粘り強く話を引き出す能力が必要です。
この能力は、相手方と交渉したり、裁判官を説得したり、尋問で真実を引き出すにも役立つ能力です。
その意味で、いつも、田村勇人が弁護士の能力を持っているだけで、田村勇人が顧客に出来ることは弁護士業の範囲なんかに限られないし、枠を意識的に取っ払え。と勤務弁護士に指導してます。
実際にするとなかなか大変な作業ですが、毎日相談に来る方々に対して、「弁護士業」に捉われずに、悩みを解消したいと考えながら働くことは、自分が弁護士業に飽きない秘訣かなとも思っています。
形にハマらずにこれからも一人でも多く目の前の人を幸せにしていきたいです。